残すことの大切さ
「子どもの頃、両親に愛されてるなぁって感じたことはどんなことがあった?」
マイコーチにそんな風に聞かれた時、僕は全く答えることができませんでした。
特に父に関しては。。。
先日参加したワークショップの事前課題で
「自分の子どもの頃の様子が分かる写真を持ってきてください。」
というものがあり、久しぶりに昔のアルバムを引っ張り出してきては、小さい頃の写真を眺めていました。
僕の父は、2021年に膵臓癌で亡くなりました。気付いた時にはステージ4、そこから2ヶ月もしないうちに逝ってしまいました。
父は、仕事に真面目だけど遊びも大好きな人でした。お酒、競馬、パチンコ、草野球、麻雀、ゴルフ、なんでもやってたんじゃないかな。
遅くまで飲み歩いてばっかりだったので、父と母はよく喧嘩していました。僕はそれが嫌で、いつも「早く終われー!」と布団にくるまっていました。
家での父は、こちらから話せば話すけど、父からコミュニケーションをとってくることはほとんどありませんでした。
でも甘えたい僕は、自分からよく父に絡んでいってたし、いけばそれに応えてくれてはいたけど、結局は満たされてなかったんだろうなぁ。。。
僕の中では「父に愛されていた」という実感はありませんでした。
久しぶりに開いたアルバムの中には、僕の幼児期の頃の写真がたくさんありました。
そこには
公園の遊具で僕と遊びながら笑っている父
赤ん坊の僕をしっかりと両手で抱っこしている父
家族で毎年行ってた旅行の記念写真で笑う父
の姿がありました。
そして、それらを見ていたら
「あぁ、俺、ちゃんと愛されてたんやなぁ…」
って思えたんです。
自然と涙が出てきました。
欲しがり過ぎて、足りてなかったかもしれない。
でも確実に、親は親なりに愛情をかけてくれてたんやなぁ、って写真を眺めながら思えた、そんな時間でした。
少し心のつっかえが取れたような、安心したような気持ちになりました。
写真にはちゃんと両親の愛情が残ってました。
これって、写真が持つ不思議な力ですね。
「写真に残す」「文字で残す」「音声で残す」
手段はいろいろあると思いますが、残すことの大切さを実感した出来事でした。
自分の子ども達が大きくなった時に、いつか振り返ることができるように、アルバムを作っておこう。
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