不意打ちで息子に泣かされた話
リビングで息子(11才)とふたり。
つけっぱなしのテレビから、保険会社のCMが流れてきた。
〈余命6か月と宣告された時、保険金が受け取れます。家族との思い出づくりに……〉
「お金もらえても、あと6か月じゃなあ」
洗濯物を片付けながらぼやく私。
「6か月ってどれくらい?」
ニンテンドーDSから顔を上げずに息子が聞いた。
私「半月だよ」
息子「あと半月しか生きられないの?」
私「そうだよ。○太(息子)だったら、お金もらって何に使う?」
息子「……(しばし考える)ママのためにすべてつかう」
私「ん?なに?」(ボソッと言ったので聞き返す)
息子「ママが欲しいものぜんぶ買ってあげる」
私「え、ほんとに?」(ポケカ制覇かと思ったので予想外で絶句)
息子「そりゃそうでしょ。だってママと会えるのがあと半月しかないんだよ」
さも当然のことのように言い放った息子と涙ブワァの私。
ゲームから目を離さない本人はケロッとしていて、それがまた泣けた。
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