【特別編】大学院について振り返る
お久しぶりです。
博士になりました(爆)
珍しく長文です。初めて目次つけました(笑)
前回記事を書いてから、はや4カ月。。。。
本当に早い!!!!
2023年、5月です。
実は、3/22からちょっとずつこの記事を書き始めていました。
いや、正確に言うと3/22に3割くらい書いてから、ほったらかしにしていました。すみません<m(__)m>
3/22、大学院の学位授与式(イコール卒業式?)でした。
全然、通ってないから、実感ないのですが。。。w
私、しかも1年半で卒業なのですよ。普通は、3年なんですけどね。
2021年10月入学でした。
これだけ書くと、ラバホ、スゲーな。。。みたいに思う方もいるかもしれません。実際、会社でもそれなりによく頑張ったと言われます。
しかしながら、私自身、実はなんだかやり切った感じはしていません。
その感情はどこからくるものなのか。
たしかに、苦労はしたつもりですが、本当に幸運というか良くも悪くも様々なタイミングが重なり、1年半で卒業できたわけです。
なので、今回のブログも卒業できたぜ!!!やったぜ!!!!!!おれすげーだろ!!!みたいな話を書くというスタンスではありません。
この1年半の経緯や出来事をさらさらっと振り返りながら、まとめてみたいと思っています。
そもそもなぜ大学院に入ったか?
私は、ふつーに工学系(土木系)の4年制大学を卒業して、今現在の会社に就職しました。
そもそも、就職も、正直学生時代にやりたいことも見つけられず、なんとなく地元Uターンで入ったという経緯があります。
最初は、設計職中心だったですが、会社の人的バランスもあり、いつの間にやら開発専任になりました。
では開発って、どんなことするの?と言ったら、商品の性能を検証するための実験などをすることが多いのです。
その絡みで、大学との共同研究・・・ということが時たまあり、その流れで会社からツテのある大学で博士取ってみたらどう?という話を持ち出されました。これが2020年秋頃の話です。
ただ、ふつーに考えれば、めちゃめちゃハードだよな。。。というのは、わかっていた話で、実は1度しれっと断りました。
だって、遊ぶ時間は絶対に減るはずだし。。。
しかしながら、その半年後、2021年の春過ぎに、また会社から言われました。またか。。。と思いながら、面倒だけどもう勢いで、やるしかないかな。。。と思い始めた自分もいました。M気質があるのでしょうか(笑)
また、大学院修了の勝算としては、論文のネタがそれなりにあった(要はいろんな実験がある程度完了していたこと)が挙げられます。
会社にも言われていましたが、新規で実験しなくとも、これまでやってきた実験データをある程度整理すれば、まとめられるのでは?という算段でした。
という、淡い武器を持ちながら、まずは大学院入学準備を進めるのでした。
入学に向けて
いくらツテがあるとはいえ、社会人入学でも入試があります。
自分は、学士(4年制大学卒)はありますが、修士(大学院博士前期課程)をぶっ飛ばしての入学になるため、入学相当の実績(つまりこれまでの研究成果や論文)を提出するということが、入学条件でした。
この実績をまとめるのに、それなりに時間を要しました。(正味10時間くらい?)
仕事中にこの作業をする時間が取れればよいのですが、そうもいかず、ちょこちょこと少しずつ進めたり、休日にまとめてやったり。。。という感じでした。
実績をまとめてみるとわかったのですが、この時点で結構いろんな研究論文を書いていたのだな。。。ということがわかりました。
やってみて気づくことってやっぱりありますよね。
あとは、入学試験という名の面接。
ツテで入れるというのはありますが、もちろん自分と関係ない分野の先生なども含めて、これまでの実績をパワーポイントを使いながらプレゼンするという面接でした。
そんなこんなで2021年10月:入学式。。。
ですが、コロナウイルス渦で中止に。。。。
のっけから大学キャンパスライフの雰囲気味わえず。。。泣
大学院修了要件
そんなこんなで大学院に入りましたが、特に普段の生活に変化はありません。学生証を手に入れ、学割が使えるようになったくらいでしょうか(笑)
もちろん、大学のいろんな授業を積極的に受講しようと思えば、できるのですが、なかなか普段の仕事を抱えながら。。。となると難しく。。。
最低限の授業単位を取得しながら、論文を書く。。。という生活になります。
ここで、どうやったら卒業(修了)になるの??
