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理系研究者は地方公立が多い?

 ちゃんとデータを出したわけではないのだが、理系研究者は地方公立の出身者が妙に多い気がする。地方旧帝は元々公立校が多いのは当然として、東大出身者であっても優れた理系研究者は地方公立が多いように思える。ぱっと浮かぶのは池谷裕二とか、松尾豊辺りだ。

 大学受験の段階で私立中高一貫校は圧倒的に数学力が高いことを考えるとちょっと不思議だ。灘とかラ・サールとかの神童はどこへ行ってしまったのか。もちろんいるにはいるのだろうが、イメージの割に少ない気がする。私の学校のOBを考えても、理一出身の有名人は実直に研究をすると言うよりは文系チックな進路を辿っている気がする。

 ただ、有名中高一貫校の理系志向が弱い訳では無い。学校によっては医学部志向が強いかもしれないが、それでも優秀層の最大多数派は理一・理二に進学する。決して少ないとは言えないと思う。

 憶測に憶測をするのはどうかと思うが、理由はなんとなく思いつく。私立中高一貫校の生徒は競争心が強く、さらに親がエリサラであることが多い。すると、収入が不安定で研究の道に進むことに耐えられないのではないか。親が年収1000万オーバーだと子供もそれくらいの給料がないと困ると考えてしまい、研究に見切りを付けてコンサルに行くのかもしれない。タワマン文学の世界に理工学部から研究者の道に進んだ人間は全く出てこないし、必ずと言っていいほどコンサル等がもてはやされる。多分、あの界隈に理系研究者気質の人間は不可視化されているだろう。

 公立校出身の人はそこまで競争に頓着していないので、わが道を行くのかもしれない。公立校の家庭の方が所得が低いのかはわからない。東大に入れる時点でそれなり以上の可能性が高いが、それでも私立中高一貫校には劣るのかもしれない。従って多少収入が不安定でも研究の道を行き、そこそこ大成している可能性がある。

 不思議なことは、文系研究者はむしろ有名中高一貫校の出身者が目立つ印象だ。偏見だが、筑駒と麻布が多いイメージがある。実家の太さが関係しているのだろうかとも思ったが、それなら理系も条件は同じはずだ。エリサラの子弟はもしかしたら文系志向が強いのかもしれない。

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