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薬剤師がAIへの不安を解消させた本【AI産業の動向とカラクリがよ〜くわかる本】讃良屋安明著

「薬剤師なんてAIで済ませればいい。医療費の削減になるから国にとってもメリットがある」

SNSでこんな書き込みを見かけました。
おそらく書いているのは、薬剤師に関して嫌な思いをした人と思われます。

この発言に対して、「そうじゃない!」と
反論できる材料を持ち合わせていません。

それに追い打ちをかけるように、
「AIでなくなる仕事」に薬剤師が入っていました。
※国によっては、なくなりにくい仕事と評価。

しかも現在、私は薬剤師の仕事をしていません。
仕事を離れてから6年が経ちました。
再就職どころか、今働いている人も安泰ではありません。

一方で、

「そもそもAI 技術はどこまで進んでいるだろうか」
「今の時点でAI ができることは何だろうか」
「今後必要になる仕事は何だろうか」

不安を感じているものの
これらの問いについて、
正直なところ考えたことがありませんでした。

私に以前ChatGPTの使い方を教えてくださった
讃良屋安明さんが、
AI 業界全体について書いた本を出版したので、
学ぶことにしました。


・医療分野の変化

職業柄、特に興味深かったのは
医療分野についてです。

「医療従事者の仕事が減る」と話題になりますが、
私はむしろ、「単純作業から解放され、それぞれの職種がより専門的な仕事ができるようになるだろう」と考えました。

・メリット

データ入力、診療記録、保険関連の手続きなどが
自動化される。
AI から提供される情報を元に、より適切な治療判断が可能になる。

こんなことが予測されています。

適切な治療判断ができれば、
急激に症状が悪化して
緊急治療をすることが少なくなると期待。

もし実現すれば、人手不足が問題になっている
救急医療の負担を減らせると考えました。

・デメリット

一方、AI 技術の発展は
メリットだけではありません。

医療で取り扱う情報は
病歴などデリケートなものが多いです。
情報の取り扱いの問題が出てきます。

・法整備の行方は

本書ではあまり触れられていませんでしたが、
保険診療のルールが
国によって細かく決められています。

診療所の経営にしても、薬局経営にしても、
国が定める報酬に大きく左右されます。

医療情報について、法の整備次第で
これからの医療が変わると予想してます。
そう考えると、今後の法制定に興味があります。

・感想

他にも事例はたくさんありましたが、自分が実際に働いてきた医療業界について取り上げました。
他の業界に比べてAI 技術どころか、
DXも遅れていると指摘されています。

去年の10月に、DXについての講義を
受けてきました。
薬局でもこの流れは止められないと思います。

医療業界以外に興味をもったのは、
「これから必要になるスキル」です。
2人の子どもがいる親の目線で気になります。

AI の基礎知識やプログラミングスキルは
言うまでもありません。
意外だったのが、
コミュニケーション能力やデータ分析スキル、
論理的思考力、創造性があげられていました。

単純にAI やプログラミングだけ勉強していればいいというわけでもないと思いました。

ひと際目についたのは、数学の重要性です。
学生時代、特に苦手な人たちからは
「数学ができたところで、社会にて何も役に立たない」と聞きました。

しかし、AI 業界で働くためには
これらの知識が不可欠になると実感しました。

プログラミングスキルを教えるのも必要でしょうが
数学など基礎知識を、もっと強化した方がいいのではないかと考えました。

ここまで読んで、もっと詳しく
知りたくなったあなたへお知らせです。

明日の2/10(土)に
著者の讃良屋さんの出版記念講演会があります。
締切は本日までです。
当日の12時まで受け付けているそうです。

私はあいにく、用事があるため、
動画配信で勉強します。
私の代わりに、会場参加してほしいくらいです。

鈴木さんの本は持ってないので、
本がついてるプランで申し込みました。

以上、ちえでした。
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