見出し画像

啓発デー

ちょっと今日は分野外の話題を。
毎年5/12はある疾患の啓発デーとなっている。
それは

・化学物質過敏症(CS)
・筋痛性脳脊髄炎(ME)/慢性疲労症候群(CFS)
・線維筋痛症(FM)

を始めとした疾患群。
ぼくのSNSをフォローしてくださっている当事者の方が作成された詳しい解説はこちら↓

化学物質過敏症は、何らかの化学物質に大量に曝露されたり、微量でも繰り返し曝露された後に発症するとされている。最近では香料を多く含んだ芳香性の強い柔軟剤などで、不快な症状を起こす方も多いと話題にもなっている。

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群は、激しい全身倦怠感に襲われ、強度の疲労感とともに、微熱・頭痛・筋肉痛・脱力感・思考力の障害などが長期にわたって続き、健全な社会生活が送れなくなる疾患で、晩年のナイチンゲールも長年、この疾患と思われる症状で闘病していたといわれている。

線維筋痛症は、慢性疲労症候群と症状は似ているものの、慢性的に持続する関節や筋肉、腱などの全身性の疼痛が特徴で、日によって痛みの程度も異なるため、睡眠不足や精神的なストレス、過度の運動、天候によって症状が左右される傾向も強い。レディー・ガガさんやアナウンサーの八木亜希子さんが、この疾患と闘病されていることでも知られている。

いずれの疾患も1990年代に疾患概念が定義されたものだけど、未だ発症の原因は不明となっている。このため治療法も存在しておらず、痛みやストレスを和らげる対症療法しか手だてがない。

そして症状の重さとは裏腹に、原因や治療法が確立されていないということは、別の大きな問題もはらんでいる。それは

利用できる福祉サービスが限られてしまう

こと。

現在、これらの疾患は指定難病の対象疾患からも、障害者総合支援法の対象からも外れているため、介護が必要な状態でも、公的な福祉サービスを受けることができない。

そうなると生活保護という選択肢しかなくなるわけだけど、そうなると健康保険の枠からも外され、医療費はすべて自費となる。

鎮痛剤がないと起き上がることもままならなないにも関わらず、鎮痛剤を買うお金もない人に、

「自分で起き上がって鎮痛剤を買いに行け」

というのが福祉のひとつであっていいと思いますか?

原因が特定されず、一般的な血液検査、尿検査、画像検査では分からないので、慎重に診断せざるを得ないという側面はある。
でも、多くの人の理解が進むことで改善できることもたくさんあると思う。

世間の認知が広まることはもちろん、医師の方々にも医学書に載っている病気だけが病気とは限らないということを疑ってほしいな、と願っている。

今後も記事を増やしていきますので、ご期待ください。