不倫の慰謝料を請求されたら-3(不倫に至る経緯)
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このブログでは、弁護士である僕が、もし仮に自分が紛争・トラブルの「当事者」となった場合に、「自分だったこうするだろうな」ということをお伝えしてしています。
僕自身、これまでの人生で大きな紛争・トラブルの当事者となったことがなく、今この瞬間、紛争・トラブルに直面されている方の苦しみや不安を代弁できるような立場にはないのかもしれません。
ただ、自分が紛争の当事者となった際の対処法を弁護士目線でお伝えできれば、それが、ご覧になった皆様のお役に立てるかもしれないと考えています。
あくまで、「僕だったらこうするだろうな」ということですから、ご覧になっている方々に必ずしも当てはまらないとは思いますが、僕のやり方をヒントに、自分なりに応用していただけたら、とても嬉しいです。
ご覧になっている皆様のお顔も名前も残念ながら知ることができませんが、アクセスしてくださり、ありがとうございます。本当に励みになっています。
【 今日のトピック:不倫の慰謝料を請求されたら 】
今日も引き続き、不倫の慰謝料を請求されたケースについてお話していきます。(今日は設定の説明で終わります)
さて、僕は、3年前(2018年)に転職した今の会社で、同僚として出会った女性と、昨年(2020年)から不倫関係に陥ってしまいました。
僕は独身ですが、彼女は既婚者です。当時26歳の時(2016年)に彼女は結婚しました。
僕が転職してきた前年の2017年に第一子として長女が誕生し、順風満帆な結婚生活でした(そのはずでした)。
僕も、転職当初は、「幸せな家庭を築いて、彼女本人もきっと幸せなんだろうな」くらいにしか思っていませんでした。
僕が配属された人事部には20人ほどの従業員が在籍していましたが、彼女も、その20人の同僚の1人でしかありませんでした。
転職した2018年の6月頃、人事部で僕の歓迎会が開かれました。「歓迎会」と言っても、それは飲み会を開く大義名分でした。
この会社は、非常に風通しが良いようで、何かに付けては酒席を開催しています。僕が入社した後も、たびたび飲み会が開かれていました。
僕は、楽しくお酒を飲むことは好きなので、飲み会には基本的に参加しています。最初に参加した飲み会が、僕の歓迎会でした。
この歓迎会で、のちの不倫相手となる彼女と初めて会話しましたが、その際は、「同い年ですね~」くらいの認識で、特別視することはありませんでした。
彼女の見た目はストライクゾーンに入ってはいましたが、それはあくまで見た目の話で、初めて話した際に、既婚者だということや前年に子どもが生まれて、この年の1月に育休から復帰したことも聞いたので、子どものことなどを話して終わりました。
子どもの写真を見せられ、楽しく話をしました。既に卒乳していたようで、彼女もお酒を飲んでいました。
その後、採用や人事異動に関する会議で仕事の話をしたり、たびたびの飲み会で仕事の愚痴や世間話をしたりするくらいの関係でしたが、昨年、事態は大きく動きます。
昨年(2020年1月)、新年会が開かれたのですが、どうも、彼女の様子がおかしいのです。酒が極端に進み、いつもより愚痴がひどかったんです。
「ったくよー、旦那はつかえねーし。仕事はやっぱり大変だし、あーめんどくせー」
愚痴を言いあうのはいつものことなのですが、この日はちょっと言い方が激しかったので、僕は、「どうした?なんかあった?」と声をかけました。
「あー、もう。旦那はうざいし、旦那の両親もうざいし。」
「年末年始に旦那の実家に行ったの?」
「そうなんだけどさー、私って気使っちゃうじゃん?だから、旦那の実家では気疲れしてさ。でも、それに全然旦那は気づかずにゆっくりしちゃってさ。お前だけゆっくりするなっつーの。お前の実家かもしんねーけど、こっちの実家じゃね-つんだよ」
「まあまあ、気持ちはわかるけど、実家に戻るのはお互いに話して決めたことじゃないの?」
「そうだけどさー。やっぱり、実家付き合いは難しいよ。結婚したから、旦那の実家には付いていかなきゃいけないとは思うんだけど、いや、やっぱり慣れないなー。」
「じゃあ、旦那の実家に行かなきゃいいんじゃないの?」
「いや、そういうわけにもいかないじゃん?娘が生まれて、旦那の両親も孫に会いたがっているからさ。それは会わせてあげたいから」
「そういうもんなのかね。オレだったら、奥さんが僕の実家に行きたくないなら、無理に連れて行かないけど」
「そうなの?」
「ていうか、そもそも僕があんまり実家帰ろうと思っていない笑。虐待を受けていたとか、そういうことはないけど、心が安らぐ家庭ではなかったから、好きじゃないんだよね。大学入学して以来、たまに帰省することはあるけど、あんまり寄り付こうとしていないからね」