という疑問が浮かび上がります。
これは、各大学によっても異なるようなのですが、
私が在籍していた大学の修了要件をざっとまとめると、下記4点です。
①最低限の授業単位取得
②学会論文(査読付)を2編以上投稿
③海外論文(査読付)を1編以上投稿or海外の学会(シンポジウムなど)で1回以上論文投稿+発表
④学位論文(博士論文)を提出し大学の審査をクリアする
4点にまとめると、そんなに多くなさそうに見えるのですが、、、
①・④はどの大学も絶対同じだと思いますが、②・③は大学によって違いはあるようです。
また、①の単位数も大学や学部によって、異なるようです。
なぜ1年半か?
てなわけで、修了に必要な要件をなんとなく理解したうえで、大学院生活が始まりました。
まず、ここでなぜ1年半で卒業しようとしたのか説明したいと思います。
自分から言い出したわけではありません。また、1年半で卒業しろとは大学側もふつー言いません。
ふつーは3年です。
これは外的要因にあります。
私の指導担当の先生が2023/3/末で定年退職されるからです。
という事情があり、なんとか1年半でクリアしたいね~という話を入学前にしました。
もちろん、クリアできなくとも、別の先生にお願いする段取りもしていたので、問題はなかったのですが、、、まあ頑張ろうということでした。
2021/10/~2022/6/
まず、2021/10~ですが、
②学会論文(査読付)を2編以上投稿
に着手しました。
というのも、前々から1編、仕事のつながりで投稿しかけてた論文があったので、これを使おうとしました。
ここでややこしいのが、査読付というものです。
査読付き論文とは、論文を書いて投稿して終わりーーーー
ではなく、査読者が何人かいて、投稿した原稿に対して査読意見(修正意見や質問)など、たくさん送ってくるわけです。
これは、論文の完成度を高めるために専門的知識を有する方々が自分の論文を読んで意見を投げかけてくれる。。。という非常にありがたいことなのですが、、、
この修正や質問対応が不十分なままだと、論文が掲載拒否(リジェクト)されてしまい、せっかく力を注いだ論文がパーになってしまいます。
査読者によって、指摘の内容も全然異なり、なかなか対応が大変です。
2021/10/に投稿した論文に対し、2021/12/初旬に査読意見が届き、論文修正対応が2022/1/10。。。
結局、年末年始にやるしかないわけです。研究者ってホントすげぇよな!!!!
たぶん修正時間は、正味7日くらい・・・(50時間くらい?)
ちなみにボリュームとしてはA4×16ページくらいの原稿になりました。
これを何とかクリア。。。論文も掲載許可となりました。
2022/2/頃に許可連絡をもらいました。
立て続けに
②学会論文(査読付)を2編以上投稿
2021/12/~もう1つ論文を書いて別の学会に投稿しました。
これもたまたま、過去にある学会に投稿してリジェクトされたものを、再編集したもので、最初の提出原稿の作成はそこまで時間はかかりませんでした。(そうは言っても15時間くらいはかかったような気がしますが)
これの査読結果が2022/3/上旬に届きましたが、ま~~~多くの査読意見がありまして。。。修正期間は16週間と書いてあったので、2022/6/末には出さないと。。。
でもまあ、なんとかなるか!(根拠なし)
とあぐらをかいていたら、あっという間に2022/5/に。。。GWにやろうかな~と思い、少し取り組んだのですが、いまいちやる気が出ず、結局ほとんど進められないまま、時間だけが過ぎてしまいました。
2022/5/中旬からようやく、真剣に取り組み始め、なんとか2022/6/後半にギリギリまとまり。。。提出。。。こちらの修正もおそらく正味7日(50時間くらい。。。)
こちらのボリュームはA4×13ページくらいの原稿になりました。
そして次は、
③海外論文(査読付)を1編以上投稿or海外の学会(シンポジウムなど)で1回以上論文投稿+発表
どちらか選べるのですが、いずれにしても英語で書く必要があります。
今、英語ってネットで自動的に翻訳してくれるので本当にありがたいです。
