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新緑のブナ原生林

早くも6月。梅雨の気配が色濃くなってくる頃です。世間は紫陽花で賑わうわけですが、自分にとってはまだまだ新緑シーズン。今月も頑張ろう!

今回は一足先に新緑が見事なブナ林を歩いてみました。『獅子ヶ鼻湿原』というところで、奇形のブナ林(原生林)が広がります。

中でも『あがりこ大王』と呼ばれる巨木が有名なので謁見してきました。


あがりこ大王

秋田県にかほ市、鳥海山の北側に広がる『獅子ヶ鼻湿原』。湿原入口には例にもれず"熊出没注意"の看板が立っている。

日中の明るい時間に来れたのでハイキング客も多くて一安心だが、用心して熊鈴を鳴らす。

コースは木道が整備され、入口から異形のブナが出迎えてくれる。鮮明な緑と静寂に包まれる雰囲気が素晴らしい。

木道を囲むブナ林
美しい緑の世界が広がる

目的の『あがりこ大王』様までは徒歩30分。途中川を渡って進んでいく。

よく周囲を観察すると隠れるように水芭蕉が咲いていたり、時々ツツジや紫陽花が木道に顔を出していたりする。

巨大なブナが現れ、"これか"と思ったが違うらしい。

燭台
「ニンフの腰掛」の異名を冠する巨木。心が綺麗な人には森の妖精が見えるかもしれない。

『獅子ヶ鼻湿原』のブナは真っ直ぐ育たない。昔この地で行われていた炭焼きとの因果関係があるとかないとか。

炭焼きの竈を横目に過ぎて少し進むと謁見の間にたどりついた。

あがりこ大王
小さく写さざるを得ないのが悔しい。迫力のある巨木。

画角が足りないだろうと予測していたが、全く足りなかった・・・。でかい。そして綺麗だ。

日本経済の立て直しをお願いしておいた。

あがりこ大王
巨木中央に踊る人がいる

ハイキングコースは『あがりこ大王』からそのまま来た道を戻ることもできるし、ぐるっと一周(所要時間:2時間程度)することもできる。

他にも見どころがあるので一周してみることにした。

出壺(湧水)

途中から木道が消えて山道になる。川のせせらぎを横目に緩い傾斜を上っていくと川の出どころにたどり着いた。

出壺
湧き出す水が川をつくっている。新緑が映る水面が美しい。

周回コースは人が少なく、すれ違ったのはわずかに2組。頼む、熊よ。出ないでくれ。

コケ群生地

ずっと進んでいくとコケの群生地に出る。穏やかな渓流が美しい。『鳥海マリモ』というこの地にしか生息していないマリモを見ることができる

・・・はずなのだが、コケと同化しているからなのか、はたまた色づいていないせいなのか。全く見つけられなかった(アレレ、オカシイゾ)。

渓流沿いのコケ
少し行くとツツジが満開を迎えていた

あがりこ女王

王様がいれば女王様もいる。王様よりも小さいが木肌は白くて滑らかなので確かに女王という感じがする。

二人は離れたところにいるが、たぶん今は喧嘩中なのだろう。

あがりこ女王
白い肌に木漏れ日が差して美しい

森の平和を祈ってハイキングコースを戻ることにした。


以上、『獅子ヶ鼻湿原』でした。名峰が作り出す自然は美しさもスケールも格別で圧倒されます。

少し立ち寄るつもりがしっかり回ってしまって、その後のスケジュールがゴタゴタになってしまいましたが後悔はありません笑。

もし『出壺』や『鳥海マリモ』を見て回る場合はトレッキングシューズの準備と日暮れまでの観光をお勧めいたします。

それではまた次のnoteで👍

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