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今までありがとう、パスポートちゃん。これからよろしく、パスポートさん。

 仕事で数か月続いたプロジェクトが終了し、からだ全体で爽快な風を受けながら解放感を味わう今日――。

 ソウルは暑いです。

 刺さるような日差しは、もうすぐ盛暑の時期が来ると伝えているかのよう。まだ6月なのになあ・・・。

 久しぶりに訪れたカフェは静穏に包まれていました。

 note を開き、これからは投稿頻度を増やしていきたいなあ、旅行記も早く書き終えたいし・・・なんて考えながら遠くに映る岩山を眺め、手元に目を落とすと、そこには VOID の文字に穴が開けられたよれよれのパスポートと、新たに発行したパスポートが。

 大使館で受け取って来ました。

 前回更新してからすでに10年が過ぎようとしている驚き以上に、次に発行するときは50代になっているという衝撃。信じられん。あ、でも期限の1年前から更新できるからギリ40代でいけるかあ、とこれまた大して意味のないことを考えたりしています。

 それにしても、査証欄のデザインがとても素敵になりましたね。

 葛飾北斎の代表作『冨嶽三十六景』なんだとか。空港では自動化ゲートが増えた今、出入国スタンプを押すことはかなり減るだろうと考えると寂しいですが、これはこれで見ているだけで楽しくなります。

 そういえば、今回証明写真を撮った写真館の方が、生粋のカープファンでした。

 私も30年来のカープファン。韓国に来て10年以上経ちますが、日本のプロ野球が好きな人はいても、カープファンに出会うのは初めてです。

 話を聞くと、どうやら大阪に10年ほど住んでいたことがあるらしく、その際に前田智徳選手のことが好きになって、カープファンになったそうです。当時は、時間があれば野球を観に広島まで足を運んでいたのだとか。今でも試合は毎日チェックし、年に5,6回は広島に行っているそうです。

 すんげぇな。マジもんじゃん。

 印刷された写真を慎重にカットしながら、「僕がカープファンだって言うと必ず『大阪にいて、しかも外国人のくせに、なんでカープなんだ』って言われましたよ」と、笑いながら話してくれました。

 ふふふ。言われるでしょうね。

 そんなこともありながら受け取った、新しいパスポート。早速、今月末に出番が来ます。これから10年よろしくね。

 そして失効になったパスポートちゃん、今までありがとう。いろんな国に一緒に行けて本当に楽しかった。どの国も、君なしでは行けなかったよ。

 さあて、新しい番号、早く覚えようっと。

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