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【ネタバレ考察】映画『ONODA 一万夜を越えて』「フランス人監督の視点」「小野田さんの真実が描かれていない」「出演俳優は素晴らしい」

『運だぜ!アート』ツイッターアカウント

本映画『ONODA 一万夜を越えて』を観て、違和感を持たれた方も多いでしょう。作品の訴求点には「反戦」があると思います。

それよりも「小野田寛郎さんという人間」を観たいと思うのです。彼が「なぜ29年間、精神性を保てたのか」を知りたいのです。「戦争はいけない」映画は枚挙に遑がないほどあります。

正直、「もう飽きて」しまったのです。こう書くと「戦争美化論者」と石を投げられそうですが、わたしは平和主義者です。

小野田さんを通じて、戦争の悲惨さを訴求する必要もありますが、あの状況下で精神が破綻せず過ごせたという“人間の驚異”を描いて欲しかったです。

もしくはコメディ、あるいはホラー要素を盛り混んでの演出であれば、エンタメとして楽しめたと思うのです。

黒沢清監督の映画『スパイの妻 劇場版』のように、「何かがおかしい」という具合に。

後日、NHKアーカイブにある『生き抜く 小野田寛郎』を鑑賞して驚きました。「強い」のです。一切、妥協しない男です。

ジャングル生活の中では、「望郷の念」や「苦悩・葛藤」など一切なかったと語っています。

つまり、毎日が戦争なので「考える暇がなかった」とのことです。本当に驚きます。



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