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ときどき日記(186)現代版「くらまし屋稼業」

今村翔吾「くらまし屋稼業」シリーズの8巻目を読み始めた。
5年前、職場で理不尽な異動やハラスメントでメンタルを壊し蟄居を余儀なくされ、家で悶々としている折、今村翔吾にはまり「くらまし屋稼業」シリーズを読み始めた。
ペンネームの源吾は彼の「羽州ぼろ鳶組」シリーズの主役松永源吾から盗用しました。

当時、世間では引きこもりが家族に殺されたり、家族を殺したりのニュースが立て続けに起こったように記憶する。

自分は、いつ免職追放の憂き目に遭うかもわからず、次の仕事を本気で考えなければならなかった。そこそこ勤続年数も重ねていたので、それと同じような所得を得るのは困難であることは明白で、多少の危険も顧みない覚悟だった。

現代版くらまし屋稼業を本気で考えた。

モデルケースとしてはこんな感じだ。
家に引きこもりがいる。いつのまにやらモンスターと化していた。
いつ殺されたり半殺しの目に遭うかわからない。逆に世間体もあるし、外で犯罪を起こされてもたまらない。殺してしまいたい。
殺しても殺されても不幸だ。
どっちにしても人生終わってしまう。
絶縁するしかないが、双方同意は絶対に不可能だ。
モンスターに探されないところへくらましてやるしかない。そこなら細々とでも人生やり直せるだろう。
モンスターだって干されて野垂死ぬ前には目を覚ますだろう。
モンスターも人生をやり直せる。
逃げる家族は、現金預金類、小さなカバンに入るだけの財産を持たせて、あとは諦めさせる。
くらますのであるから感づかれてもならない。
逃げる先は〝くらまし屋〟がお膳立てしておく。逃げた日から安心して暮らせるように。
平たく言うと、逃げる足と新しい住まいを用意してやるのだ。
人間24時間起きていることは不可能だ。モンスターが寝静まったときに逃がしてやる。
その足だ。
これを1件いくらで請け負うのだ。

仕事のつなぎが何とかなればやれると思った。

「必ずやくらまし候」

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