キャラメルアイス

2004 177cm いつだってヒポコンデリーさ

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2004 177cm いつだってヒポコンデリーさ

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キャラメルアイス

冷たい日もあるし、ぬるい日もある。 落ちたイチョウの糖度が落ちてくるころに、冬を実感する。 部屋はほの明るくて、外はすぐに夕日を落とす。 僕の家は、それが顕著で、ある日は監獄のように寒々しくなる。 そう思っていたのは、たぶん1ヶ月くらい前までのこと。 君との話。 ぼくは目を合わせる。 そのほかは、感覚器官の外の方にあるみたい。 「アイス好きなんだよね。今日はビスケットアイスたべた。」 さむいのに。 それっぽい言葉を言った気がする。 僕の家には、それが着陸したことなか

    • ラスコーリニコフみたいな僕

      最近、『罪と罰』を読んだ。 地元に帰って、春の訪れをほんのり待っている間の生活を、とりあえずこの一冊に預けようと思ったのである。 僕は、ラスコーリニコフに似ている。 彼があの事件のきっかけを持っている段階に、おそらく、今、僕はいるんじゃないだろうか。 顔色も、心臓の鼓動も変えないで、いつかとんでもないことをやってしまうんじゃないだろうかと、危うさを自身に感じる。 さっき、電話越しで店長に、バイトをやめる連絡をした。 いつかやめたいとは思っていたが、まさかこんなに早く片が付

      • ”思い通りにならない君をたまに僕はうっとうしく感じてる”

        「ごめん。電気をつけて。あと、イヤホンを取って。」 「…。」 冷たく、薄暗い寝室。コンクリートで打ちっぱなしの部屋みたいに、寒々しい。物は少なく、照明も2つ。外は風がにおいを漂わせていて、風は窓に口づけをする。外と内を完全に分けるこの空間の構造はまるで地下室。もしくは監獄。そのように思えるこの部屋は、彼女の淡い空気のおかげで、いくらか程度を保っているようだった。 「早く。そこにあるから。」 「…。」 彼女は、さっぱりしたみずみずしさをどこかへ押しやって、ベッドから立ち上がり、

        • 言葉にするとチープに

          いつもあたまはぐるぐると回って、ポンと浮き上がってくるなにかの処理に、ひたすら追われている。 勉強してるときも、音楽を聴く時も、お風呂に浸かっている時も、はたまた、本を読むときも。 そんな風だから、「今何考えてたっけ。」なんて現象も頻繁に起こる。 さっき考えていたことが何か、思い出す徒労の作業。 意味のないことがほとんどなのに、頭は忘れものをしてるんじゃないかって、懐疑的になることをやめない。 瞳は右斜め上を眺めて帰ってこない。 しかしこの癖は悪いことばかりではない。 日

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          不便さに美しさが宿る

          最近、ポータブルCDプレーヤーを買った。 今の時代、スマートフォン1つあれば最新の曲も昔の曲も何から何まで聴ける。 それでも、なぜかCDをCDプレーヤーで聴きたくなった。特に、ブルーハーツが僕にこの感情を沸き立たせた気がする。 CDの場合、聴きたい曲を聴く時はこうだ。 まずはアルバムをCDボックスから漁る。 そして、やっとのことで見つけたお目当てのものを見つけると、パッケージをパカッと開けて、CDプレーヤーにセットする。 あとは、ヘッドフォンを耳に当て、セトリから曲の番号

          不便さに美しさが宿る

          1人の時間の過ごし方を知ってしまったよね。

          もうすぐで、大学に入学して1年が経つらしい。 1年前のぼくと、今のぼくはたぶん別人だと思う。それほどまでに、価値観にオペレーションが施された実感をある。 大学に入学してすぐの頃は、心の許せる友達を作れないことに焦りを感じていた。 お母さんやおばあちゃんは、「良い友達ができたか?」「友達が一番だから。」などとことあるごとに言ってきて、うんざりする。 入学前なんて、簡単に友達ができて、”大学生っぽい"暮らしが待っているんだろうな、なんて思っていたからなおさら。 友達候補を見つ

          1人の時間の過ごし方を知ってしまったよね。

          表現をすることが一番の苦痛だと思う。

          ヒップホップを聞くようになって、中学三年生から音楽を作るようになった。それは、今もつづいていて、イヤフォンを引き出しから引っ張り出して、気づいたら歌詞を書いている。これが僕にとっての日常で、当たり前。憧れを抱いたものが、毎日耳元で叫んでくるのだから、そうなるのが自然だった。 最初は良かった。形を、それっぽい形に近づけて満足していたから。憧れに近づくだけが、到達目標だったから。 でも、いつからか変わった。自分が音楽を作る意味、もっと言えば、表現する意味は何なのか。そう考えるよ

