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公的セクターが地球・人類を救う

地球のため、全人類、夜は戒厳令(175)

「公的セクターが地球・人類を救う」

斎藤幸平先生の「ゼロからの『資本論』」を拝読いたしました。

200頁を超える本を一言で括る無礼をご容赦いただくことを切に願い、地方公務員として30数年そのうち最下級管理職として10年勤めた体感から、地球上で暴走する資本主義経済を手なづける方法を考えました。

先生はコミュニズムの勃興が鍵になるとおっしゃっているように私は読んでしまいましたし、経済は量的なものから質的なものへ変わっていくべきだとも考えました。

さて、ここで私は人類に残された地球時間や資本主義経済の巨大且つ強力な渦を考えると、コミュニズムを待つ暇が無いように思えて仕方がありません。しっかりとしたコミュニズムでないと渦に飲み込まれてしまいます。

この際、生存に必須なものについては、そのうち特に採算のとれないものについては、公的セクターで運営すべきと考えます。

しかし、古今東西、公的セクターは悪者扱いされています。それは大きく2つの事柄が原因と思います。
まずは官僚制です。というか、官僚が上層部に立つヒエラルキー構造で公的セクターが運営されていることです。

ゴミの収集センターや市税の滞納整理の現場には10年以上勤めましたが、こういった現場は皆同じ仕事をしており、これといった競争はありませんでした。だからといって怠けるわけでもなく、むしろ団結は強く自ずと士気も高いものでした。
全員が別の仕事をする現場でもその業務が住民のために絶対必要不可欠な仕事であることで、皆士気高く仕事をしていました。
しかし、私の勤めたのは政令指定都市で区がいくつかあり、そのため各区の上層部が他区との比較で手柄を立てたがりました。うちの区は何位だの知らされるときには却って士気が下がったものです。
政令市の中でも土地土地で条件が異なるのに、他区の滞納者から徴収できない、他区のゴミを収集できないなど、代替の利かないもので競争させるから士気が下がったのです。

もうひとつは、国民の先入観です。
昔から公務員は態度が悪いだの、生産性が悪い、利益を出せない、儲からないから悪いだの言われており、ひいては、全て民間に任せれば上手くいくだの言う輩も出る始末です。
民間は得意分野だけ、儲かるものだけでもやっていかれるし、客を選ぶこともできます。都合が悪くなれば事業から撤退してしまいます。
そんな民間と比べて国民は公務員を無能だと思っていることです。
そして、採算がとれないものは、生存にとって欠かせないものであっても悪だとしてしまいます。

こういった偏見などが解消され、公的セクターがちゃんとしたものだということがわかれば、コミュニズム的なものを公的セクターの中で運営可能だと思います。

官民比率を見直し、生存にとって不可欠なものは公的セクターで吸収します。

私はゴミの収集センターや市税滞納整理の現場を思い返すとコミュニズム的なものであったように思えて仕方ありません。
農林水産業・エネルギー・その他公共インフラは公的セクターで運営し、国民が生存に不可欠なものを手に入れるのに、カネが無いからと言って苦労することがないようにできると確信しています。

斎藤先生のおっしゃる物象化の解消です。

そして、日本はこのグローバリズムのなかで、生存に欠かせない物の調達が極めて脆弱です。

完全自給自足を目指します。
幸い日本は自然に恵まれ気候も未だ穏やかです。農林水産業、自然エネルギーに適しています。とはいうものの、売り上げで採算をとるのは困難ですから公的セクター直営にするのです。

このやり方が世界に広まれば、要らない物まで買わないと生存に不可欠な経済も回らないという資本主義経済を修正できます。結果、人命・人権・環境にも配慮できます。

公務員の現場職員、ゴミの収集や保母さんやその他専門職の方々は採用から退職まで、その仕事だけを立派に勤め上げています。

農林水産業や資源エネルギーでもいけそうな気がします。

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