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長時間労働する権利と、長時間労働に巻き込まれない権利

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このブログでは、2019年7月にうつ病を発症し、それをきっかけに同年12月からブログを始めて、それ以降、700日以上毎日ブログ更新してきた、しがないサラリーマン弁護士である僕が、日々考えていることを綴っています。

毎日ご覧くださってありがとうございます。本当に励みになっています。

【 今日のトピック:長時間労働 】

さて、4月から多くの人が新社会人として働き始めたことだと思います。

今日のテーマは「長時間労働」という、新社会人に対しては暗い話題ですが、少し考えてみます。

そもそも、世の中には、長時間労働できる人と、長時間労働できない人がいます。

ちなみに僕は、長時間労働できません。

そして、基本的には、長時間労働できる人のほうが、長時間労働できない人よりも、より多くの収入を得てしまいます。

個人個人を比べれば、労働時間の少ない人が、労働時間の多くの人よりも多額の収入を得ていることもあるでしょうが、平均をとれば、より長く働ける人の収入が多いわけです。

これが「不平等だ!」と考える人もいるでしょう。みんなが同じように働いて、同じように収入を得られたほうが「平等」でなんか良さそうです。

この「平等」を社会主義は実現しました。格差のない世界(=社会主義)って、やっぱり理想としてアリなんだと思います。

ただ、社会主義が崩壊することは、ソ連という国が国家をあげて実験してくれて証明されましたし、社会主義だと、お金持ちがいなくなってしまうので、技術発展もなく、今のような、めちゃくちゃ便利な世界も実現できません。

そして、資本主義は、便利なだけじゃなくて、社会主義と比べてキラキラしています。貧富の差が肯定され、お金持ちになれる社会って、キラキラしています。

ドロドロした闇もあるでしょうが、キラキラもあります。

旧ソ連は、まったくキラキラしていませんでした。貧富の差がないからです。

資本主義の世界は、貧富の差を認め、お金持ちを認めるおかげで、技術が発展し、キラキラできます。

ただ、『最貧困女子』を読めばわかりますが、資本主義社会で、本当に地の底を這うような底辺の暮らしをしている人たちがいます。

『最貧困女子』で描かれているのは女性だけでしたが、別に女性に限られません。

資本主義社会における弊害(行き過ぎた貧富の差)は、ワイマール憲法以降、生活保護などの社会福祉によって是正するべきであると世界共通で理解されるようになりました。

日本でも、生活保護によって最低限の暮らしが保証されていますが、しかし、そのセーフティーネットに引っかからない人たちがたくさんいて、その現実が『最貧困女子』に描かれていました。

そんな人たちにとっては、資本主義も共産主義も変わらないかもしれません。自分が苦しいことに変わりがないのだとすれば、みんな平等に苦しい方がいいと思うのは、素朴な感情だと思います。

人間は徹底的に社会的な動物なので、自分だけ生活が苦しいのには耐えられません。

そんな孤独に耐えられないのです。同じ苦しい生活でも、みんな同じように苦しいなら耐えられます。

だから、「みんな平等に苦しいほうがいい。」と思ってしまうのもわかります。

でも、貧富の差って、そこまで痛烈に、自分に対して苦しみを与えるシロモノなのでしょうか。

金持ちがきちんと金持ちになる仕組みがあることで、技術が発展し、キラキラした社会が成り立つのであれば、貧富の差をうらやむネガティブな気持ちは、キラキラの副作用としてぐっとこらえるほうが合理的です。

僕だって、この弁護士業界でも、貧富の差は非常に大きいです。僕と同い年で、2000万くらいの所得がある人もザラです。

収入ではなくて、所得です。課税所得が2000万円ではなく、税引き後所得が2000万円くらいの人もたくさんいるでしょう。

僕の税引き後所得とは、ケタ1つ違います。それだけの貧富の差が、弁護士業界にもあります。

それを妬み嫉み、「みんな平等に!」と叫んでもいいんですが、僕は、貧富の差があったほうが、自分が「キラキラ」になれないとしても、「キラキラ」がない世界よりはマシかなと思います。

で、これだけ安くいろんなものが手に入る世の中なので、貧富の差が、そこまで大きく生活水準に影響を与えません。だから、キラキラの対価としてぐっとこらえることもできちゃうくらいのモノだと思います。

