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弁護士の僕ならこうやって立退きに対処します-1(強気のマインドでいきます)

【 自己紹介 】

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このブログでは、弁護士である僕が、もし仮に自分が紛争・トラブルの「当事者」となった場合に、「自分だったこうするだろうな」ということをお伝えしてしています。

僕自身、これまでの人生で大きな紛争・トラブルの当事者となったことがなく、今この瞬間、紛争・トラブルに直面されている方の苦しみや不安を代弁できるような立場にはないのかもしれません。

ただ、自分が紛争の当事者となった際の対処法を弁護士目線でお伝えできれば、それが、ご覧になった皆様のお役に立てるかもしれないと考えています。

あくまで、「僕だったらこうするだろうな」ということですから、ご覧になっている方々に必ずしも当てはまらないとは思いますが、僕のやり方をヒントに、自分なりに応用していただけたら、とても嬉しいです。

ご覧になっている皆様のお顔も名前も残念ながら知ることができませんが、アクセスしてくださり、ありがとうございます。本当に励みになっています。

【 今日のトピック:賃貸物件の立退き 】

さて、昨日で離婚の話は終わりにして、今日から立退きの話をしようと思います。

「立退き」と聞くと、怖い印象を抱く人もいらっしゃるかもしれません。

説明するまでもないかもしれませんが、「立退き」とは、「今住んでいる物件から出ていってください」という意味です。

まあ、「住んでいる物件」だけでなく、店舗として使っている物件でもいいんですが、要は、借りている物件を「返す」ということです。

「返す」といっても、テナントやアパートの部屋自体が物理的に動くわけではないので、「返す」の意味は「中身を全部出す」ということです。

住んでいる物件であれば、その中に、洗濯機や冷蔵庫などの家電や、ベッドやまくらなどの寝具、洋服、食器、鍋にフライパンなど、いろんなモノが入っていますよね。

賃貸物件を「返す」というのは、こういった、物件の中に入っているモノを、きれいさっぱり全部外に出してしまうことを意味します。

もちろん、「外」ならどこでもいいわけではなく、廊下や敷地内に放置しちゃダメです。

次に住む物件なり、実家なり、はたまた、どこか倉庫を借りてもいいんですが、とにかく、中のモノを全部別の場所に移すことが、「返す」という意味です。

「立退いてくれ」は、こういった「物件を返す」をやってくれという意味なので、借りているほうとしては、困ってしまいますよね。

ここまで説明した意味を踏まえると、「困る」だけでなく、「怖い」と思う人がいるのもよくわかります。

中身を全部外に出せと言われても、じゃあ、中身を全部出したその瞬間から、いったいどこで暮らせばいいのか途方に暮れてしまいます。

中身を全部出したら、暮らしていく場所を失ってしまいます。それは、確かに「こわい」です。

ただ、「怖い」と思ってしまう人たちは、無意識のうちに「立ち退かなくてもいい」という選択肢を消してしまっています。

「立ち退いてくれ」と大家さんから言われたとしても、「立ち退かなくてもいい」なら、何もこわくないですよね?

「こわい」のは、物件の中身を全部外に出した結果として生活場所を失ってしまうことですから、中身を物件に残したまま、引き続き暮らしていくことができれば、何もこわくないはずです。

弁護士の僕は、ここがきちんと理解できているので、「立退き」をこわいとは思いません。

「立退き」は、借りている側と貸している側の当事者が2人います。

昨日まで説明してきた離婚と同じで、「立退き」にも、相手がいるわけです。

借りている側から見れば、立退きを求めてくる大家さんが相手になりますし、同様に、立退きを求めている大家さんから見れば、借主が相手になります。

僕も弁護士として、立退きの件で、借りている側を担当したこともありますし、貸している側を担当したこともあります。

その経験で学んだことは、立退きの件では、基本的に大家さんが「弱い」ということです。

だから、「立退き」を怖がるべきなのは、本来大家さんのほうなんです(笑)。

大家さんの立場になって考えてみてください。先ほど書いたとおり、「立退き」とは、物件の中身を全部外に出すことですが、それを実現するのって、めちゃくちゃ難しそうじゃないですか?

素人考えでも、かなり難しそうな気がしませんか?

だって、確かに物件自体は大家さんのモノですが、その物件は、いったん他の人に貸しているわけで、その貸した物件は、大家さんにとっても「他人の家」になっているわけです。

素朴に考えると、「他人の家」って、中に何が入っているか全く見当つきませんよね?同じアパートの全く間取りが同じ部屋に住んでいる2人でも、たぶん、中身は全く違います。

「ミニマリスト」と呼ばれるモノを持たない人がいるのと同じように、「ゴミ屋敷」と呼ばれるくらいにモノであふれている家に住んでいる人もいます。

そして、大家さんは、立退きを求めている相手(=借主)が、どんなモノを物件の中に置いているのか、知りません。

そうすると、立退きを求める大家さんは、中に何が入っているかわからないけれども、とにかく、中身を全部外に出してほしいと要求しているわけで、なかなか弱い立場です(笑)。

こう書いてくると、なんだか、かわいそうにも見えてきます(笑)。


まあ、自分が当事者となったら、「大家さんかわいそう」とは全く思わないでしょうが、とにかく、僕は、「立退き」が、大家さんにとってどれほど大変なのか知っています。

だから、立退きを求められたとしても、かなり強気のスタンスをとります。

「強気のスタンス」の具体例については、明日以降に書きますが、今日は、「僕だったら強気で対応するだろうな」というマインドを説明するために、「立退き」の仕組みについてお話させていただきました。

今日はこれくらいにします。

それではまた明日!・・・↓

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