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オリンピックは音楽も楽しみましょう!!

2024年パリオリンピックが開幕されました。
色々な競技が行われますが、皆さんはどの競技を楽しみにしていますか?

競技もとても楽しみですが、実は私はオリンピックの開会式がとても楽しみです。
開会式はそれぞれテーマがあり、開催国ならではの演出などもされています。もちろん音楽もふんだんに使われており、その国を代表するアーティストが出演して素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるのもとても楽しいです。

今回は、夏のオリンピックの開会式をいくつかピックアップしてみました。


1964年東京オリンピック

フルサイズではなく編集されている映像です。
今は、選手が入場するときはラフに入ってきますが、60年前はきっちり揃ってはいなくても、しっかり行進しているのが印象的でした。
昭和天皇が臨席されているのですが、一番最初のギリシャの選手から、最後の日本の選手が入場するまで起立して迎えられていらっしゃったそうです。
その様子が、映像からわかります。敬礼されている選手の方がいらっしゃるのも確認できますね。
この入場場面では、古関裕而が作曲した行進曲「オリンピック・マーチ」の演奏から始まり(11:11頃〜)世界で有名な行進曲が次々と陸上自衛隊中央音楽隊によって演奏されました。また、昭和天皇の開会宣言の後、今井光也作曲のファンファーレが演奏されます(19:49頃〜)
ファンファーレは40秒ほどの曲になりますが、とても荘厳な感じでありながら、何かが始まるような一瞬にして心が奪われる感じです。
その他、團伊玖磨作曲「オリンピック序曲」、黛敏郎作曲「オリンピック・カンパノロジー」(再生のみ)、オリンピック東京大会讃歌2曲等が演奏されました。また、古関裕而がオーケストレーションに編成した「オリンピック賛歌」も演奏されました。この版は現在公式讃歌として認定されています。(古関裕而版は、1960年スコーバレーオリンピックから演奏されているそうです。)
2019年に「いだてん」、2020年に「エール」というドラマを見られた方は、この映像を見るとドラマと繋がる部分がたくさんあると思います。
(私自身もドラマを見ていたので、映像を見て「おー、ここのことか!」と思う部分がたくさんありました。)


1984年ロサンゼルスオリンピック

東京オリンピックから20年後のロサンゼルスオリンピックでは、ジョン・ウィリアムズ作曲の「オリンピックファンファーレとテーマ」が演奏されました。

オリンピック・ファンファーレ(J.ウィリアムズ)

リアルタイムで観ていないという方でも、このファンファーレに聴き馴染みがあるかもしれません。東京オリンピックのファンファーレとは感じがまた違いますが、この曲もこれから何かが始まるぞ、とワクワクするような曲です。この曲はのちにグラミー賞を受賞しました。
ジョン・ウィリアムズはこのロサンゼルス大会の他にも1996年のアトランタオリンピック、2002年のソルトレクシティオリンピックのテーマ曲も作曲しました。
その他の演出としては、オーケストラと100台近いピアノでガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルーが演奏されました。
そしてロケットベルトを装着したロケットマンが空中遊泳を行ったりと、近未来をイメージする演出も話題になったようです。
(公式の映像がなかったのですが、youtube等で探せば映像が出てきますので、ぜひ探してみてください。)

1984年ロサンゼルスオリンピック開会式ハイライト


1992年バルセロナオリンピック

1992年開催のバルセロナオリンピックの開会式は、音楽ファン(特にクラシックファン)にとってはとても贅沢なセレモニーとなっています。
ホセ・カレーラスが音楽監督を務めたこともあり、ホセ・カレーラスの他、プラシド・ドミンゴ等多くのオペラ歌手が出演し、「カルメン」「椿姫」等オペラの楽曲がたくさん演奏されました。
また、スペインらしくフラメンコの演出ももちろんあります。
そして、坂本龍一作曲のマスゲームの音楽、「地中海のテーマ(El Mar Mediterrani)」が本人指揮で演奏されました。(53:10頃で坂本龍一さんが確認できます。)
聖火台点灯式では、パラリンピックアーチェリー選手のアントニオ・レボージョさんが聖火台に向かって弓で火のついた矢を放ち、点火しました。今までにない演出で、世界中を驚かせました。


2012年ロンドンオリンピック

バルセロナオリンピックから20年後のロンドンオリンピックの開会式は、イギリスらしいユーモアに溢れ、とてもセンスが良いと世界的にも人気の高い開会式でした。

まずは007(ジェームズ・ボンド)が女王陛下をお迎えに行きます。

007のテーマ曲の使い所も絶妙です。エリザベス女王のボンドガールぶりの演技は、まさに「『女王陛下の007』だ!」と世界中が驚きました。女王陛下亡き後も、いまだに記憶に残る名シーンです。
この演出を快諾された女王陛下には感服いたします。

そして、指揮者のサイモン・ラトル率いるロンドン交響楽団が演奏する「炎のランナー」に参加したのが、Mr.ビーンことローワン・アトキンソン。
映画「炎のランナー」のパロディであろう演出もあり、最後はきっちりオチがつきます。

イギリスを代表する映画や音楽を使った演出がとても粋ですね。

そして、最後はポール・マッカートニーの歌で締め括られました。

閉会式も大変豪華で、たくさんのイギリスを代表するミュージシャンが出演し、ブリティッシュロック、ポップが好きな方にはたまらない演出でした。


上記の他、2004年アテネオリンピック、映画監督のチャン・イーモウが演出した2008年の北京オリンピック開会式の神話や中国の歴史を表現した演出は、とても幻想的です。
また、前回の東京オリンピックでの選手入場の際にゲーム音楽が使用されたのはとても良かったですね。ピクトグラムの実演も面白かったです。

上記以外のオリンピックはオリンピック公式youtubeで見られるようですので、興味のあるオリンピックを探してみてください。

今回は、夏のオリンピックのみに限定しました。

開会式以外にも、オリンピックではたくさんの曲が使用されます。またオリンピックの記録映画からも名曲が生まれています。
今回のオリンピックからはどんな名曲が生まれるでしょうか?
皆さんもお気に入りの曲を、見つけてみてくださいね。

来月にはパラリンピックも開催されます。
パラリンピックの開会式も楽しみですが、個人的には車いすバスケットがとても楽しみです。

4年に1度の夏季オリンピック、パラリンピックをぜひ楽しんでください。

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