近所のおじさん「寿くん!挨拶できて偉いねぇ!

挨拶について、普段から意識してることは特になかった

白饅頭note伝いに、「挨拶」の是非が話題になってることを知ったので、少しだけ思い出したことを書いていきます。

思い返すと、挨拶“だけ”はいつも褒められていた。
物心つく前から道ゆく人には欠かさず声をかけていた。

餓鬼ワイ「こんにちは‼️」
見知らぬおばさん「あらこんにちは、挨拶できてえらいわね〜。お名前なんてゆうの?」
餓鬼ワイ「おばさんワンワンみたいだねー‼️」
引いてるおばさん「あらもぉ〜、お名前なんてゆうの?」
餓鬼ワイ「あれ‼️飛行機雲てゆーの‼️」
無言のおばさん「…(苦笑)」

以上のように挨拶“だけ“は褒められていた。

この無神経さが幼少期だけなら良かったが、第二次性徴を迎える頃になっても続き、案の定教師にも同級生にも嫌われ不登校になる。

とは言っても、不登校はこの頃になって始まったわけではなく小学校入学当初から朝起きられないことで遅刻の常習な上無断欠席を繰り返していた。

たとえ出席しても
宿題はやらないし、校則は守れないし、先生の言うことを聞かないし、勉強もできないし、忘れ物はするし、使ったものは片付けないし、苦手な給食はいつも残す。

でも、挨拶“だけ”は褒められた。

遅刻して、教室が冷え込んでいても
「おはよう…」と
言葉少なに、挨拶“だけ”は欠かさなかった

忘れ物をした時隣の子に物を借りた時も
「〇〇ちゃん、教科書見せてくれてありがとう」
と最低限の“感謝”はしていた。

先生に怒られた時も
「ごめんなさい‼️ごめんなさい‼️」
と最低限の謝罪はしていた。

どんなに最低限の礼儀ができてたとしても
無神経な上、清潔感もなく、距離感がおかしく、みんなに迷惑をかけて、常識が欠けてる奴になんの不満も抱かないはずもなく。

靴を隠されたり
殺害予告が下駄箱に入ってたり
私物をゴミ箱に捨てられたり
母子家庭繋がりでたまに遊んでくれた女の子と性交したと噂を流されたり(実際にはファミコンで遊んでた)
性的被害にあったことを広められたり

因果応報なものから、明らかにやりすぎなもの
いろいろなことが重なってくうちに
中学生になる頃には誰に対しても口を開かなくなっていた。

ただし、挨拶“だけ”は別である。

学校に行ってない日も道ゆく人とすれ違ったら
「こんにちは…」

家にいる時も夜寝る時は
「おやすみ」
朝起きた時は
「おはよう」
出かける時は
「行ってきます」

たまに休んでると教師が家に無理やり入ってきて
保健室に連れてかれるのだが保健室の先生にも
「おはようございます…」
と挨拶。これ以降は何も喋らない。一言も。

高校は工業高校に行きたかったが、出席日数と学力が足りないので面接だけで入れる通信制高校に行った。

当然一年も続くはずがなくすぐに休学する。
この間友達はいないし
関わるのは担当の先生と授業をする先生だけだが

受付の人にも
「おはようございます…」
授業をする先生にも
「こんにちは…」
どんなにメンタルが不安定でイライラしてても
気持ちが沈んでいても
挨拶だけはなぜかやっていた。

一年まるまる休んで
流石に親に迷惑がかかると踏んで学校に復学
それと同時にバイトも始めた。

バイトの面接に行った時も
中学校卒業時に教わった礼儀作法だけでもしっかりして面接に挑んだ結果働かせてもらえることになった。

この時も、部屋のノック、お辞儀、椅子に座る動作
そして
「ワイと申します、今日はよろしくお願いします」
「では、〇〇日からよろしくお願いします」
言葉は詰まるし、問答はしどろもどろだったが
挨拶だけはできた。
週4日、1日4時間でシフトを入れる。
バイトリーダーに最初に教わったことは
業務のマニュアルではなく挨拶だった
出勤時は
「おはようございます、今日も一日よろしくお願いします」
ミスをした時は
「すみません。〇〇を気をつけます」
フォローしてもらった時は
「ありがとうございます。」
お客さまには
「いらっしゃいませ!!」
退勤時は
「お先に失礼します、お疲れ様でした。」

しかし、明らかに無理があり
最初のうちは上手く振舞えたが
だんだん余裕がなくなっていき
突然泣き出したり、作業の手が止まったり
バイトの無断欠勤だけはしなかったが
代わりに週2日、週1日、月1日とシフトを減らしてしまった。

ある時、発狂した僕をバイトリーダーと店長が宥めてくれていた時
「出勤するだけして、仕事は無理しなくていいから、挨拶だけはしっかりしましょう。」
僕は恩知らずにも
「もうやめたいです。」
もう見限ってくれた方が気持ちが楽だったが予想外の返答が帰ってくる。
「これでやめちゃったら、繋がりがなくなって、助けられるものも助けられないから、くるだけでもいいから来ないか。」
この時の僕は、小中学校の頃の事が四六時中頭から離れず、もういじめてくる人もいないのに被害者意識で自分で自分を追い詰めて、誰も信じられなくなっており

二ヶ月後の出勤日の辞表を持ってきてしまった。

「これからどうやって生きていくんだい?」
店長に言われてしまう。
「挨拶だけはしっかりしてくださいね。」
最後の出勤日に
「迷惑をかけてしまってすみませんでした。おせわになりました」
バイト先の社員さんや、バイトチーフ、店長にも別れの挨拶をしたが
店長だけは、返事を返してくれませんでした。

現在は障がい者手帳を受け取り、障害年金も受け取り、
障害者雇用で働いてます。
学校に行かなくてよくなったからか以前よりは

多少ハキハキした挨拶ができるようになっています。

挨拶のおかげなのか
まともに働いてる正規社員さんとの上下関係や扱いの差自体はあるものの

建前かもしれませんが
「将来社員になってほしい」
とフルタイムで働けてはいないのに
そう言ってもらえるくらいには、嫌われていません。

僕が働かせてもらってる会社の特性の都合もあるかもしれませんが

挨拶をしたのと、しないのでは

扱いに天と地ほどの差が生まれてたかもしれません。

挨拶はしたほうがいいです。


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