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クリスマスに読みたい本【11】

本日は現代ミステリ。
「仔羊たちの聖夜」です。

 手持ちはカドカワ文庫なのですが、内容は同じのはず。

 酒好きのおっとり大学生タック、とげとげしさで身を守る美人タカチ、留年しまくりのボアン先輩、童顔かわいいウサコ。
4人の大学生がお酒を飲みつつ推理を論じるシリーズの一作。
 4人がはじめて顔をあわせたクリスマスイヴの飲み会の帰り道、飛び降り事件に遭遇。
 1年後、彼女の遺品をうっかり持ち帰ってしまっていたことが判明。
それを届けようと右往左往するうちに、そのビルから2年前のイヴにも飛び降り事件があったことを知る。
はたして、それは偶然なのか……。
 そして、また起きる飛び降り事件。
それは彼らの友人だった。

 タックシリーズは時々、推理を論じるところで終わることがあります。
これもそのひとつ。
 あれこれ証拠をつきつけて犯人が自白したり、捕まったりというラストじゃないので好き嫌いがわかれそう。
いつもは私もはっきりした結末が好きなので、初読みのときは「えっ」と思いました。
ミステリにあるまじきラスト。
 でもなんか好きなんですよね。
このお話は、それなりに証拠や証言もそろっていますし。
 わりと毒親率高いお話で、暗めのはずなのに、青春っぽい雰囲気もありますし。
 
 著者の西澤さんは、超能力者ばかり登場するミステリシリーズや、探偵役に話をしているうち被害者たちが自力で事件を解決する「完全無欠の名探偵」や、7回1日をやりなおす特殊体質の青年が主人公の「7回死んだ男」など変わったお話を書かれる方。
 その中では比較的普通なタックシリーズ、メインキャラの出会いがわかるお話でした。
 読了は70分くらい。

------------------*----------------------*------------------------------------*-------【本メモ】※手持ちの角川文庫版のものです

タイトル: 仔羊たちの聖夜

著者: 西澤, 保彦 (1960-)||ニシザワ, ヤスヒコ
PUB: 東京 : 角川書店 , 2001.8
PHYS:375p ; 15cm
PTBL:角川文庫 ; に9-2
NOTE:1997年刊カドカワ・エンタテイメントの文庫化
ISBN:4043540027

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*タイトル画像は「みんなのフォロギャラリー」からお借りしました。
 ありがとうございます。

*表紙画像の著作権が心配なので、Amazonのリンクを貼っています。

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