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読書感想文 38 太宰治著 ちくま日本文学全集008「太宰治」

エッセイと小説合わせて十五編が収められている。「女生徒」と「千代女」が面白かった。思春期の女の子特有の残酷さと生真面目さが変に混じり合った感じがリアルに感じた。
 故郷の津軽について書いた随筆(「津軽」)や、随筆だか小説だかよくわからない作品も収録されている。
 だめな亭主と賢い女房というモチーフで書かれた小説がいくつかある。この亭主のモデルがどう考えても太宰自身なのだ。女好きで、酒好き、人を楽しませる事が好きだし。どうして自分の事を戯画化して何度と小説に登場させているのか不思議である。自分をみつめすぎると毒なのに。




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