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<MBTI>頭の良い性格タイプと頭の悪い性格タイプ

 サラリーマン適性と並んで世の中で重要な素質として、「頭の良さ」がある。頭の良さと社会的成功度はイコールではないのだが、人生において非常に大事な資質であることは間違いない。性格タイプと頭の良さの相関関係は間違いなく存在し、難関大学は明らかに平均よりも性格タイプの分布が偏っている。今回は私自身の長年の観察も踏まえて頭のいい性格タイプについて論じてみたいと思う。

 これはネット上で拾ったデータである。各性格タイプに占めるIQ上位者の割合をランキングに示したものだ。よく見ると傾向が見えてくるだろう。

IQの上位2%に占める各タイプの割合。上位2%を学歴で例えると阪大辺りだ。
もっともIQと学歴の相関は思われているほど高くない。

 目を引くのはN型全てがS型の上位に位置していることである。これはかなり偏っている結果だ。どうもN型はS型よりも圧倒的に頭がいいらしい。
 また、このデータだとI型とE型にも明確な優劣がある。TFに軸とPJ軸に関してはそこまで明確な格差はない。総じてIQはIN型>EN型>IS型>ES型という傾向があるらしい私の調べた別のデータでも概ね似たような順位であり、特にN型が全てS型を圧倒している点が特徴的だ。どうにもIQテストというのはNとの相性が良いらしい。

 私自身の経験から語ると、頭のいい性格タイプはダントツでNT型である。NT型の同級生は多くが難関大学へ行ったし、東大生はNT型が非常に多かった。超進学校に至っては、学年のほとんどがNTである。I型の方が多いが、E型もそこそこ多い。

 N型が賢いのは容易に想像がつく。N型の人間は抽象的な思考を好み、目の前に見えないこともあれこれと想像して理解することができる。例えるならば「2 4 6・・・」といった文字列を見た時に瞬時に「偶数だ」と思いつくことができるのがN型である。宇宙やら歴史やらといった実生活に関係のない物事にも興味を持つのもN型だし、文章の読解・執筆といった言語運用能力も高い。noteに文章を投稿しているのは大半がN型だろう。

 T型の方が全体的に賢い傾向もあった。下手するとN型への偏りよりも大きいかもしれない。数学や物理といった分野は論理的思考能力を重視するからだ。文系分野であっても政治や経済といった分野はT型の色彩が濃い。先述のIQテストでTFであまり差がないのは意外だった。
 小説の読解などNFの方が強い分野も存在するが、一般的な頭の良さとして問われる数的処理や知識教養といった項目はNT型の独壇場である。学問という分野はNT型によって作られており、一部の人文系の分野はNFも強いといった状況である。

 もっとも地頭の良さと学歴はまた別である。学歴となると努力や環境という別の要素が関わってくるからだ。以下はネット上で見つけた性格タイプと学業成績の図である。

https://www.everythingofneet.com/2020/03/05/post-5804/


 J型の人間はコツコツ努力するのが得意なので、総じて成績は良い。
したがって上位の大学になるほどJ型の割合が増えてくる。東大などの保守性の原因はJ型の多さと関連しているだろう。P型で受験に成功している者は総じて地頭が良いか浪人中に本気出して頑張ったかの二択である。SJ型はコツコツと勉強を重ねて合格したものが多く、一般的に想像される努力家タイプが多い。

 学歴というのは才能30%・努力30%・環境30%・運10%くらいなので、幸い難関大がNTばかりということはない。結構な数、ISTJやESTJを目撃する。

 個人的に賢いと思うタイプをランキングにしてみよう。

INTJ:全タイプで一番賢い。東大理三など学力最上位層はINTJが非常に多い。見るからにスマートで、知的能力に誇りを持っている。意外に権威主義的なところがあり、会話スタイルは議論というより演説や授業に近い。したがって知的関心が高い人が多いが、安易に話を吹っ掛けるのは危険である。とても優秀だが、伝統的な日本企業では埋もれてしまう気がする。
 白い巨塔をリアルでやりそうなタイプである。キャラで例えるならデスノートの夜神月だ。

