エッセイ#33『陛』

 日課のネットサーフィンをしていると、とある画像ほ発見した。それは小学生の子供を持つ母親(?)が、自分の子供が漢字ドリルに書いた面白い文章に対してツッコミを入れる、Twitterなどでよく見る画像だった。
 しかし私はその写真を見るなり、自分の記憶を疑った。添付されていた画像に写る漢字ドリルに書かれていた漢字は、「天皇陛下」などと言うときに使う「陛」の字だったのだ。
 そんな字、小学校で習ったっけ?小学校の漢字だったら全て書けるつもりになっていたが、正直「陛」は漢字の雰囲気を思い出すのがやっとで、書けと言われて正確に書ける自信がない。
 念の為インターネットで調べてみた。どうやら「陛」は小学校6年生で習う漢字らしく、調べた限りでは、ここ数年で常用漢字に追加された漢字というわけでもないらしい。つまり私が小学生の時にも、しっかりと習っていたのだ。完全に記憶から抜け去っていたが、これでまた1つ賢くなったと思えば、どうってこともない。
 使い所が「陛下」くらいしかない「陛」の字を、小学生の頃から学習させるのは「天皇陛下」の読み書きを覚えさせるためだろうか。だとすると「皇」も習っていなければならないじゃないか。え……、まさか……。

 同じサイトで調べてきると、「陛」同様しっかりと「皇」も小学6年生の漢字として記載されていた。どうやら小学校を卒業しているからといって、日本の初等教育をマスターしているとは限らないらしい。
 今回は使用する機会の少ない漢字だったからまだ良かったが、教科が理科とか社会だったら大恥に繫がりかねない。「経験した=理解した・覚えた」ではないことを胸に刻んで生きていこうと固く誓った。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?