もちろん、間違いがないかどうかは自分でチェックしなければなりませんが。。。
↓自分はこのサイトを使って、翻訳しました。無料で精度高いです。
DEEPL
海外論文かつ査読付きって相当ハードルが高いそうです。
なので、学会で論文投稿(論文もA4×4ページほどでOK)+発表を選びました。
2022/2/に論文を投稿し、2022/3/にOKの連絡(査読もほとんどないので原稿の修正はなし)。
問題は、2022/6/末のシンポジウムでの発表。。。パワポはもちろん英語で作成+発表原稿も英語で作成+質疑応答も英語。。。
地獄です。(笑)
↓英語のパワポや発表原稿は、大学の先生のアドバイスを受けて、一応専門のサイトに添削してもらいました。
Editage スタンダード英文校正
まあ、何とかなるよと周りの人には言われていましたが、文字通り、周りの参加者の人に助けてもらいながら、なんとか発表本番も対応できました(苦笑)
論文作成+パワポ+発表原稿作成でおそらく正味4日程度。。。?(30時間くらい???)
心残りなのは、国際シンポでありながら、Web開催(ウイルス渦であったため)であったことです。
私、お恥ずかしながら、いまだに海外経験ないのです。。。海外童貞です。
このような機会がない限り、海外に行く勇気も出ないと思うのですが、Web開催で助かった部分もあれば、心残りな部分もあるというのが、実情です。
②と③をクリアしたのが、2022/6/~7/頃。
これらを意外と早くクリアできたことが、1年半の卒業に大きく影響したと思われます。
他の院生に聞いてみると、査読付き論文が卒業ギリギリで掲載決定。。。ということがザラにあるようです。
2022/7/~2023/3/
ここで、
①最低限の授業単位取得
を思い出します。
大学や担当の先生によって要件は大きく異なるようです。
あまり大きな声では言えませんが、社会人学生であるということも加味して、結構単位を大目に見てくれるところもあります。
実際、私もそのような部分はありました。
ただ、そうでない部分ももちろんありまして、必須の授業は最低限受けて(Webですが)、レポートなどを書いていたのが、2022/9/~2022/11/頃でした。これらが正味2日(15時間程度)ほど。。。
また、少々時をさかのぼりますが、2022/5/末にTOEICを受験しました。
卒業要件にTOEIC450点以上という項目がありまして、これもなんとか正味1.5日(10時間程度)ほど勉強してクリア。点数は550点でした。
英語も本当は付け焼刃の勉強ではなく、本格的に頑張ったほうが役に立つのでしょうけどね。。。
そして、最後の
④学位論文(博士論文)を提出し大学の審査をクリアする
に至ります。
②・③で結構疲れ果て(もちろん通常の仕事もあるし。。。)、④に対する意欲があまり上がらない中、大学の先生から1通のメールが。
【1年半の早期修了段取りを大学側に伝えておきました】
うわ~~、やっぱやるしかないか~~(泣)
「やる気はやり始めないとでてこない。」
という類の文章を、ときたま目にしますが、
その言葉を励みに、嫌々机に向かっていました。
実は、意外と学位論文の提出〆切は早く、大学側の審査などもあるため、とりあえずの1次原稿を2023/11/頭頃には提出しなければなりませんでした。
私は、その事実を、2023/7/頃まで実は知らず、焦りも出始めていました。
が、そうは言っても、すべて新しい文章を書くわけではなく、これまでの研究論文で書いてきたことを集約し、起承転結ストーリー立てて、結論をまとめる。。。という基本は、これまでの論文製作を経て、分かっていました。
思い切って、小説家になったような気分で取り組んでいったところ、もちろんめちゃくちゃ時間はかかったし、文章も穴だらけですが、とりあえずそれらしき原稿になりました。
ここまでで、正味作業日数13日程度(100時間程度)。A4×100ページ程度の原稿になっていました。
そして、2023/11/末に論文の予備審査会がありました。これは、審査委員の先生方に論文の内容をパワポ形式で説明し、意見をいただく場です。
また、これのパワポ作りも時間がかかり、、、正味3日くらい(20時間くらい?)
