暇ができたから箱根に行った話を書く 2/3
2日目朝時点での予定
仙石原走る→朝食→強羅駅から大涌谷(ケーブルカー+ロープウェー)→甘酒茶屋→芦ノ湖スカイライン→宿に帰る
朝。ねむい。まだちょっと薄暗い。
窓を小さく開けて外の様子を伺うと、森の気配に少しの硫黄の香りが混ざった、朝の冷たい空気が部屋へと滑り込む。空は前日に見た天気予報の通り、少しの雲が散らばってはいるものの晴れの気配を感じさせた。
うん、中々詩的な文章が書けた。(そうか？)
眠さに勝てず、うだうだと支度に一時間ほどかけてようやくバイクを出す。前日のチェックイン時に早朝出しても平気な旨は確認してたので問題はない。でもごめんね、坂降るのに1速でエンジンぶおんぶおん言わせててうるさかったよね。強羅の坂がやべーのが悪い。でもごめん。
そろそろ慣れてきたぐねぐね道を通って、目指すは仙石原。今回の旅行の目標ですね。
いや〜朝なのに結構交通量あるっすね〜制限速度での走行が限界マンはなみだでちゃいそうだったよ。みんな速くて。鼠取りに捕まってしまえ。
仙石原の信号を左折して、道なりにしばらく。目標だった仙石原のすすき草原が目の前に広がった。
まだ冷たい空気の中、山裾まで広がるすすきの穂が、太陽の光できらきらと輝く。時折、風に揺られてさわさわと囁くように音を立てていた。まあ後者はほぼSRちゃんのエンジン音で消えてたけど。
去年の同じくらいの日、走りたいと強く思ってどうにかこうにか免許を取り、バイクを買ってまぁほどほどに公道で練習して、今ここを走ってる。ちょっと感動で泣いちゃったよね、去年の私に見せてやりたい。いや見れたらめちゃくちゃこえーわ。
途中、高原の信号近くにあるローソンでLチキとコーヒーを買う。どこに行くの、と店員さんに聞かれてすすき草原走るのが目標だったんでと答えてからの去年から走りたかったこととか一気に話してしまって本当申し訳なかった。ぼっちのオタクはこれだからだめなんだよ。
さくっともう一周して堪能したのち、脇道で宿までのルートを設定しようとしたらヤフーカーナビが電波ないから無理なんだけどってわがまま言い出した。そういや去年も電波ねぇな〜めんどいって思ってた気がするけどわがまま言わないでヤフーカーナビちゃん！！！！いやごめん。
大きい道に移動したら状況が割合改善したので設定。ん、なんか行きとルート違うね。朝食の時間があるから早く着くならそれでいいけどぉ……。
通った道↓
フーンって眺めるじゃん？まあええかって走り始めるじゃん？坂の具合に不吉なものを感じるじゃん？道中に大涌谷って書いてあるとこにつながる道あるじゃん？
まぁ坂のすごいこと。後ろから来た車は容赦なくこっちに追いつく。ちくしょーこっちはもう限界だ俺のバイクを越していけ。
でもまぁ一番すごいのはやっぱり強羅辺り(下り編)だった。どうしてこの坂でヨシ！ってしたんですか？ほんと。
宿に戻って道中で食べたLチキのせいで若干朝食が入りにくいのを押し込んで(美味しかった、とくに炊き上げ胡桃)、しばらく部屋でだらだらした後、強羅駅へのんびり出発してケーブルカーとロープウェーで大涌谷へ。自然研究路の引率入場を予約していたので、それにまぁ間に合うでしょって時間にゆるーく出発した。
本当はバイクで行こうと思ってたけど、駐車場とか周辺交通の渋滞が酷いって聞き、日和って交通機関を使うことにした。朝通った感じじゃ混雑具合そうでもなかったけどな〜て思いつつケーブルカーに乗って早雲山駅に到着。
ロープウェー乗り場に行くと結構な混み具合。研究路の受付まにあわなくない？？？？結論すごいハラハラしたけど間に合ってないけど間に合いました(？)。おかげさまでロープウェーの景色は富士山だ〜〜！(受付間に合うかな〜！)ってことしか覚えてない。
大涌谷 自然研究路
予約の際になんかあったら走って逃げれる格好で来いよ！って書いてあり、若干の不吉さを感じましたが大丈夫でした。受付後、集合場所で工事現場で被るようなヘルメットを付けてガイドの方の指示に従い入場。
研究路は噴火の名残を所々に見つけることができて、おお……となる。
特にそう感じたのは木々が白化しているところと、坂が崩れたような跡。特に前者は、昔はもっと緑があったよな、といううっすらした記憶との相違にとまどった。
御嶽山の噴火からの行政指導があったそうで所々に避難小屋のようなものが設置されていた。ガイドの方から合図があったらそこへ逃げ込むように、とのことだった。でもまぁ辿り着くまでに運の値がちょうひくい私は多分生き残れない。
一番高いところ辺りにあった黒玉子の売店(閉鎖中)に着く。ずいぶんと昔に黒玉子を買ってここで食べた記憶があるから、ちょっと寂寥感みたいのがあった。あたりは展望がよくて、富士山やら大涌谷駐車場の様子やら良く見える。駐車場の入場待ちすんごいわ、公共交通機関万歳、ケーブルカーはやくSuica使えるようにして。
