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ありのままを生きること〜ルチアのラスール物語

第6話 不思議な出会いの連続

くみくみの長期講座を受講すると決めたすぐ後のことだった。
ゴスペルやアルファというキリスト教初心者向けの学びの場でお世話になっていた教会で海外から祈りの力の強い牧師先生が来るという。
親友の仁美ちゃんから誘われて、藁をもつかむ思いで出かけた。

私は、その当時、信仰というものが理解できなかった。

「困ったときだけ神頼みだなんて都合が良すぎる。困難は自分の力で乗り越えるものだ」

と、言う考えがあって、聖書の御言葉も頭で考えて意味を理解しようとだけしていた。霧の中を彷徨う様なぼんやりした頭で・・・

牧師先生のお話もなかなか信じることができずにいた。
講話が終わり、その牧師先生が祈って下さると言う。
クリスチャンでない私は、躊躇して立ち竦んでいたが、私のことをよく知っている牧師先生の奥様がそっと背中を押して促してくれた。

そして、祈ってもらった。
すると、驚くことが起こった。
祈りの力で私は、後ろに倒れていた。普通自分でわざと倒れようとしても後ろには倒れることはできない・・・
涙が溢れて、放心状態で倒れていた。辛かった過去が洗い流されていく様な感じがした。

そのことがきっかけで境界へと通う様になった。

それから1ヶ月くらいした頃、今度は、仕事中に夫からのLINE。
有給を消化していないことで上司からお咎めをを受けて休暇をとり旅行をするように指導されたとのこと。急遽、私もシフトを調整して旅行へ行くことへ。
どこへ行こうか相談している最中、テレビで長崎の教会群が世界遺産になったことを紹介していた。

「これだ!」

長崎といえばハウステンボスもある。普段、近くのイトーヨーカ堂の広告で「いつか行きたい」と眺めていた。
そこからたった10日間でプランを立てて出かけた。
これも、私の人生観を大きく変える旅行となった。

世界遺産となった潜伏キリシタンゆかりの教会をリサーチ。
その時、娘からある映画を大学のい授業で鑑賞して深く感銘を受けたことを聞き、「せっかく行くなら観てから行った方がいい」とアドバイスされて鑑賞した。

その映画が、遠藤周作の「沈黙」だった。ハリウッドで映画化されて話題となったらしい。

その映画でもまた、私の中に眠る何かが動きだだした。
その映画の舞台ともなった、外海の出津教会群をレンタカーで回った。

その旅行では、1日目に立ち寄った佐世保の三浦町教会で神父様にバッタリお会いして色々とお話を伺った。
私がうつだということは一切話していなういのに、本河内にある聖母の騎士修道院の中にあるマリア様の水のことを紹介してくださった。
長崎に原爆が投下された際、自身も大怪我を負って出血が止まらないにも関わらず救護し続けた永井医師が危篤となった際にこの水を飲んで出血が止まり治ったという話を教えてもらった。

残念ながら近くまで行ったけれど分からず叶わなかったけれど偶然の出会いがそこにあった。

この旅が私のアイデンティティを大きく揺るがすことになる。

               次回へ続く


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