また、平等を叫ぶ人たちも、社会主義に戻ろうということは言っていないでしょうが、所得の再分配を叫んではいます。

しかし、所得の再分配って、金持ちからすれば、身体を切られる思いです。

生活が苦しい人たちも、そりゃ苦しいでしょうが、大切な人生の時間を削って稼いだお金に課税される気持ちも、そりゃ痛ましいです。

お金持ちは、ラクして金持ちになっていません。

この世界は残酷で、みんなが同じように努力すれば同じように金持ちになれるわけではありませんが、だからといって、お金持ちたちが努力せずにお金持ちになっているわけありません。

例えば僕も、収入があるほうだと思いますが、「ラクしてお金稼いでいるんでしょ?」なんてバカにされたら、殴りたくなります。

ラクしてないですよ。毎日大変ですよ。苦しいですよ。一生懸命働いて、大切な人生の時間を削って働いています。

人生の一部である時間を削った対価としてのお金が、国や自治体を介して他の人たちに配られるのは、やっぱり、身が切り刻まれる思いです。

所得の再分配を求めるのはわかりますが、この世界は、金持ちが金持ちになれるからこそ、イイんです。

ここで「長時間労働」に戻りますが、金持ちが金持ちになれるからこそ「イイ」のであれば、長時間労働できる人には、思いっ切り長時間労働させてあげなきゃいけません。長時間労働が収入につながるのなら、思いっ切り長時間労働して、時間をお金に変換するチャンスを与えなくちゃいけません。

しかし、みんながみんな長時間労働できるわけではなく、僕みたいに長時間労働できない人がいます。

そんな人たちは、残念ながら、長時間労働できる人たちよりも、お金を稼ぎにくいです。長時間労働できる人たちよりも、働ける時間が限られているからです。

だからといって、長時間労働できる人たちが長時間労働するチャンスを奪うことはできません。

長時間労働できない人は、長時間労働できないことを前提にどう働くかを考えるべきで、長時間労働できる人たちに対して、「長時間労働は身体にダメージを与える!」と長時間労働の禁止を要求して、長時間労働できる人たちを自分と同じ土俵に誘い込んではならないと思います。

これは、長時間労働できる才能を否定してしまっているので、例えば、暗算の才能がある人に、「暗算するな!」と言っているようなもんです。

長時間労働できる人には、思いっ切り長時間労働させてあげる。その姿勢が必要だと思います。

残念ながら、世の中には、どれだけ長時間労働してもへこたれない人がいます。

長時間労働を頭ごなしに否定する姿勢だと、新しく社会人になった人たちが、自分が長時間労働できるかどうかを見定めるチャンスすらなくなってしまいます。

そうじゃなくて、新社会人は、自分が長時間労働できるかどうか、見定めてみればいいと思います。

それで、長時間労働できなければ、また考えればいいです。人生は長いので、若いうちの失敗はいくらでも取り返せます。

僕みたいに、29歳でうつ病になっても、2年くらいたてば、またすぐに働けるようになるので、いちど思いっ切り限界まで働いてみたらいいかもしれません。

最初から自分の可能性を狭めるのは、やめたほうがいいと思います。確かに、世の中が「長時間労働反対」ムードですし、より短時間の労働で給料を得るほうが金銭的なコスパがいいのも間違いないのですが、しかし、仮に自分が長時間労働できる身体を持ち合わせてた場合、最初から長時間労働を回避していたら、せっかくの才能を自ら潰してしまいます。

「失敗してもやり直しがきく」、くらいの感じで思いっ切り働いてみましょう。大丈夫です。長時間労働を理由にうつ病を発症して働けなくなっても、それを理由に解雇することはできません(法的に解雇できなくても、会社が解雇を通知してくることはあり得ます。その際に、裁判してまで解雇を争うかどうかは自分次第です)。

自分から退職を申し出てしまえば退職しちゃいますが、とにかく、雇い主からの解雇って、めちゃくちゃ難しいので、そこをうまく利用して、長時間労働できるかどうかを見定めてみてもいいかな、と思います。

ま、バカな僕は、うつ病を発症するまで追い込まれないと、長時間労働できないことに気づけませんでしたが、もっと利口に、精神疾患を発症する手前で気づいたほうがいいとは思いますけど笑

それではまた明日!・・・↓

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