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一日5000字書くということ

 筆者の体感では一日に1万字以上のペースで書き続けると指や腕が慢性的に痛みを感じるようである。最近は一日平均すると5000字くらいに低下しているので、痛みはそれほど強くない。

 ところで、一日5000字というのはどれくらいのペースの情報量なのか。

 一分間に発話する情報量は文字数に換算すると300文字に相当するらしい。これがスピーチ等ではベストと言われる。一時間話し続けると18000文字となる。

 筆者は5000文字の記事を打つのにノンストップでやった場合は一時間ほどかかってしまう。会話する時の3割の速度だ。これが考えていることを文字にしきれない感覚の理由であろう。確かにLINEで友人とコミュニケーションをしていると、遅いと感じる事が多い。気がつくと結構な時間がかかっていたりする。速度が3割なのだから、当たり前だ。

 ただし、スピードが遅いからといって情報力がその分少なくなるとも限らない。ゆっくり書く分、考える時間は多く取れるので、その分情報の精度は上がるだろう。手書きになるとタイプよりもスピードが下がるが、内容はやや濃くなるのもそれが理由である。

 とはいえ、文字に起こすとテンポが遅く感じるのは避けられないだろう。人間のコミュニケーション速度は読む>聞く≧話す>>書く、なのだ。筆者は学生時代に講義の書き起こしをやったことがあるのだが、ハイペースでやっても1時間半の講義に8時間ほど掛かっていた。

 一日の人間の発話する会話量はどれくらいか。男性の場合は7000語、女性の場合は2万語と言われる。これは英語の研究なので、日本語に換算する必要がある。調べたところ、英語の単語数は日本語にする2倍の文字数のようだ。ただ、日本人は寡黙な民族らしい。これらを考慮すると一日平均1万文字くらいかもしれない。こう考えると一日5000文字はそこまで無理のない水準だと思う。

 学生時代は友人としばしば数時間に渡って議論を繰り返したことがあった。noteに書いている内容とそこまで遠くはない。発話スピードが早かったので、一分間に300字は悠に越えていただろう。4〜5時間ほど議論した時は10万字くらいの会話量になっていたはずだ。それに比べれば随分スローペースだと思う。クオリティの上昇を加味しても、半分以下だろう。

 残念ながら、サラリーマンになってしまうとこのような一日に10万字相当の会話をすることは難しい。みんな時間がないし、興味関心もバラバラだ。特定の事項を徹底的に掘り下げて議論をするような関係にまで持ち込める人はごく少ないだろう。実際、たまに学生時代の友人と会う時以外は大量のコミュニケーションをすることは難しい。

 というわけで、筆者は考えていることの一部をnoteにすることで、ある意味供養している状態である。


 

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