休日の過ごし方の話
「アナルキャンディーで肛門攻めてましたー♪」
人間関係において、その人をその人のまま受け入れる事を信条にしている。
去年くらいから。
…浅っ。
以前は色々とジャッジして何かを提言したり諭したり、ある時は褒め称えたり労ったり…要は「いらんことを言う奴」だった。
それが色々あって、色々学んで、色々痛い目にあって…やめた。
人には色々あるのだと遅ればせながら知った。
そもそも私は他人の人生に責任を負えないし、負う必要もない。
それならば…負えもしないのに迂闊な事を言ってはいけないし、負う必要もないならば気楽に面白がれば良い…と思った。
ただ、残念な事に信条にはしているが多分…確実に何かを発しているとは思う。
瞬発的に「チーム・衝動性」か「チーム・不注意」のどちらかが作動してしまうのだ。
それでも信条を持つか持たないかでは全く違うと思った。
休日何をしていたかという他愛もない会話で返ってきたのが冒頭の一文だ。
まだ知りあって間もない彼女はひまわりの様に明るく爛漫とした素敵な女性だ。
誰に対しても分け隔てなく優しく、赤ちゃんの様にピュアに笑う。
小麦色の肌に大きな目を持つ彼女は出身地から分かる南国美人だ。
170cm超えの長身。
しなやかなバディーに引き締まった長い手足。
ふとした所作も美しい。
誰もが振り向く魅力を持つ彼女。
20代前半かと思っていたが、それより随分年上らしい。
ただ、天真爛漫な彼女のその面の下は賢く鋭敏で社会性の高い女性だという事も知っている。
パンダと一緒で必要に応じて道化も演じながらも目の奥はしっかり周囲を見据えている。まさに女版・只野仁だ。
特記する事が全くない会話の中で突然センセーショナルな変化球が私の左こめかみをぶち抜いてきたので、即死するところだった。
「…それは誰にでも答える返答なのですか?」と聞くと、「まさか!人選んでますよ♪」と顔をくちゃくちゃにしてキュートに笑った。明るさの権化みたいな人、やはりひまわりみたいな人だと改めて感じる笑顔だ。
そして賢い。
「私、性欲強いんですよー♪」
女版・只野仁だ。
ひまわりも強そうだと言えば強そす
うだ。
急にひまわり自体のフォルムがアレに見えなくもなくなった。
アレだ、アレ。
女のアレだ。
…岡田監督が出てきた。
女のアレが日光に向かって挑発的にいきり立っている様に見えなくもない。
「秋元さんなら引かないと思って言っちゃいましたよー♪」
瞼の下にルビーを隠した瞳で彼女は話してくれた。
アナルキャンディーで攻めた時の相手の反応を、自身の性欲の強さを。
信条のお陰か?
何でもない日常で特命係長のウルトラCな吐露を聞けてしまった。
あまりにも激しく猥雑なので文字が打てないくらいの秘事。
「休日の過ごし方」という枠には決しておさまらない。
他人の性欲の強さ。
見知らぬ人の性癖。
そして、アナルキャンディーという存在。
ひまわりまでをも卑猥にしてしまう。
ゴッホもびっくり。
以前にも書いたが、私は「話しやすい」部類の人間だ。
道も聞かれる。
それ言う必要あるか?という事も言われる。
会話泥棒にも遭う。
時としてラッキーだったり、ストレスフルだったりする。
全く話を聞いていないときもある。
話してる相手の口から吹き出しが出てきて、「パクパク」と書いてある時もある。
ただ、刺激になる。
小説を読んでいるように生身の人間の思考を垣間見ている様な気持ちになる瞬間もある。
更衣室のロッカーの中の換気の穴から他人のとんでもないものを覗き見してるみたいな。
逆に「パクパク」しか書いてないのに、気付いたら泣いてたり怒ってたり、机を蹴ってたりする。
え!何があったん!?あの話にそんな激しいとこあったん!?
巻き戻し出来ないので、「だから言ったやん!」と怒られても聞き返す時のワクワク感。
これからもどんな功罪を与えてくれるのだろう…楽しみだ。
それにしても休日の過ごし方は色々あるもんだなぁとひしひしと感じる今日この頃である。
そして、人は見かけによらない。
でも知ってしまったら、そうにしか見えない。
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