なお途中でたびたび地鳴りのような音が鳴ってびびってたんですけど御殿場の自衛隊が訓練で砲撃してる音ですってーー！ビビり損じゃんね！
帰りに件の黒玉子が専用ロープウェーでぴゅーんと搬送されているのも眺めた。空飛ぶ温泉卵とかにしても売れるんじゃないすかね。
解散後、売店で黒玉子を購入し、去年そういやマヨネーズ欲しいって思ったのよねとか思い出しながら来たルートを戻る。支度を済ませて今度はバイクで出発だ！行くぜ甘酒茶屋！
ところで東海道に車通そうと思ったのってどなたなんですかね(七曲見ながら)。いやそもそもこの地に車通ってオッケーってしたの誰って旅行中ずっと考えてた。もっとやさしいつくりにしてほしい。
道中で箱根登山バスと普通車がなんか事故ったらしく警察が来てお話きいてる現場に遭遇した。左カーブ明けわりとすぐに居てびびった。もっと離れて。死ぬから。
畑宿入口から東海道へ進む。道中、沼？池？みたいなところがあり、何台かのバイクが紅葉を撮影していた。カーナビにお玉ヶ池って書いてあったのに気がついた瞬間、ぜってー怖い系だろ私は知らないって思ったので調べませんでした。怖い系でした。首の持ち主の名前を付けるセンスｪ……。
そこからしばらく進み、目的地に到着。
甘酒茶屋
駐車場にはバイクの方もちらほら。運がよかったのか、結構空いててさっと駐車できてラッキーだった。
趣のある古民家、という風情だったけれど、由来を読むに中々の歴史。このくそ坂を歩いて通過するとか正気じゃないよ。そう考えたら車……いいのか……？
茶屋では黒胡麻きなこ餅と冷たい抹茶を注文。ほうじ茶ときなこのお菓子がおまけでついてきた。わぁい。飲み物頼まんでよかったね。お餅がほんとめちゃくちゃ美味しかった。やわらかいし、きなこと黒胡麻のちょっと塩味がある甘さが最高。また行きたい。っていうか甘酒を頼めよって今セルフツッコミをしている。暑かったんです。
近くからは山道に入れたのか、何人かがそちらへ進んでいった。猪注意！って書いてあった。みんな元気に帰ってきてほしい。
※調べたら旧東海道だったらしい。
駐車場から出そうとするタイミングでほぼ満車になり、しかも後から後から車がやってくる。出てけって圧を感じる。うるせーあっちの落ち葉たくさんあるスペース停めてろとは小心者なので言えず、あわてて準備して取り回ししたら普通にこけそうになるし下り坂でようやくかけたエンジンはエンストもした。あの白い車、帰りにパンクして立ち往生しててほしい。
少し進めば七曲がりがあり、この日は平日なので挑戦する気があればSR400でも挑戦できたけれど、お餅を食べてそんな無謀なことすると死んじゃいますね〜って正気になったので来た道を引き返し、1号線との交差点(畑宿入口)に戻る。目指すは芦ノ湖スカイライン。途中で道の駅箱根峠を発見し、明日の帰りにはあそこでお土産とか買うかなぁとうっすら検討する。
ところで、芦ノ湖スカイラインに入るまでに渋滞に普通にはまった時のこと。発進すっぞ！ってときに結構な割合で道路横断してくる人が居て、なにも見えてないし考えてないんだなぁと改めて思いました。事故を起こしたくなければ道路上の誰も信じてはいけない。覚えた。
芦ノ湖スカイライン
カーブのたびに景色よくて普通に事故りそうで危ない。ピュンッって走る人(柔らかい表現)も居るし。
途中のレストハウスで芦ノ湖カレーが売っていて、いんたーねっとでみたやつ！ってなりました。さっきの餅でお腹いっぱいだったんで次に機会があったら食べたいですね。コーヒーだけ飲んだ。持ち帰り用の備品ないから店内のみですって言われたのでのんびり席で飲んだ。
出口で「入口で払った時の領収書確認すっかんな！用意しろよ！」ってさんざん掲示があったのに料金所まで行ったら無人です通れって書いてあってちょっと面白かったです。いいんかい。
その後は強羅まで舵を取った。途中でやたら道幅が狭くてやたらアップダウンの激しい道を通らされたり、上り坂の途中でエンジンの回転数が突然落ちてエンストしたりしましたが無事に宿へ戻れました。後者はおそらく登ってる最中にシフトチェンジしたのが原因かな？と思ってるんですけどどうなんですかね？落ち葉がマフラーに入ったって可能性もあるけどその後は好調だったからな〜。
あっ、帰る途中でちゃんとマヨネーズ買ったよ。黒玉子にマヨネーズつけて食べるとちょう美味しかった。っぱゆでたまごにはマヨネーズよ。半熟のときは塩も良い。
宿に到着してからはNHKのおしり探偵見ながらパーマネント刑事とミミトガリ刑事に思いを馳せたり、寝落ちしそうになりながら夕飯を食べて風呂に入ったりしました。
大して走ってないはずだけど疲れてはいたんだな……。
2日目終わり
次回3日目帰宅編！恐怖！箱根新道からの高速道路！
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