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昔のぼくは、「さくば」が刺さりがちな子どもでした。

公園で遊んだ日はいつも、母親に「さくば」を抜いてもらっていました。

この「さくば」という単語、ご存知の方はきっと同郷だと思います。

✅田舎の言葉でして、、

地元の方言で、木や丸太なんかを触ったときに、たまーに刺さる「とげ」のこと。ささくれよりもずっと小さくて、刺さると抜きにくい、あの木のとげです。

子どものころ、よく家族で、自然公園へ遊びに行きました。ハイキングができるくらい広くて、ワンちゃんもリードを外して走り回っているような、とても大きな自然公園。

ながーいすべり台もありました。びっくりするくらいお尻がかゆくなる、ローラー式のすべり台。弟と妹と3人で、くりかえし乗って遊んだことを思い出します。

家に帰ると、どこかでつけた「さくば」が手に刺さっている、なんてこともしばしば。

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✅さくば、刺さらなくなったなぁ

昔はほんと、毎日「さくば」が刺さるくらい、
自然に触れて遊びました。

落ちている枝を剣にしてチャンバラしたり、川に入っておたまじゃくしを捕まえたり、夏の夜は虫取り網をかついでホタルをとりに行ったり。

「さくば」って、そんなに痛くはないんですが、ふとしたときにチクッとするんですよね。

幼いぼくは、それを取ろうとして手で触って、逆に奥にもぐり込ませてしまう。それを見かねた母親が、手を取って、ピンセットで抜いてくれるんです。

大人になって、都会で暮らしていることもあってか、「さくば」が刺さることなんて全くなくなりました。


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✅触れ合いって、大事だと思うんです

子どもの頃に、自分の手や体で感じたことって、今の自分の価値観にすごく影響を与えている気がします。

ぼくは昔、おたまじゃくしをとって、それを壁に投げて遊ぶなんてことをしたことがありました。

それが残酷なことなんだ、いのちは大切にしないといけないんだ、と学んで、はじめて罪悪感を抱きました。


向かい合って、手を取って、子どもに刺さった「さくば」を一生懸命抜いてくれる母親。

今頃になって、愛情を注いで育ててもらったんだなと実感しています。


何かに「触れる」ということ自体がためらわれる今日この頃。自分の手や体で感じることの大切さに、ふと、思いを馳せてみました。

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