「へー、そうなんだ。私もそんな人と結婚すりゃよかったなー」
「いやいや、結婚する前に何もかも予測することはムリだよ。だから、好きな人と結婚できたらそれでいいんじゃないの?」
「いやぁ、どうなんだろうなぁ」
この日は、だいぶ彼女も酒が進んでいて、フラフラになって帰宅していました。あんなに酒飲んで帰って子育ては大丈夫なのかな、と僕は勝手に心配していました。
さて、この飲み会から1ヶ月くらい経った頃、僕と彼女は2人で残業していました。
昇格など人事評価決める人事部会議の日が迫っていて、その会議の事前資料の作成に追われていました。
「こんな残業して、子育ては大丈夫なの?後は僕でやるから、帰っていいよ。」
僕は、こう声をかけました。時計の針は、既に午後9時半を回っていました。
「いや、大丈夫。旦那は子育てに協力的でさ。今日もうまくやってくれていると思う」
「旦那さんの仕事は?」
「旦那の仕事は時間に融通が効くのよ。保育園の送り迎えもできるからね」
「ふーん、じゃあ、安心だね。でも、早く終わらせたほうがいいのは間違いないから、急ごう」
そう言って僕は作業を進めていたんですが、彼女が、
「あのさ」
と声をかけてきました。
「なに?」と返答すると、
「好きな人と結婚できたらそれでいいじゃんって、前の飲み会で言ってたじゃん?」
「あー、言ったよ。覚えてる。それがどうかした?」
「私さ、たぶん、旦那のこと好きじゃないまま結婚したんだよね」
「は?どういうこと?」
「結婚した時、私26歳だったんだけど、やっぱりさ、妊娠・出産の焦りがあって。妊娠・出産するなら早いほうがいいじゃん?だから、好きかどうかよりも、妊娠・出産優先で結婚した、ていうかさ」
「いやいや、旦那さん優しくていい人じゃないの?飲み会で遅く帰ったり、残業したりするのも受け入れてくれているみたいだし」
「優しいのは間違いないよ。優しくてすごく良い人。だから私も結婚したんだけど、でも、好きかどうかってそれとは別問題じゃない?」
「うーん、僕は好きじゃない人と結婚するというのがよくわかんなくてさ。今の時代、別に結婚しなくてもいいじゃん?」
「そりゃそうだけど。それってキレイゴトだよ。20代後半の女性に気持ちがわかってない。25歳過ぎたら、本当に結婚したくなるんだよ。妊娠・出産のためにさ」
「そういうもんなの?僕にはわからないなー」
「もういいよ!」
なんか、「僕にはわからない」を繰り返していたら、彼女を怒らせてしまったようなので、ちょっとフォローしておこう。
「僕は、好きでもない人と結婚する気持ちがよくわからないんだけど」
「それはもうわかったよ!」
「ああ、ごめん。ただ、好きでもない人と暮らすって本当につらいと思うんだよね。本当に〇〇さんが、好きでもない人と結婚したのかはわからないけど、好きでもない人の子どもを産んで、その子どもと一緒に暮らして、で、家庭には好きでもない人がいて、というのは本当につらくて苦しいと思う」
「・・・」
「だから、子どものために我慢して今の暮らしを続けるのもアリだとは思うけど、自分のことをいちばんに考えて、離婚という方法をとってもいいと思う」
「私、離婚したほうがいいってこと?」
「いや、そこまで言ってはいなくて、離婚ていう選択肢もアリだと僕は思うよ、ということ。離婚しても人生が終わるわけじゃない。〇〇さんは仕事もしているし、娘の親権者として離婚すれば養育費も貰えるから、その2つの収入で金銭的には何とかなると思う」
「そうなのかな」
「育児はきっと大変になるだろうけど、今は、夜遅くまで預かってくれる保育園とかベビーシッターとかあるから、思ったより負担は軽くて済むかもよ」
「うーん」
「まあ、最終的に決めるのは僕じゃないからあれだけど、離婚ていう選択肢を完全に排除するのはよくないな、と思う。好きじゃない人と暮らすのは本当に苦しいと思うから」
「うーん」
「まあ、いろいろと考えるといいよ」
「話聞いてくれてありがとね」
「いや、全然。今日はだいぶ遅いから、この辺にして帰ろう」
さて、僕は、思ったことを話しただけだったのですが、どうも、この話が、彼女の心境を変化させたようです。
その心境の変化が、最終的に不倫関係につながるなんて全く思いませんでした。
だいぶ長くなってしまってスミマセン。こんな話、書いているとおもしろいですね。
世間が不倫で大騒ぎする理由が少しわかったような気がします。色恋沙汰は、誰しも共感できて、しかもそれが「禁断の恋」ならば、より一層好奇心を掻き立てますね。
今日はこの辺にします。
それではまた明日!・・・↓
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