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『私たちの生きる世界、日本はどうなる?』vol.Ⅵ 未来の鍵は、入れ替え組み換え

ちきりんさんと梅澤高明さんの対談が示唆に富む内容でした。
且つ学びと気づき、これからの日本で生きて行く上でのヒントが沢山あったので、対談内容の引用とレビュー第6回、最終回。



出所:Voicy

vol.Ⅵ 未来の鍵は、入れ替え組み換え。

インバインド産業は、日本の経済を支えていく上で、非常に重要だという事は、前回の記事でも書きました。

①インバウンド産業の課題

地方の観光業に携わっている人は、自分自身が、4〜5万のホテルに泊まったり、2〜3万の食事をする経験が少ないです。
すると、宿や食事を高価格帯で販売することが分からないので、誰もそのようなホテルを建てようとしません。
梅澤さんは、客室単価を15万円を目標に話していました。
100室のホテルを作るなら客室単価7〜8万でも充分です。
20室30室なら、15万20万の宿で稼働できます。
部屋数が多いと、掃除やメンタナンス管理に人材が必要になります。
人口減少、労働者不足という観点からも、部屋数を絞り上質な宿にして高価格で販売していくのは、合理的なことです。
もう一つ、観光産業の課題として、人件費が安いことです。
一人当たりの労働生産性は全産業の3分の2ほどです。
給料も3分の2以下になります。
最低賃金が安い為、イケてる観光体験の宿が増えない背景があります。
日本で、一番外貨を稼ぐ産業になるのであれば、給料を最低でも2倍にする必要があります。
その為には、もっと稼げる産業になる必要があります。
だからこそ、顧客単価を上げることが最も重要になります。

②日本の労働者不足について

労働者不足について、まだ課題が残っているのが、中途半端にしか働いていない女性の労働力です。
それが、パートタイム労働です。
女性の労働参加率は高まりましたが、相変わらず、配偶者控除、配偶者特別控除があり、極めて中途半端な働き方しかしていません。
また、外国人労働者については、数合わせで取るのではなく、日本に取って本当に必要な外国人を選ぶ、そして、来たら責任を持って社会に統合する。
移民を入れてヨーロッパで、痛い目に合っているのに、ヨーロッパと同じ失敗をするのかという事は課題として残されています。
外国人技能実習生は、直ぐに廃止した方が良いのは、結局の所、最低賃金労働者を使い倒す事になっているからなのです。

③経済大国として

国の政策として経済大国から、観光立国・文化立国へシフトしてきています。
これはファクト。
紛れもない事実です。
インバウンド観光産業で稼ぐ事はできると思いますが、経済先進国であり続ける必要もあります。
経済、安全保障の点で日本は重要な国、というのが世界の立ち位置に関係してくるからです。
経済先進国として、イノベーション立国をしていく必要があります。

④日本の規制

今までの政府の政策は、基本的に足し算でした。
これまでの政策に、足し算に足し算に足し算、という感じ。
何かあると、補正予算、補助金というのが象徴的です。
しかし、
国の資源はどんどん限られてきており、出来る足し算には限界があります。
世論やニュースを見ていると、”政府頼み国が何とかしてくれる”といった論調を感じますが、人口減少の局面に入っている日本で、それ程の余力は残っていません。
今までの産業をギブアップさせて退場させる。
限界企業に、退場を促すという事は、今後は避けて通れなくなります。
”入れ替え組み換え”というのを本気でやらないと、経済政策として成功しません。スタートアップ立国をやることは、限界産業、限界企業には、退場してもらう事です。
退場してもらうとホワイトスペースが生まれる為、成長産業ビジネスを入れることが出来ます。
退場した産業企業の人材が、スタートアップに流れるという状況も作ることが出来ます。
これ程、労働力が不足してきている為、ダメな企業には退場して貰い、最低賃金で働いている人を解放する。
解雇規制を撤廃し、余っている労働者がスタートアップ企業に移れる状況を作る必要があります。
政府の経済政策として、以下の2本柱を掲げています。
・イノベーション戦略
👇内閣府が公表しているURLを載せました。

https://www8.cao.go.jp/cstp/tougosenryaku/index.html

出典:内閣府

・デジタル田園都市国家構想
👇内閣官房長のURLリンクを載せました。

https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/digitaldenen/index.html

出典:内閣官房事務局

日本経済が復活する為のポイントは、産業の入れ替え組み換えです。
デフレ脱却。
失われた30年からの復活。
全ては、
新陳代謝こそが、起爆剤になってくるのです。





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