一歩手前で踏みとどまった理由【高学歴親という病】成田奈緒子著
「いつ自分がなってもおかしくない」
過去を振り返ってみれば、いくらでもきっかけがありました。
今の私は断言できます。
「この病気になることはない、いや、なろうと思ってもなりようがない」
そのきっかけは、長男が2才8ヶ月まで遡ります。
・高学歴親の病とは
本書では、「学歴偏重主義という病」と定義。
親自身が必ずしも高学歴とは限らないと注意書きがあります。
そうは言っても、事例にでてきた人たちは、両親ともに高学歴で社会的地位が高い人が多かったです。
著者の成田先生も神戸大の医学部出身で、私から見たら高学歴です。
その著者見ても「私とは比べ物にならない」と言っているくらいなので、相当なものだと察しました。
・この病気になる一歩手前で
無意識のうちに「自分たちと同じように、大学行ってそれなりの職についてほしい」と思っていたかもしれません。
自分よりもっと実績を上げてほしい、稼いでほしいという気持ちがありました。
「本人の思うようにしかならない」と気づいたのは、長男が発達障害の診断を受けた時です。
当時2才8カ月でした。
「一般的な子どもと比べてまともに言葉が出ていない状態で、高いレベルの学力を要求するのは無理がある」と気づきました。
興味を持つようになれば、また変わってくるでしょうが、無理強いはできません。
できるのは、嫌いにならないように気をつけるくらいです。
・教育課金できる家庭ほど注意
事例を読んで思ったことがあります。
「うちは、ここまでお金を払えないや」と。
中学受験するだけでも、3年間で300万円かかると聞きます。
年収1000万円前後では、子育て支援や税金の控除が一気になくなるので、かえって金銭的に苦しいと聞きます。
もっと高収入の層だと考えられます。
お金が払えないなら、どこかで歯止めが効きます。
しかし、支払能力があれば、子どもの意向を無視してどこまでも課金できそうと感じました。
・からだの脳が手薄
・からだの脳…生きるための脳(0〜5才)
・おりこうさんの脳…人間らしさの脳(1〜18才)
・こころの脳…社会の脳(10〜18才)
3つを提唱しています。
乳幼児健診でも、重視しているのは「からだの脳」を育てることです。
「早寝早起きをさせましょう」
「体を動かしましょう」
「スマホなどは程々に」…など。
いくら勉強しても、体のベースになる「からだの脳」が発達していなければ、勉強させたところで意味がないのかと考えさせられました。
樺沢先生の書籍でも、「最強の仕事術は、睡眠時間を1時間増やすこと」と触れられています。
体を整えなければ、パフォーマンスの高い仕事はできないという主張と繋がっているように思いました。
・感想
「自分は学歴低いから大丈夫」
そうとも言い切れないことがわかりました。
学歴にコンプレックスを感じているからこそ、
子どもには高学歴になってほしいと
躍起になる親がいると思いました。
脳の発達にも順番があることを知りました。
まずは、生活習慣を整えることが重要課題です。
本書にでてきた用語で「語用論」が気になりました。
特に自閉症スペクトラムの人は、これが苦手と聞いたことがあります。
具体的な本のタイトルがわからなかったので、
良さそうな本が見つけたら読んでみます。
以上、ちえでした。
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