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NPOでKacotamではたらくこと

NPOのイメージ

NPOではたらくということに対してどのようなイメージを持っているだろうか。恐らくそもそも「はたらく」というイメージを持っていないことが多いのが大半ではないかと思う。自分自身も「はたらく」イメージが全くなかった。だから、お菓子の卸会社にはたらきながら、Kacotamという活動をしていた。

NPO業界ではたらくことは、経済的な面や世間の信頼度など、厳しい現実がある。NPO法人=ボランティア、非営利=お金を稼いではいけないというイメージが根強く、人件費にお金を使うことに対して抵抗感を示されることも多い。そもそも自分が住んでいる北海道にNPOの活動で生活している人自体少ない。ほんの一握りしか存在していない。

でも、活動していくなかで、NPOの活動を仕事としている人と出会うようになり、NPOではたらく人たちに魅力を感じて、ずぶずぶとNPOの世界に足を踏み入れてしまった。先輩たちからは、「やっぱりこっちの世界に踏み入れちゃったんだね」とよく言われた。恐らく自分が知っている若者がNPOを立ち上げて、それを仕事とし始めたら、同じことをにやにやしながら言うに違いない。

ビジョンに向けて地域に仕組みをつくっていく

Kacotamは、学びの機会格差問題を解決するために、様々な地域に学びの場をつくっていく。ボランティアメンバーやKacotamサポーター(寄付者)、地域の町内会、商店街、大学など様々な社会資源を活用しながら、子どもの学ぶ環境を整えていく。そういった今まで存在していなかったものを多くの方の協力を得て、つくっていく。そして、子どもたちが抱える課題や新たな社会課題が見えてきて、その課題解決に向けてさらに動いていく。「人生甘くねえ」とつぶやきたくなるくらい悔しい思いや思うように理解が得られなくて悲しい思いをすることもあるし、融通の利かない社会の仕組みに腹が立つときもあるけど、子どもたちが自分たちがつくっている場で過ごしている様子を見ていたり、Kacotamの活動に共感して応援してくれる存在が増えたりして、ほっこり心が温まる瞬間がある。

NPOではたらくを選択肢としてある地域に

北海道でNPOで生活が成り立っている人は数少ない。そのうち、制度事業(法律に基づいて行政からお金が入る)を実施しているNPOが大半で、自主事業や寄付で運営しているNPOはさらに少なくなる。Kacotamは、自主事業と寄付で運営しているので、その数少ないNPOの1つに位置付けられる。モデルとなる存在も少なく、相談できる人も少ない。だから、自分たちが実践していくことを通して、若者の中に「NPOではたらく」という選択肢をつくる団体の1つになれればと考えている。選択してほしいというわけではなく(全くないわけではないけど)、興味があるけど一歩踏み出せずに終わったり、誤ったイメージからあきらめるようなことがあったりしたらとても残念なことだし、この先地域の社会課題に取り組むNPOが衰退してしまうかもしれない。だからこそ、自分たちがモデルとなれるよう目指している。

NPOではたらくことは、これからしばらくは、上記の現実との戦いになるけど、その分それを乗り越えられたときの景色は晴れやかに違いない。Kacotamという団体として、NPOの1つとして、それぞれの景色を目指して、今日も活動する。


NPOの運営や子どもとの関わりなどを中心に記事を投稿します。サポートしていただいたお金は、認定NPO法人Kacotamに寄付をして、子どもの学びの場づくりに活用します。