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民間企業に矜持など微塵もない

地球のため、全人類、夜は戒厳令(88)

「民間企業に矜持など微塵もない」

読売新聞編集手帳の書き写しをしていると、いろいろと考えることができる。
きょうも「うっ!?」と思ったくだりがある。

「KDDIで発生した携帯電話の通信障害である。119番通報や気象観測データ収集、感染症患者などとの連絡といった社会の重要な役割を担いながら、代役を立てる仕組みはないという◆業界の体質を疑う。」

とおっしゃるが、そもそも、生存の安全保障に欠かせない通信を、もうけのネタにしたから、こんなことになった。

「社会の重要な役割を担」っているなど、みじんも思っていなかった証左である。

気象観測データ収集にしても「社会の重要な役割」というよりも「商品としての通信を売った」意識が強かったはずだ。

「業界の体質を疑う」とおっしゃるが、民間企業・資本に対する認識が甘いと思う。

こういった生存に欠かせない、一瞬でも欠くわけにはいかない産業は、公的部門に任せるしかないだろう。
もちろん民業の参入を妨げるものではない。

当該産業の安全保障は、公的部門でしっかり確保する。
もちろん、代替回線を持つなど、安全保障にはコストがかかり、もうけの捻出は難しくなるから、税で補填する。料金も万人にふさわしい設定にする。

それでも、これに対抗して儲けたい業者がいれば参入を歓迎する形だ。

「利用者が困ったときの回線の乗り入れ」は、その国策会社が引き受ける。

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