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「こんなこと繰り返したくない」 先人の体験談を読んだ率直な感想【わたしが子どもたちのころ戦争があった 児童文学者が語る現代史】野上暁編

今日は終戦記念日です。
79年前の今日に戦争が終わりました。
この時期になると戦争と平和について考えます。

ちょうど図書館を彷徨っていた時に
こちらの本を見つけました。

載ってる作家さんで知っているのは、
あまんきみこさんだけでした。
一昨年の夏に読んだ
『ちいちゃんのかげおくり』で知りました。

8名の児童文学作家がそれぞれ体験を語っています。
特に印象に残ったこと3点を
取り上げたいと思います。


・戦争の実感がわかなかった

何名かの方がそう話していました。
とても印象的な言葉です。

理由としては
家族が徴兵されて戦死していない、
空襲にあっていない、

これらを取り上げています。

「そういう見方もあるのか」と衝撃を覚えました。

それでも、戦争と無関係でいられるわけではないでしょう。
物資が不足して食料を手に入れるのに苦労したり、
楽しみにしていたマンガなど出版物が、
検閲の影響で突然連載がなくなることがありました。

この様子を見て、
実感はないとはいえ、
無関係ではいられなかったと感じました。

・兵隊さんから渡されたもの

森山京さんのエピソードより。

ある兵隊さんから「これを出してくれ」と
耳打ちされたとのことです。
それは1枚のはがきでした。
怖くなった森山さんは
すぐにポストに投函したとのことです。

当時は、軍隊に行った人の居場所は
軍事機密でした。
家族に手紙を書くのはご法度でした。

家族への手紙が禁止されていたことを知ったのは、
『凛として生きるための100の言葉』(ワタナベ薫著)に載ってた鳥濱トメさんの言葉です。

鳥濱トメさんは当時、
禁止されていた特攻隊の家族への手紙を
隠れて送り続けていました。

森山さんに手紙を託した方が
命がけだったのを実感しました。

・今も終わっていない

わたしたちはいまも戦争と地続きのところにいるのです。

わたしが子どもたちのころ戦争があった 
児童文学者が語る現代史 p243

こちらは岩瀬成子さんの言葉です。
1950年生まれなので、唯一の戦後生まれです。

それでも米軍基地がある山口県岩国市で
生まれ育った岩瀬さんは
戦争と無縁ではいられなかったとのことです。

仲良くなったアメリカ人が、ベトナム戦争に行くエピソードに触れられていました。

今でも米軍基地の問題がニュースになる度に、
「自分たちも無関係ではいられない」と感じます。

・感想

戦争を経験した児童文学者。
エピソードはそれぞれですが、
苦労が伝わりました。

日本にいた人も、
満州や樺太にいた人も変わりません。

「今の時代、また繰り返すのは勘弁してほしい」というのが率直な感想です。

この想いを声にあげないと、
また繰り返してしまうのではないかと
怖さを感じます。

「繰り返さないために何かできるか」
考えて行動したいです。

以上、ちえでした。
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