          表現をすることが一番の苦痛だと思う。

          SHO-SENSEI!!が僕にくれたもの

          僕の人生で今大きく影響を受けているのがshoだ。 今までは、「好きなアーティストは誰?」なんて聞かれたときは、迷いながらもLEXと答えていた。 自分と歳の近い彼の姿は、自分に素直になれない僕の憧れでもあり、嫉妬の対象でもあった。 いや、嫉妬の割合の方が多かったと思う。 僕も音楽を作っている。 こんな音楽を作りたいな、とかイメージする先にはもうとっくに到達した彼の姿と作品がある。 だから最近は、昔みたいに彼の音楽をリピートするようなことはなくなった。 2023年11月末。

          SHO-SENSEI!!が僕にくれたもの

          宇和島に帰る

          ぼくの地元。 友達と家族が待っている。 帰る場所。帰らないといけない場所。 ぼくを保つために。 会いたい人がたくさんいる。 その中には、あの子も。 それとさ、やりたいことがあるんだ。 ぼくは年内にEPを出す。 自分のために。 地元でその曲を披露するリリースライブをしたいと思ってる。 2023年にみた流星 インスピレーションと刺激を形を変えて みんなに届ける。 みんなの顔が大切なんじゃない。 そのときのぼくの姿がたいせつ。 2024年は動き出した助走を強めて、あとに引かな

          もし僕が余命半年なら

          ぼくはそんなことを想像する。 こんなことになれば、空っぽの体に直接トロトロとガソリンを注いでくれそうだと思うから。 ぼくは成し遂げないといけないことがある。 誰かのためじゃない。 ただ僕のために。 僕が存在したことを、確かに感じさせるものを。 作らないといけない。 旅立つのは、地球に時限爆弾を設置した後だ。 余命。半年。 この言葉はパワーを持つ。 残りのエネルギーの全てを排出するんだという片鱗を感じさせるような。 だから、これを見て同情しない人は少ないと思うんだ。 ぼくが

          もし僕が余命半年なら

          執着心が鬱陶しい

          ぼくは1つ思いつくと、それ以外のことが手につかなくなる。 脳の大半がそれに持っていかれて、現実が地球の真裏にあるみたいになる。 いまもその途中なんだけど、文字を書いてみる。 ふわっとしている現実の形状を、どんな風に表現するのか、少し気になるから。 科学者がよく言う検証に似ているだろう。 音が離れている。 何千里、何万里と訳のわからない単位で表せるくらいの、とおくのノイズ。 それから、体の方は指先にしか力が入らない。 口に入れた食べ物も、噛み砕いた後には忘れている。 歩いてい

          執着心が鬱陶しい

          タイムワープ

          寝ることはぼくのタイムワープ。 ダークホースに飲み込まれたみたいに、ほかのものを跡形もなく片付けてしまう。 記憶がないんだ。 それでいて嫌なことが過ぎ去っているんだから、これほどよく出来たものはない。 最近は、眠っても眠っても、眠り続けられる。 この意味がわかるかな。 楽しくもない。 気持ちよくもない。 寝ること。 そう感じる。時間がありあまる時ほど。 これでは良くない。 って思うのもわかる。 今日はバイトも飛ばした。 迷惑とか、自分がだめだとか、そう思う瞬間。 そうで

          どことなく感じる恐怖

          他を見てもこわい。 バイトをしていてもこわい。 きみとはなしをしていてもこわい。 日記を書いても、ノートを書いているときも。 ぼくの生活はこわいで溢れている。こわいを感じない時の方がすくない。 どうしてかと問われたら、 落ちている枯葉のなんとなくの風景に、ぼくが溶け込んでしまっていることを感じるのがこわいから。 世界は自分を中心に回る。 それに異論があるなら、ぼくの住んでいる小さなワンルームの、中途半端な大きさのドアの隙間に、怒った内容の手紙をぶちこんでくれてもいい。 ど

          どことなく感じる恐怖

          早送りに聴こえる

          ぼくのみみは酷使されてる。 いつどんなときも、みみからの情報は絶えることがない。 それは小難しくて、脳の一部分を占領するほどのものではなくて、ふんわりと体全体に充満するもの。 ときどき早送りしてるでしょ。 いつも聴いている音楽が、僕から逃げるようにいそいそと遠ざかるときがある。 もっと、もっと、ふわっとしてるもののはずなのに。 心地よくない。 小鳥のさえずりが地の奥から聴こえてくるような、不気味さがある。 そう聴こえるときは、ぼくはなにもかもが上手くいかない。分かってい

          早送りに聴こえる