走れ!虎!
虎に翼、ずっと痛快で面白い。
今回の朝ドラって、人と人のぶつかり合いがこれでもかというほど丁寧に描かれていて面白いし、そのそれぞれに正義があって、いい意味でも悪い意味でも人間臭いところがあって、見てる側(第三者)としては、誰かに肩入れすることができない構図だと思うんですよ。
もちろん主人公は寅子なんだけど、彼女も物語を通して常に正しいわけではない。たまに我儘すぎて、寅ちゃん?!?!そこでそれを言っちゃあまずいんでは?!!となったり、逆に寅ちゃん穂高先生を批判してましたけど、先生は先生なりのやり方があり、寅子より前の時代を生きていたという事実や、年長者であるところから、「現実に即した」行動というのを常に心がけている、ある意味では非常に慎重で思慮深い人なのかなとも思う(自分を客観視できているのは物語上でも数少ないキャラクターだとも感じた)
決していい面だけが強調されているわけではないのに、なぜ寅子にひかれるのかと言うと、その「我儘」が突き抜けているからだと思った。
理想を貫き通すって、よく考えてみたら我儘なんですよね。世の中で新しいことを成し遂げた人の周りって、いつも苦労掛けられてたり、振り回されたり、そういうもんじゃないですか。でもなんでその人と一緒にいるかっていうと、この人はなにかやってくれるんじゃないかっていう期待と、あとその思い切りの良さが見ていて清々しいからだと思うんですよね。
結婚したくない!だから法律を学ぶ!って母親の反対振り切って学校に行くし、逆に法律の世界でうまくいかなくなったら、結婚するって言って、(最初は)そんなに好きでもない相手(しかも相手は寅子のこと好き)と結婚、もう来るな!って言われた相手の事務所にバンバン顔を出すし、恩師の祝賀会で大事な役目をほっぽりだすし、よその子の面倒は進んでみるくせに実の子のゆみちゃんは義姉に任せっきりで、テストでいい点とっても、「次頑張ったら100点取れるね!」とかちょっとひどくないか…笑
でも、その一つ一つにがむしゃらで、自分のやりたいことを全力でやり続ける力強さってなかなか常人にはないものだし、(実際に近くにいたら大変だろうが)そういう人は眩しいほどに輝いてる。だから、なんだかんだで家族も同僚も上司も彼女を応援するし、私も目が離せないのだろう。
寅ちゃんなら、きっとどこまでも突っ走っていってくれるはず。私も最後までその走りについていきたいと思います。
それでは、この辺で、さようなら。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?