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ときどき日記(606)カスハラ対応は任せて欲しい。だから新幹線の警備員になりたい。

私は痴呆性公務員として30数年間勤め上げた。特に最後の10年間は最下級管理職として奉職させていただいた。

どうしてもいわゆる窓口職場では差別無くあらゆる方と対応するという性質上、頻繁にカスハラ、カスハラの限度を超えた行政対象暴力と対峙せざるを得なかった。他の自治体はどうなっているのか存じ上げないが、職員がクレームを受けた段階ですぐに私のような最下級管理職が引き受けなければならないことになっていた。

おかげで、最後はメンタル障害を引き起こし休職に追い込まれ、復帰が適わず定年を迎えた。

それでも半端ない数のカスハラ、行政対象暴力に対峙してきた自負がある。平たく言えば怒鳴られる耐性はかなりあると思う。この特殊能力もったいないと思う。

先月、新幹線に乗って家内と小旅行に出かけた。往復およそ1時間ぐらいずつだったが楽しい旅だった。かつては車内販売がいたが、それもいなくなり、換わって車内警備の人が車内を往復していることに気づいた。私の心がすぐに「あれやりたいな」と反応した。

もともと若い頃、鉄道などの運輸業を希望していたが、今はどういう呼称をするのか知らないが、子供の頃から、色弱、色盲、色覚異常、第2色覚異常第3度(1度から3度までの3度つまり一番重い)と判定され、全色盲と言われたこともある。街中の信号は分かるのに。そのため交通系への就職は適わず、それでも鉄道に乗務できる可能性のあった「日本食堂」に何とか入社したほどだ。国鉄の列車内で食堂車やビュフェの営業や車内販売をかなり独占的にやっていた会社だ。いろいろあって志かなわず乗務することなく退社した。これをもって今生、鉄道に仕事で乗ることは霧消したものと思っていたが、新幹線の車内警備という方法もあると知り、齢64にして僅かな希望が芽生えた。

車内警備の方の中にはお年を召されているように見える方も見受けられた。体力なら私の方が上かも。カスハラめいたものなら割って入れる自信がある。自分がカスハラに遭うのも平気だ。仕事で怒鳴られるのなら全然平気。カスハラに対する耐性があるからだ。

嗚呼、何としてでも乗務したい。もうすぐ年金も僅かばかり出ることだし、不当に安い賃金でもやりたいぐらいだ。

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