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数字の羅列から見えてくるもの【世界一楽しい決算書の読み方】大手町のランダムウォーカー著

「この数字の羅列から何がわかる!?」

はじめて見たときの感想です。
私は薬学部出身かつ、
一般教養でも会計の講義を履修していないので
ほとんど縁のないまま社会人になりました。

言葉の通り、
「世界一楽しい決算書の読み方」からです。



・気づき1.見てるのは誰?

Twitterで交流してるフォロワーさんは
個別株投資をしています。
「決算書を見て分析しなきゃ」
時々話してるのを見ます。

「この業界、どの会社に投資しようかな?」
あ、なるほど!こんな使い方をするんだと発見。

投資家さんが判断材料にするのはわかった!
他には誰が見てるの?と疑問に思いました。
それは…。

銀行員、
就活中の学生、
企業の経営企画の人、
大企業の本部長クラスなど。

「思ったより多くの人が必要としている」と
感じました。

銀行員は、融資するかどうか判断に使い、
就活生は、財務諸表を見るだけで
「この会社は今後伸びそう」と判断できます。
経営に関わる人なら、
取引相手の状況を知る必要があります。

「これって社会人の常識?」と感想。

・気づき2.入門書を見てもわからない理由。

本屋さんに行くとたくさんの会計入門書が売っています。
私もチラッと読んだことがありますが、
「よくわからないな」と手が出ませんでした。

なぜ理解できなかったのかと言うと、
架空の企業の財務諸表を基にしているからです。
それはまるで、顔のない人の名前を覚えているようなもの。
私だって、顔のない人の名前は覚えられません。

本書ではそこを改善しており、
実在する企業の、実際の決算書を使っています。
有名な企業の例が掲載されているので、
イメージしやすいのが大きな違いです。

・気づき3.日本人の多くが読めるようになった世界。

著者の目指すものは、
「日本人全員が決算書が読める世界を創る」こと。

会計と聞くと専門家向けのイメージがあるけど、
「馴染みのない人ほど読んでほしい」と
言う想いが感じられます。

もしも、日本人の80%の人が
決算書を読める世界であることを仮定。
どんな世界になるか考えてみました。

1.勤務先のお金の流れがわかる人が増える。
恥ずかしながら、薬局で働いていた時、
自分たちの給料に
どう繋がっているか実感できませんでした。

営業職の人で
「こんなに成績いいのに、全然給料が増えない」と
不満を募らせる人がいます。
得られた収益からどうやって分配されるかまで
見えてないんだろうなぁと感じました。

全体の流れがわかれば、
「備品や消耗品は経費になるから、大切に使おう」
「交通費の精算などの書類の提出は、
早い方が経理の人の仕事がやりやすいね」
こんなことが想像できるようになるはず。

回り回ってアウトプット仕事、
主体的に行動する人が増えると考えられます。

2.適切に経営できる経営者が増える。
こちらの記事より、
決算書を読むのが苦手と答えている経営者が
なんと70%もいます。

更にこちらでは、
ラーメン屋を経営してる公認会計士の
インタビュー記事が掲載されています。

数字がわかるからこそ、
仕入れをコントロールしたり、
経営状況が悪化した時に早めに対策ができたり、
適切な行動ができると感じました。

3.適切に家計管理ができる人が増える。
「何の関係が…?」と思いますが
お金の流れが見えやすくなると感じます。

・費用…食費、家賃など。
・収益…給料、副業収入、時々臨時収入。
・資産…持ち家、車など
・負債…住宅ローン、クレジットカードの支払いなど
・純資産…収入>支出を積み重ねた結果。

4.適切に投資先を選べる人が増える。
「年利○%儲かりますよ」など
高金利の(一見)おいしい話に
騙される人が減るのではないかと考えます。

「そのお金はどこから稼ぐんだろう?あれ?」と
気づけるからです。

一方で、株価が下がってる時に、
「経営状況は安定してるし、
一時的なものだから買う」と判断できることも。
(高度な判断ですが)

会計を理解できる人間が増えることは、
投資=ギャンブルと言うイメージを
覆せる力を持ってると思います。

・Todo1.著者の会計クイズに参加する。

著者のTwitterをフォローしていたけど、
見てもよくわからないし、
スルーしていました。

初めて参加してみました。

知ってる企業ですら、
詳しいビジネスモデルまではわからないもの。
クイズに答える前に、
予備知識が掲載されています。

推理が間違っていようが問題ないようです。

・Todo2.経済ニュースを読む。

4月から地元新聞をとりました。
電子版で紙面ビューアーが見れる契約にしました。
(紙面ビューアー付きだと高価なプランに…)

同居してる義父が日経新聞をとってるので、
貸してもらうことはありましたが、
日経は経済の専門紙。
時々「??」とわからないことも。

池上彰さんの本でも
「初心者がいきなり日経新聞はオススメしない」と
言ってるくらいです。

地元紙に載ってる経済ニュースは、
比較的身近な企業の話が多いので、
イメージしやすいです。

・Todo3.どんなビジネスモデルか考える。

本書ではAmazon、楽天、
ファーストリテイリング(ユニクロ)など、
お馴染みの企業から、
初耳の企業まで登場。

Amazonも楽天もお世話になってますが、
ビジネスモデルの違いまでは知りませんでした。

会社自身が在庫を持ってるか、
テナントから出店料を受け取っているか。
「こんな違いがあるの!?」と発見。

「この会社、どんなビジネスモデル?」と
考えてみると、面白そうです。

・感想

「これ面白いよ」と言われて買ったものの、
よくわからず、そのままにしてました。

「売上原価?販売費、一般管理費?何それ?」と
読むのをやめてしまいました。
なぜか著者をTwitterをフォローしたままでした。

「また読んでみよう」と思ったのは、
簿記の勉強を始めたのがきっかけ。

そもそも簿記を勉強したきっかけはFP2級。
決算書が出てきたけど、
ほとんど理解できなかったからです。
(不本意ながらほぼ暗記で乗り切った)

「これはマズい!」

Twitter内の受験仲間も
簿記を持ってる人が多かったので、
2級までの知識を身につけようと勉強しました。

5/18に簿記2級を受験しました。
合格したのを機に読み直してみたら
「業種によって随分割合が違うなぁ」と実感。

 取得して感じたのは
「経理の人すごいなぁ」
「それを基に難しい経営判断をしてる、
経営者や幹部の人たちはすごいなぁ」です。

1年半にわたって資格試験の勉強をしましたが、
得た知識を今後も生かしていきたいです。

以上、ちえでした。
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