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夜泣きでフラフラだった日も育児で泣きたくなった日も朝ドラを観ていた

朝ドラ「カムカムエブリバディ」を毎日観ています。

戦争中で次々とヒロイン安子から大切なものが奪われた先週、今週も幼子を連れての商売もうまくいかず、胸が痛む描写が続きましたが12月最初の第23回は、娘のるいちゃんの嬉しい描写があり朝ドラファンは湧きました。

るいちゃんがしゃべった!
カムカムエブリバディって言った!
さっそくタイトル回収!

こんなにおだやかな8時15分は久しぶり。
華丸大吉さん、わかるよ、わかる…
朝ドラ後のあさイチでの通称「朝ドラ受け」にも
大きく頷き共感。

あ、もう一回見たらその前にラジオ英会話の「シックス!」って言ってるし、正確には「初めてしゃべった」では無いんだろうけど、「カムカムエブリバディ」をるいちゃんがしゃべったことに意義がある。まだ舌ったらずで可愛かったなあ。子どもの「初めて」って何でも嬉しい。

心をこめたモノはちゃんと届く

食べていくために商売を始める安子。小豆が手に入らず芋でアメを作って売る姿を見て、今はアメどころじゃないよね、あんなに手間をかけてもむげにされて、蒸かしいもとか売ればいいのに…なんて思っていたけど。

おじいちゃんのように金太父さんのように、美味しゅうなあれ美味しゅうなあれ、と心を込めて作ったお菓子が、きちんと評価してくれる方にわかってもらえて。仕事も少しずつ軌道に乗り食べられるようになって。
本当によかった。

ラジオ英会話も聞けるようになって。
るいちゃんと一緒にカムカム英語。
こんな穏やかな日々が続きますように。


安子を助けた奥さんと過去の朝ドラ

ちなみに小川さんの奥さんを演じた紺野まひるさんは、2003年後期の朝ドラ「てるてる家族」で四姉妹の長女を演じていました。

長女:春子→紺野まひる(元宝塚) 
次女:夏子→上原多香子(元SPEED)
三女:秋子→上野樹里
四女:冬子→石原さとみ

朝ドラ100 NHKアーカイブ

今思えばめちゃめちゃ豪華な姉妹(笑)。

石原さとみはこのドラマでゴールデン・アロー賞優秀新人賞を受賞。出世作になりました。たまに登場人物が歌い出す、当時としては一風変わった作品として記憶に残っています。

安子が羨ましいくらい夜泣きに苦労した

朝ドラ「てるてる家族」が放映されていた2003年、今から18年前。現在大学生の長女が生まれた年であります。

我が子は全然寝ない子で、3時間おきどころか1時間ももたないときもあったし、ようやく寝た!と布団に置けば置いた瞬間に泣きだす始末。30分以上ゆらゆらしてようやく寝かしつけたと思って布団に置いた瞬間に泣かれたときの落胆ときたら。オーマイガッ!

夜も納豆パックべりべりはがした音でぎゃーと泣きだすし。納豆放り出して布団へはせ参じる奴隷状態。寝かしつけながら一緒に寝落ちしちゃって夕飯食べ損ねたり。女の子はおとなしくていいね、なんて誰が言った⁉ 3歳くらいまであんまりまとまって寝てくれた覚えがないんですよね。育児書や雑誌やネットに書いてある方法片っ端から試したけどダメだった。

うちの子生まれてから朝までぐっすりよ~とか全然手がかからない、なんて話を聞くとなんで―――⁉ ホワイジャパニーズピープル⁉ って羨ましかったし(あの頃厚切りジェイソンはいない)、不当な八つ当たりしそうにもなった。細切れ睡眠が上手になりました(遠い目)。

「カムカムエブリバディ」で安子が、ずっとるいちゃんをおぶってアメを作ったり売りに行ったりしてるのだけど、るいちゃんすごくおとなしくて。そんなシーンを見るだけでも羨ましくてチクッとする。安子の方がずっと大変なのに。

だってうちの子、おんぶしてもずーーーーーっと泣いてたんですよ! オムツも換えて昼寝もしておっぱいおあげて、ああそれなのにそれなのに。背中で鮮魚のようにびちびちと暴れて号泣。

育児で大変だったときも朝ドラはそばにあった

いま思えば、体質とか母乳の質とか栄養とか何か原因があったのかもしれないけど、一生懸命がんばってるあのときの自分に育児の正論ぶつけられても耳に届かなかった。

るいちゃんもおとなしくしててくれるときばっかりじゃなくて、安子がアメづくりがうまくいかない時に泣いたるいに怒鳴ってしまって、ごめんねごめんねって謝るシーンもあった。あの安子の姿を見てわかる!わかるよ!ってめちゃ共感した。赤ちゃんに怒ったってしょうがないのに、自分に余裕が無いと幼い我が子に感情をぶつけてしまう。

育児って怒っては謝って、の繰り返し。

自分はあまり怒らない方だと思ってたのに、イライラすることが増えて、そんな自分にもガッカリして。

そんな怒ったりガッカリしたり泣きそうになったりしながら必死で赤ちゃんを育ててたときも、朝ドラはいつもそこにあって

もともとドラマは好きだったんだけど、毎回1時間、寝かしつけで一番忙しい時間の民放の連ドラを追う余裕もなかった時期に、毎朝たった15分だけ流れる朝ドラだけは観ていて。

毎日15分6か月。長丁場だから主人公だけでなくて、周りにいる人たちの人生もじっくり描いてくれて、毎週毎日起承転結があって。共感したりハラハラしたり、感情を動かされて、どの朝ドラも物語を楽しませてくれた。

朝の15分が育児の気晴らしになってくれた。

ドラマの中で、ラジオの英語講座をつい聞いてしまったことについて安子がこんな風に言っています。亡き夫の思い出が詰まってるから、つらくて英語の勉強はやめようと思ってた。だけどカムカムエブリバディ、って曲が流れてきたら聞き入ってしまった。

なんか元気になれるんです。
大丈夫。どげんかなる。
明日もがんばろう、っていう気になれるんです。

そんな、安子にとってのラジオ講座のように。
朝ドラに元気をもらっていたんです。

たかが15分。されど15分。
毎日ちょっとの時間だけでも元気になれる。
育児で大変でも。夜泣きでフラフラでも。
明日もがんばろう、って気になれた。

昨日今日のカムカムで、幼いるいを背負ってがんばる安子を見て、そんな18年前の育児でいっぱいいっぱいだった自分と朝ドラの思い出が、ふとよみがえってきたのでした。


※追記
紺野まひるさん、「スカーレット」で喜美子にコーヒーカップを大量発注してくれる橘さん役でも出演されてました。陶芸家の第一歩となるコーヒーカップ。まだハチさんと夫婦だった頃…懐かしいけど思い出して泣ける。

あのときこのとき、朝ドラを観ていたときの思い出がよみがえる。朝ドラってほんとうにいいものですね。

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