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#170 足元の土台を考える~スピネーション~

長い人生の道のりをご自身の足で
楽しく歩いていかれるために
大切なことは何だと思いますか?

私は、日本人が本来持っている
身体の骨組みを
いかに力感なく、スムーズに、
滑らかに使うことができるかが
大切かと思っております。

この中で、足元の土台が
しっかり安定と可動が
両立されていることが重要となります。

足元の土台として不安定な状態を示す言葉に
回内足、過回内
(オーバープロネーション)

回外足、過回外
(オーバースピネーション)

という言葉があります。

今回は回外足、過回外
(オーバースピネーション)
について
綴っていきたいと思います。

回外足とは、
足の小趾側が外側に倒れ、足の裏が内側を
向いている状態のことをいいます。

つま先のほうも合わせて見ていきますと、
母趾側のほうが多く、広く見える形
になります。

足部が回外(足底が内側へ向く)していて、
重心線が踵骨の正しい中心よりも外側に、
踵骨上部が外側に倒れている状態であり、
これをスピネーションとも言われます。

回外足、オーバースピネーションですと、
・靴底の外側の減りが早い
・脚を揃えて立つと両膝の間が開く
・足が疲れやすい、筋肉の張りが強い
・足首を捻挫しやすい
などの状態が見られたりします。

回外足、オーバースピネーションの
要因としましては、
・靴のサイズや形状:靴のサイズが合っていない、高いヒールや狭いつま先の靴など
・歩き方、走り方や立ち方の習慣、癖
・足部への繰り返しの動作や衝撃
(オーバーユース)
・立ち仕事やスポーツなど土踏まずへ
継続的なストレス
・関節の緩み:捻挫によるものや
生まれつきの体質
・筋力低下:長腓骨筋、短腓骨筋
・後脛骨筋の過緊張
などが挙げられます。

回外足、オーバースピネーションですと、
以下のような症状や状態などが
生じてしまう可能性がございます。
・ハイアーチ
・O脚
・内反小趾
・足底腱膜炎
・変形性膝関節症
・シンスプリント
・鵞足炎

運動連鎖という考え方からみていきますと
上行性、下行性のどちらにも
回外足という状態はありまして
回外足が要因で起きてしまっている
身体の不具合もありますし、
骨盤や股関節の状態異常から回外足に
なってしまっている場合もありますので、
回外足を部分的に考えてみるのと同時に
身体全体の問題として考える視点も
大切になってきます。

足元の土台が不安定ですと、
上に積み重なっている骨組みも
揺らぐことになってしまいます。

建物も土台が安定しなれば、
崩れてしまったり
建付けが悪くなってしまうかと思います。

特に、捻挫をしやすい方やつまずきやすい方はこの可能性が考えられますので、
注意が必要になります。

身体に不具合を覚えていらっしゃる方は
ご自身の足元を見直していただければ
幸いです。

運動連鎖に関しましては、
こちらの投稿も参照していただけると
幸いです。