INFJ:概ね賢い。そこまで能力をひけらかさない。女性が多いが、男性も結構いる。物静かで教養があるタイプが多く、やや文系寄りのように思える。INTJのような怖さがないのが特徴だろうか。あまり面白いタイプではないが、仲良くなると意外に引き出しの多いタイプである。
 幼い頃から優等生で、純粋な志を持って医師になるタイプである。実際に医学部に多いし、向いてると思う。外資系やキャリア官僚は向いてない気がするが、優秀なので務まってしまう。キャラで例えるなら新世紀エヴァンゲリオンの碇ユイだ。

INTP概ね賢い。全タイプで一番博識だが、知識体系がINTJと違って整然としていないので、知的能力という点ではやや劣る。クイズ番組に出ている東大生は典型的なINTPである。進学校にいがちな、不真面目なのに偏差値が高いタイプだ。
 科学オリンピックの出場者に多いが、どう見ても医者に向いていないので東大理三には少ない傾向がある。ハマる分野があれば能力を発揮するが、見つけられない場合は落ちこぼれる危険性が高い。
 アカデミアでなんとか食いつなぐタイプである。キャリア官僚には多いが、一流企業には就活で弾かれるので少ない。キャラで例えるならデスノートのLだ。

ENTJ概ね賢い。ただし純粋的な学術的探究心よりも、社会で出世するための学歴や成績という要素が濃い。頭の良さにプライドを持ちつつも、コミュ力や実務能力など、あらゆる項目で張り合う傾向がある。いわば究極の能力主義者だ。万能ハイスペアピールが好きだ。褒め言葉としては「賢い」よりも「優秀」の方が彼らの心をくすぐるだろう。マニアックな話はそこまで好まない。
 外銀・外コンで生き馬の目を抜く競争を繰り広げているタイプである。この業界は異常にENTJが多い。キャラで例えるならシン・エヴァンゲリオンの式波・アスカ・ラングレーだ。

ENTPそこそこは賢い。ただ飽きっぽく、学者になるタイプではない。タレント学者には向いている。陽気だが、うんちくを語るなど明らかに陽キャとは異なるムーブを取る。高学歴YouTuberはほとんどがこのタイプだ。浅く広く知識を持っているものが多く、議論を仕掛けるのが好きだ。中田敦彦はわかり易い例だろう。社交的にも関わらず猛烈なオタク感とどことないダサさを持つ。勉強してなくても頭いいぜアピールが好きだ。
 一応まずまずのところに就職するが、途中で独立起業するタイプである。落ちこぼれは少ないが、進路はカオスだ。キャラで例えるなら進撃の巨人のハンジだ。

ISTJ典型的なガリ勉タイプである。頭はそこまで良くないが、勉強はできるという感じだ。自称進学校との適性が良さそうである。センター試験の点数は良い。知的な話をしているのは殆ど見たことがない。というよりそもそも話題自体が少なそうである。
 地元の国立大を出て県庁に就職するタイプである。キャラで例えるなら進撃の巨人のミカサだ。

ESTP:世間で思われているよりも賢い。知的な会話は嫌いだが、意外と受験勉強ができる。彼らの能力は社会人になると光る。処理能力が高く、記憶力も良いため、問題解決能力が極めて高い。
 金が絡むと途端に頭が回る、インテリヤクザのようなタイプである。キャラで例えるならデスノートのメロだ。

ENFJ:やや賢い。ただし東大レベルになると見かけない。早慶やMARCHの優等生といった感じか。大学時代に国際交流サークルに入って留学しているイメージがある。社交的で英語に堪能なので就活には強い。
 留学経験が買われて一流企業に入り、採用パンフに載るようなタイプである。キャラで例えるなら進撃の巨人のマルコだ。

INFP:多分賢い。ただし学歴格差が非常に大きく、東大生にもトー横キッズにも良く見られるタイプである。思慮深く、色々考えているが、そこまで勉強の成績には反映されない。博識さや議論能力ではINTPに一段劣るが、仲良くなると深い知性を感じる。学歴や競争に嫌悪感を持っているものが多い。社会に出てからは能力を発揮しようがなく、あまり賢いと思われない。一方でネット上の言論空間では凄まじい存在感である。
 就職してから虚無感を感じ、エッセイストになっているようなタイプである。一般企業では個性を隠して生きている事が多い。キャラで例えるなら鬼滅の刃の善逸だ。