ここでも様々な意見をいただきましたが、
特に内容に関する意見【もう少し新規性のある研究内容を追加してほしい。実験して終わり。。。ではなく。。。】
があり、これを踏まえ、結構大幅に内容変更しなければならない箇所が出てきました。
実に、もっともなご意見なので、よりよい論文を作るためには、受け入れざるを得ない内容でした。
ということで、ここから論文の最終提出期限の2023/1/6まで、さらに追加修正をすることになりました。
なんとか、疲弊している頭をひねって、新しい内容と結論をまとめました。
正味7日くらい(50時間くらい?)かかりました。
2022/12/30になんとか完成。結局ボリュームはA4×130ページほどになりました。
無事に年を越すことができました。
ただ、冒頭にもちょろっと書いたように、論文が書けたから、全部物事が明らかになったわけではなく、書けば書くほど、分からないことがどんどん出てきてしまいます。
例)Aの状態では,aという結論だけど、じゃあBという状態のときはどうなのだろう??など
これが研究というものなのでしょう。
やっぱり、
研究者はすげぇよな!!!!!
ということを改めて感じました。
論文が完成しても終わりではなく、最後に公聴会と呼ばれる発表会なるものがありました。
これが2023/2/1にありまして、またしてもパワポ。。。
予備審査会で使ったパワポをベースに、正味2日(10時間くらい)かけて、再度ブラッシュアップ。
公聴会もいろいろ意見をいただきましたが、何とか対応。。。
自分の研究論文に興味を持っていただくというのは、本当にありがたいことなんだというプラス思考で捉えるようにしていました。
そんなこんなで、2/1の公聴会以降は、3/22の修了式まで特に何もせず。。。
ピークは、2022/10/~2022/12/まででしたね。
1年半の大学院生活で得たもの
まとめです。
この1年半で得たものって何だろう???
書き並べてみました。
①名前にハクがついた
②忍耐力がついた・・・ような気がする
③文章力が向上した・・・ような気がする
④プレゼンテーション力が向上した・・・ような気がする
名前にハクがつきました。
給料が上がるわけではありませんが。。。(苦笑)
名刺に、博士(工学)とついたので、ぜひ皆さんもらってください。
忍耐力・文章力・プレゼンテーション力
これらは、ホントについた気がします。
なんとなくですが。。。
このブログの文章は、口語でダラダラ書いているのですが、論文はキチっとした文章を書いています。
ご興味ある方は、学会に投稿した論文は、下記サイトから無料で見れます。
↓本当にいろんな論文があります。
j-stage
※私の本名を知っている方は、入力検索するとおそらく出てきます。
心残りなのは、
①海外に行っていない
②大学のキャンパスライフを全く味わえていない
ことです。
①はまぁよいとして、②は本当に心残りで、な~~~んも人との出会いはありませんでした。
まあ、ウイルス渦もあったので、仕方ないですね。
大学院生活に要した時間をざっと計算してみると
①最低限の授業単位取得
計25時間
②学会論文(査読付)を2編以上投稿
計115時間
③海外の学会(シンポジウムなど)で1回以上論文投稿+発表
計30時間
④学位論文(博士論文)を提出し大学の審査をクリアする
計180時間
合計:計350時間
でした。
今、振り返るとあっという間でしたね。
しんどいながら、夜に飲みに行く生活はあまり変えず、そんな私と、楽しく接してくれたSNS中心とした友人の皆様に本当に感謝です。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
私が書いた論文を見てみたいという奇特な方がおられましたら、ご連絡ください。
ということで、今回は特別編ブログでした。
see you next time!!!!
ByeBye!!!!
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