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大人女性がいく日帰りわかさぎ釣り旅行 中編

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大人女性がいく日帰りわかさぎ釣り旅行 前編|海乃京子 (note.com)

4.いざ、河口湖へ

旅行当日、朝8時に中央道の多摩地域のバス停に集合する。そこから高速バスに乗り、1時間半で河口湖駅に到着。ちなみに、山中湖までは同じバスにさらに30分乗ると着く。今日は途中の河口湖駅で降りる形だ。

バスの車内は、コロナ禍ということで、私語NG。だまーってバスが到着するのを待った。
バスから降りて、ようやくおしゃべり再開。いい歳の女が5人もそろえば、それはもうにぎやかなわけで。周りの方ごめんなさいだ。

河口湖駅から6人乗れる大型タクシーに乗り、河口湖畔南側に位置するボートハウスさかなやに向かう。スタッフに料金を支払い、雨合羽を着て、ひき舟に乗り込む。湖に浮かぶドーム船まで行き、その隣につながれたローボートに移る。

次に、わかさぎの釣り方を教わった。
小さな竿に小さな針がたくさんついている。とても小さな、おもちゃみたいな釣り道具だ。

極小の釣り針に、同じくらい小さなエサ(紅サシ)をつけていく。紅サシとはハエの幼虫のことで、初心者向けの釣り餌らしい。ピンク色で、ハエとは思えないかわいらしさ。

しかし、見た目のかわいらしさの反面、作業の難易度は、全くかわいくなかった。極小のはりに、極小のエサをつける作業は、ものすごくやりづらい。エイジングの眼には、もはや苦行レベル。

10時、釣りスタート。釣り糸を水中に投下し、針が湖底に到達するまで少し待つ。着底したら、糸のたるみをとるために、リールを一巻き。次に魚を呼び込む「誘い」を入れる。ちょんちょんと、上下にゆする動作が「誘い」だ。

すると、すぐに魚が食いにきた。わかさぎは小さい魚なので、竿に伝わる振動もものすごく小さい。魚がついたのか、ついてないのか、よくわからないけど、少し揺れたので、リールを巻いてひきあげた。

釣れた、わかさぎ!体長6~8センチといったところか。銀色の美しい魚体。
えんぴつのキャップをとりつけた、わかさぎを簡単に針から外す容器をつかって、わかさぎをバケツのなかへ。周りを見ると、友人たちも続々と釣れている。

勝手がわかり、ぼうず(釣果ゼロ)も避けられたので、次は数の勝負だ。なるべく多く釣って、たくさん食べたい。なんなら家族のおみやにもしたい。

そのためには、とにかく手返しの速さが重要らしい。手返しとは、エサをつけてから、釣って、次のエサを付けるまでの一連の動作のこと。これをなるべく早く行う。玄人は2本竿でやるそうだが、初心者には難しいので、1本竿で回転を速くする戦法でいく。

そこに立ちはだかるのが、極小針だ。極小針に体長3ミリ程度の紅サシをつける作業に手間取る。さらに針が服にひっかかり、外すのに、もたもた。手の皮に引っかかると、小さいくせに痛い。釣り糸も細くて、絡みやすい。ほどくのに、もたもた。

「手返しを速く」。
言うは易く行うは難し。
簡単そうに見えて難しい。
針、小さすぎや!

5.釣りと釣果の新セオリー

こんなかんじで格闘すること、3時間。
3隻のボートそれぞれで大量のわかさぎが釣れていた。ビニール袋がずっしり重い。まるで大仕事を終えたときの充実感。

意外なことにドーム船内の釣り客よりも、私たちローボートチームの方が釣れていた。ドーム船の方は、釣りに飽きて途中でやめていた人もいた模様。

私の考えた理屈はこうだ。ドーム船は席が固定されていて、同じ場所からしか釣ることができない。一方、ローボートは長さ3メートル×幅1メートルの船内を自由に移動できる。わかさぎがいるところを探して糸を垂らすことが可能だ。このことが釣果につながったんじゃないか。
(決して誘い方がうまいとか、手返しが速いとかではない自信がある。)

ドーム船よりローボート。
タナカラボタモチ、ヒョウタンカラコマ、キソウテンガイとはこのこと?
もしくはわかさぎ釣りの新セオリーと言ってもよいかも。
なんにせよラッキーだ。

さらにスタッフさんに貴重なことを教えてもらった。シーズン中でもわかさぎが移動していて、月により釣れる場所が変わるらしい。10月~11月は山中湖、12月~1月は河口湖、2月以降は再び山中湖で数釣れる。また同じ河口湖内でも、スポットが変わるから、インターネットで場所と釣果をこまめにチェックするのを勧められた。

河口湖と山中湖。
どちらに行くかは、釣れている月とスポットをチェック。
新セオリー2つめ。

行ってみなきゃわからない、新発見。
いろんなことがたのしい、お年頃。

つづく

https://note.com/lucky_phlox506/n/n0cd8d21b6313






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