ENFP:N型の中では一番賢いイメージが持たれていない類型である。想像力は豊かだが、知的というよりは夢想的な方向に行く。INFPのような奥深い思考もなさそうだ。ただ上品な印象はあるので、その点ではやや知的なのかもしれない。超難関大には殆ど見かけない。多分馴染めないと思う。
 教育大を出て学校の先生をやっているようなタイプである。学校教師はやたらとENF型を見かける気がする。キャラで例えるならデスノート原作の海砂だ。

ESTJ:運動部の勉強ができるやつというイメージである。成績は良くても、学術的な興味は全くない。勉強はこなすべきタスクの一つという扱いだ。部活を引退した後に急速に成績を伸ばして大学に合格していく。
 大学4年間に体育会系に所属した後、大手企業に内定していくタイプである。どの大学からも大手企業に採用される。キャラで例えるなら進撃の巨人のライナーだ。

ISTP:ちょうど平均くらいではないか。数が多いので、あらゆる学力階層に存在する。スポーツや車など、実用的なことに関して結構詳しい。キャラで例えるなら鬼滅の刃の不死川兄弟だ。

ISFJ:内申点の良いタイプというイメージである。定期テストでは強いが、高校になって勉強が難しくなってくるとついていけなくなってくる。コツコツ型の女子が多い。ただし女性の場合は絶対数が多いので、東大女子であっても最大多数派を占める。キャラで例えるなら進撃の巨人のヒストリアだ。

ESFJ:あまり勉強ができるイメージはない。小学校では前に出て優等生ムーブをしているが、中学校辺りから勉強が本格化してくると大人しくなってくるタイプである。ただし社会適応能力は高いので、そこまで問題にならない。キャラで例えるなら鬼滅の刃のアオイだ。

ISFP:あまり勉強ができるイメージはない。INFPの落ちこぼれが体験を頻繁に言語化しているのに対し、ISFPは不可視化されている。程々に日常を送る小市民に見える。キャラで例えるならドラえもんの野比のび太だ。

ESFP:典型的なマイルドヤンキーである。勉強には全く興味がなさそうだ。クイズヘキサゴンに出ているメンツはESFPが多いだろう。ここまで来ると人生楽しそうである。キャラで例えるなら進撃の巨人のサシャだ

 さて、各タイプ別の賢さについて論じてみたが、実社会での序列は大きく変わる。学校時代にキーポイントだったN型の能力はあまり役に立たない。仕事というのは実践の積み重ねであり、ものをじっくり考える能力は必要とされていないからだ。

 例えば文章読解を例に取ってみよう。NTは論説文や学術的文章、NFは物語文やエッセイとの親和性が高いが、これらの読解能力は仕事で不要だ。仕事で必要な文書はビジネス文書であり、これらはST型の得意分野だ。TOEICの文章を考えれば分かるだろう。教養に裏打ちされた深い読解能力よりも、細かい単純処理能力が問われているのである。

 したがってN型の優位性は社会人になると消滅し、S型と逆転してしまう。J型は社会に出ても引き続き重要であり続けるのとは対象的だ。T型F型に関してはジレンマ的な性質を持つので一概には言えないが、T型の方が野心が強いので出世するかもしれない。大学受験で最強なのはINTJだが、社会人時代に最強なのはESTJである。

 SP型は学校の勉強は嫌いだったが、社会人になると意外にしっかり働くことが多い。自分なりに仕事に精を出したり、家庭やグルメなどを楽しんで充実した生活を送る。雰囲気も立派な社会人であり、健全な上昇志向を持っている。彼らは学歴さえクリアしてしまえば後は人生順風満帆である。

 一方でNP型は社会人になると悲惨だ。実務が求めているのはS型の能力で、これらに長けているのは体育会系やガリ勉だ。教養やら知的好奇心やらは不要である。ある程度意思決定に関わる立場であれば、N型の能力も生きるのかもしれないが、NJ型と違ってそこまで到達できない者がほとんどだ。NP型の多くは一般企業で好きでもない仕事を続け、その絶望を癒やすために時たま動画投稿などで気を紛らわしているようだ。

 これを端的に言うと、学者タイプの東大生は落ちこぼれるのである。

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