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【社会人留学2年目】理論、イコールリレーションシップ( ゚Д゚) ~Week2~

こんにちは!最近のメルボルンはとても寒く、ひょうが降る日もありました。。気温が低いことに加え、一日のうち気温差が15℃ある日もあり、自律神経が乱れ気味です。。春よ、はよ(切実)

瞬く間に2週目の授業が終わりました。相変わらずリーディング量は多いですが、今期は特によく読み込んで論点を整理しアウトプットすることが求められる授業が多く(そうでないと授業に貢献できない)、これまで以上に予習時間が増えました。実務経験を踏まえ、さらにこの一年で学んできたことを参照し、その上で新たな論点を考察し、議論するプロセスにはいつもわくわくします。

当然ながら、チャレンジもあります。人事の中でも経験していない分野(特にデジタル、アナリティクス、採用など)は知識が不十分かつ勘所が掴み切れていないので、どうしても、その場での議論におけるアウトプットが具体性を欠いたものになりがちです。一方で、戦略人事といったテーマになると自分の中に実例も多くあるので、具体的に掘り下げていくことができます。(その先で、前述したデジタル化やアナリティクスなどの話が出てくるのですが)前回も英語について記しましたが、インプットが乏しく自分の考えが整理されていなければ流暢性は下がってしまいます。また、普段からあまり考えているテーマではないので、相手の発言を処理するにも負担がかかり、結果スピードの速いディスカッションにおいて発言するのが難しくなります。一方で、日本語で淀みなく話せるような内容であれば、スピードが速かったとしても、英語でも淀みなく話せます。ですので、上手く話せなかった、議論できなかったと感じたときは、語学の問題というよりはむしろ、自分の意見/ポジションが明確になっていないのだとおもうのようになりました。多くの理論がそうであるように言語化してみると当たり前のようですが、やっとそれを明確に実感しました。少なくとも授業で取り上げられるテーマにはもれなく自分の意見をもち、ポジションを取るに足る深い知識をインプットしなければならないですね。最近、人事の中でも、自分の知識・興味の偏りを自覚するようになりました。どんなテーマにもニュートラルな立場で向き合える学生のいまだからこそ、偏って少ない方、正直あまり興味がない分野こそ、今期はより比重重めに学んでいきたいと思います!

スタートが18時以降の授業で配布されるてぃむたむ★

今週のハイライトの一つは、前期に履修したInternational HRMでお世話になった教授とキャッチアップしたことです。ダイバーシティーマネジメントを中心に、人事系のさまざまなテーマでディスカッションしました。あっという間の一時間でした。特に印象に残っているのは、”日本は、日本に内在する(表層的な)ダイバーシティーを認めていないのではないか” という指摘です。日本には、在日韓国人や日系ブラジル人、アイヌにルーツを持つ方々をはじめ、日本国籍を取得する人、ミックス(ハーフ、ダブル、クォーターなど)、海外で生まれる日本人、帰国子女などがおり、多文化主義の土壌はあるものの、日本は、メルティングポット、つまりマジョリティー(日本生まれ日本育ち、両親共に日本人の日本人)に寄せていくべき、という文化適応戦略のプロセスを採用している。そのため、同質性が高い(表層的なダイバーシティーに乏しい)ともとれる状態になっているのでは、とのこと。ダイバーシティは存在するがそれを認識できていない(もしかしたら認識することから逃げている?)という点が日本の問題かもしれないね、と教えてくれました。

この教授からの指摘は、私の「欧米で研究され、体系化されたダイバーシティ・マネジメントの理論や原理原則は、もともとダイバーシティの少ない日本の前提とは異なるため、そのまま適用するのは難しいと感じるが、どう考えますか」という質問がきっかけになっています。過去の日本では、すべての人が多数派の価値観や行動規範に従うべきだという同化の原則が強調され、文化適応が進められてきました。そのため、アイデンティティや文化を維持し表現するべきという統合の原則とは対照的で、コンフリクトなどは起こりにくかったのでしょう。たとえば、アメリカでは、さまざまな者同士の対立に介入する一つの視点としてダイバーシティ・マネジメントが採用されています。まだ上手く言語化できていませんが、ダイバーシティ・マネジメントについて考える上で、正しいスタート地点を知ることができたのはとても有意義でした。

最近クラスメートが教えてくれた「DEIB:Diversity, Equity, Inclusion, Belonging」についても、彼の意見を聞いてみました。(ちなみに、私の第一印象としては「また看板変わってるよ。BelongingはInclusionと同義か包含されるのでは?」でしたw)彼も、Belongingについては懐疑的でした。一方で、EquityとInclusionは意味の重複はなく、InclusionはEquality(平等)を含むけれども、Equality(公平性)は含まないのだと教えてくれました。

関連して、大学院で学び始めてから、言葉(単語)はきちんと精査し、理解した上で使うことを徹底するようになりました。(たとえば、信頼って何?倫理って何?パワーって何?コミットメントって何?に対して研究に基づく定義を理解することが求められるためです)

と言いながら、私は、あまりにも身近な「理論」の意味について、理解していませんでした( ゚Д゚) 理論とは何?と問われたとき、研究により体系化された・・・ごにょごにょみたいなものだと思っていましたが、教授が、明快な定義をくれました。

理論とは、概念と概念の関係を説明するものである

きょうじゅ

たとえば、今、ぱっと思いついた、リーダー・メンバー交換理論(LMX)を使い説明します!リーダーとその部下との関係の質に焦点を当てたリーダーシップの理論ですが、つまり、【①リーダーとフォロワーの関係】は、【②相互のやり取りの質、信頼、コミットメント、影響力のレベル】に基づいているという意味です。

理論を用いるときは、必ず、二つ以上の現象(概念)に着目する必要があると知った瞬間、視界が開けていく感覚がありました。恥ずかしながら、これまでなんとなく使ってしまっていた"理論"ですが、正しい定義を踏まえ、問題の識別・分析、そして提案に役立てていきたいと思います。

最後に、あらためて、教授と再会できてよかったです。
”I’m happy to keep in touch, and I’ll definitely keep you in mind for potential opportunities to collaborate! Please do feel free to discuss things from time to time." と言ってもらえたのは本当に嬉しかったです!どんな形になるかわかりませんが、いつか、一緒に仕事したいな。

Strategic HR Managementを担当している教授が韓国出身だと韓国人の親友A(以前からの友人)に伝えたところ、"That's good to know! Hope she could be a good supportive friend for you"と言ってくれました。最初は、友達にはなれないヨ~教授ダモノ~と思ったのですが、上述の教授JやSHRMの教授Jとのやりとりを踏まえると、もしかしたら友人に近いのかもしれないと感じました。二人の教授は、私が学ぶ分野に精通し、著名なジャーナルに何件も寄稿し、さまざまな賞を受賞している方々ですが、話していると、私を対等な立場として見てくれていると感じます。むしろ、私の実務経験や考えに興味を持って積極的に聞いてくれるのです。今は教授から学ぶ立場ですが、将来私が成長し、彼らにもっと何かを返せるようになったときに、友人になれるかもしれないと思うとワクワクしますっ

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
引き続き、よい週末を(^_^)

ビジネス学部の建物の工事が完了し
装飾に気合が入っています(前期にはなかった・・・)

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