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ときどき日記(166)宗教ではうっかり病気にもなれない

功徳が足りないと、つまり金払いが悪いとどうなるみたいな話を折折に聞かされる。
何かあれば功徳が足りなかったことにされる。
だから病気にもなれなかった。

もし病気になったとしたら、何が何でも隠蔽しきらなければならなかった。
畢竟、薬を飲みまくってでも平静を装い出席しなければならなかった。
バレればもちろん功徳(カネ)を出さざるをえず、会長の逆鱗にでも触れれば、出席者全員の前で罵倒され、ときには折檻され、自分一人のせいでその日の説教が無くなるなど、みんなの1日を台無しにさえしかねないことにもなった。

今になってつくづく思うが、「行かなきゃ良いじゃん」「払わなきゃ良いじゃん」等々思うが、格子無き牢獄は堅牢だったのだ。
打ち破るのは容易なことではなかった。

辞めてからもしばらくは追っ手が来るかと思って怯えたものだ。

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