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一年に一度

マオちゃんと風くんが、日本に帰って来た。
夏休みには、毎年、おじいちゃん、おばあちゃんの待つご実家に帰って来る。
パパのレオちゃんは、残念ながら、お仕事がある為、来れなかった。

今年も夫がお出掛けの計画を立てた。
昨日の首都高は混んでいた。
予定では山梨の氷穴へ行き、涼を楽しみ、美味しいほうとうを食べ、日帰り温泉へ寄って帰宅。
これが立てた計画。
けれど、とにかく高速道路が混んでいて、ノロノロだった。
「これじゃさ、帰って来るの、かなり遅くなっちゃうから、予定を変更しよう!」
夫が、行き先を練り直した。
手前に府中の森公園があるから、そこへ行こう!
水場やプラネタリウムなど、色々あるみたいだから。
風くんは、8歳なので、まだまだ、水遊びが楽しい年頃だ。
公園内には、遊べる水場があった。
公園の駐車場に入ると、朝早いのに、もう車が半分くらい埋まっていた。
車内から外へ出る。
とにかく、暑い。
日差しが強い。
熱風が肌に触れる。
「それにしても、暑いね。」
「この暑さ、ヤバいね」夫が言った。

一先ず、館内に入る。
冷房がとにかく嬉しい。
トイレを済ませて、水場へ移動する。
途中、茶屋があり、夫が人数分の醤油団子を5本買ってきた。
「ここの団子さ、美味しいらしいんだ」夫が言う。

ペットボトルのお茶を出し、お団子を頬張る。
確かに美味しい!!
香ばしい焼き加減。
柔らかい食感。
味も美味しい。

「美味しいね〜」
みんな笑顔になる。

少し歩いて、水場へ到着。
うちの子は大きいので、付き添いのような感じ。
風くんが、水着に着替える。

ミストが出ていて、手のひらサイズの色とりどりの柔らかいボールがたくさん、水に浮かんでいた。

小さい子たちが楽しそうに水浴びをしていた。
風くんもそこへ入っていった。

マオちゃんと話した
「あっという間に大きくなっちゃうね」
今、風くんが無邪気に遊んでいるこの時間は
大きくなった時の懐かしい思い出になるのだろうなぁ。
毎年、一緒にお出掛けすることは我が家にとっても、忘れられない思い出になっている。

帰りに、かいた汗と疲れを流して帰る為に、日帰り温泉へ寄った。

内風呂の低温の炭酸泉が心地よい。
露天風呂のちょっと熱めのお湯も良かった。

お風呂を出て、休憩場で涼んで、ソフトクリームを食べる。
マオちゃんが言った。
「疲れが取れたね」
温泉のお風呂は、こんなにも、疲れを取り去っていってくれるものなのか……
本当に体が楽になった。

それから、マオちゃんと色々、話した。
私には悩んでいることがあって、
その話しになった。

いつもマオちゃんは私に
「〜に進んでいったらいいね」
「いい風になっていくよ」
と、プラスな言葉を掛けてくれる。
それが、私はいつも嬉しい。
そんな風に言ってもらえると、大丈夫な気がしてくるからだ。
掛けてもらう言葉には
見えない力があるなぁといつも思う。

人生生きていると色々ある。
でも、それは長い人生の中でのほんの数ページなのかもしれない。
悩む時間も迷う時間も尊い時間だと思う。

風くんは帰りの車の中で、
気持ちよさそうに眠っていた。

今年も楽しかったかなぁ。
よい思い出が出来たかなぁ。
隣りで、そんな風に思った。

都内のマオちゃんのご実家のマンションの前に車をつけた。
見覚えのある人が微笑んでいた。
マオちゃんのお姉さんの花さんだ。
花さんはフラワーコーディネーターのお仕事をしている。
私達の結婚式のお花は全て担当してくれた。
私のウエディングドレスの時のアップスタイルの髪に付けるヘアフラワーもブーケもテーブルのお花も全て作ってくれたり、セッティングをしてくれた。
一生忘れられない素敵なお花を作ってくださった。

花さんにはしばらくお会い出来ていなかった。
お会い出来なかった間、
お元気だろうか?
お幸せだろうか?といつも考えていた。
そんな花さんに本当に久しぶりにお会い出来た。
近況をお伺いすると、オランダ人の少し年上な方とご結婚されたとのこと。
現在は、オランダ在住で、今は、日本へ帰って来られていた。
マオちゃんに花さんのダンナ様の写真を見せてもらった。
「えっ、カッコいい!!ダンディな方だね」
まるで、雑誌フィガロジャポンに出てきそうな方だなぁと思ってしまった。
正しく、イケオジとは、花さんのダンナ様のことを言うのだろうなぁと思った。
久しぶりにお会いした花さんは、ニコニコしていて、お幸せそうだった。

花さんとマオちゃんのお父さん、お母さん(おじさんとおばさんも)車の所へ来てくださった。
おばさんは、ご病気をされて細くなられたけど、
お二人共、笑顔が素敵でお元気そうだった。
今年もお会い出来て良かったなと思った。

皆さん、お幸せそうで良かった。
今年は思いがけない人にもお会い出来た。

マオちゃんに、
「ご主人のレオちゃんによろしくお伝えしてね」と言って、車内から、皆さんの姿が見えなくなるまで、手を振り続けた。

一年に一度のお出掛け。
また、来年も実行出来たらいいなぁ。

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