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うつ病でもキャンプに行く

無計画のまま車は走り出した。
泊まる所も決めず、ただキャンブ道具を持って出発した。
行き先は海。一泊二日。それだけが決まっていた。
元はと言えば、僕が「海に行きたい」と提案した事から始まったこのキャンプ。
少し観光もした。足だけ海に何回も入った。
そして海辺をドライブしながら泊まる所を探した。
手続き不要で無料のキャンプ場を検索して向かったが、着いた時にはどのサイトも埋まっていた。
結局海辺の砂浜がある所でキャンプする事になった。
ご飯はコンビニで買った、おにぎりとカップ麺。
夕方から焚き火をして、ランタンも付け始めた。
呑みながら9時頃まで3人で語ったりして、のんびりしていた。
僕と母はテントに、父は車で寝る事になった。
僕はよく眠れず、0時頃から一人で焚き火を始めた。
1人でやる焚き火は、とてもとても楽しかった。
何も考えずボーッと火の管理をする時間が至福だった。
音楽を聴きながらただ黙々と火の管理をするだけ。
薪が無くなったら砂浜を歩いて薪拾いをする。
何時間もこうしていたかったが朝が来てしまった。
約3時間焚き火をしていたが、あっという間だった。
この2日間、死にたいとすら思わなかった。
非現実的だったからなのだろう。
今ではあの出来事が夢のように感じる。

匿名希望。

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