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中学校ひとりぼっちの卒業式

中学1年生からの不登校で、もちろん卒業式には行けなかった。もし卒業式に参加できなかったら、卒業式のあと午後から証書だけもらおうと、不登校仲間の知り合いに伝え聞いていた。
その日、うちの子は学校に行けなかった。他の学生はもう卒業してしまったが、別の日に卒業証書をもらいに行くことになった。てっきり証書をもらって終わりだと思っていたが、そうではなかった。厳格な雰囲気の中それは行われた。卒業式と同等な式を!不登校の子にだ!うちの子は震え上がっていたに違いない…。先生の花道まで作られた。
先生たちが何を考えているのかは、怖くて考えないようにした。親だから、平然なフリをする。どちらにしても、花道を作ってくれるぐらいなら、不登校の子の対応をもっとしてほしかった。花道って…。複雑な気持ちはしたものの、先生たちの気持ちもありがたいのだろう…と素直に思うことにした。
学校にできることは限られていたかもしれない。しかし、もっとできることがあったはずだ。


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