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読書感想文32中井英夫著『悪夢の骨牌』

ゴシック風の豪華な屋敷に住む藍沢家の美しい令嬢、柚香(ゆのか)を崇拝する少年二人が突然失踪した。事情を知っていそうな十人の客が藍沢邸に集められる。彼らが二人の少年の失踪の真相を探っていく物語だと思いきや、途中からファンタジーになっていく。失踪した少年から月に一度だけ手紙が来るようになる。少年からの手紙という体で様々な奇怪な物語が語られる。
 とらんぷ譚四部作の二冊目。クローバー。話は繋がってないのでどの順番から読んでも良い。今回とらんぷ譚四部作をすべて読み終えて気づいた事は中井英夫にとって帰りたい場所は中井が子供時代を過ごした、戦前の東京なんだということ。

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