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【インタビュー】「海外に住みたい」夢を叶えるため、天職を辞めた女性の今

「仕事って、こんなに楽しくないものだっけ?」

オーストラリアから日本に帰国しためいさんが、ふと感じた疑問。誰しも一度くらい抱えたことがあるのではないでしょうか。

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【めいさんプロフィール】
1992年生まれ、29歳。福岡在住。新卒でドレススタイリストとしてブライダル業界に入社。4年半で退職後、ワーキングホリデーでオーストラリアへ。帰国後「SHElikes(※1)」に入会。ライターコースをはじめ、webデザイン・マーケティング・ブランディング講座を受講しながら、ブライダル相談会「MUSUBU」を運営中。ポートフォリオ https://www.resume.id/mayo/works

※1……SHE株式会社が運営する女性専用ビジネススクール https://shelikes.jp/

天職だった「ドレススタイリスト」を辞めた理由

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ーードレススタイリストとして働いていたと伺いました。ブライダル業界を退職されたきっかけは、何だったのでしょうか。

海外に住みたい夢があったからです。ブライダル専門学校2年生のとき、1年間休学してグアムに行ったものの、思ったように英語が伸びなくて。英語を話せるようになりたい気持ちと、あとは単純に、海外を好きな気持ちがとても強くありました。入社してからも、時間があれば海外に行く生活をしており、思い切って退職してオーストラリアに行きました。

ーードレススタイリストを辞めてでも「海外に住みたい」強い思いがあったのですね。

とは言うもののドレススタイリストを辞めるかは本当に悩みました。引き継ぎのため1年前に辞めることを先輩に伝えましたが、半年後に自分の成績が上がったり、個人の部で表彰されたりして……「もっと会社に貢献したい!恩返ししたい!」と思ってしまいました。

正直辞めるギリギリまで揺らいでいて、最後に、支配人に相談しました。そうしたら「会社に残る選択をしたら、めいの海外へ行きたい気持ちは消えないだろう。後悔してほしくないから、とりあえず行っておいで。行ってみて、戻って来たかったら戻って来ればいいよ」と背中を押してもらったのです。そこで決意しました。

ーーめいさんにとって、海外のどのようなところが魅力的なのでしょうか。

自分らしくいられるところです。私は心配性で、気にしいな性格なんですよ。入社1年目に悩んでしまった時期があり、そのとき思い切ってニューヨークに2日間行ったら気持ちが晴れました。海外の人は「自分は自分、人は人」と人目を気にせず、自分に正直に生きていると感じます。それが日本人には無いというか。良しあしではあるのですが、私は素敵だなと思いました。

なぜ「フリーランス」だったのか?

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ーー海外から帰国されて、SHElikesに入会されたのはどうしてですか。

今お付き合いをしている人が、ワーキングホリデーで出会ったタイ人なのです。彼との将来を考えたとき、タイで住みたい思いが2人ともにありました。それでタイのエージェントと面接をしましたが「コールセンターはどうですか?」と聞かれたときに、がっかりしてしまいました。

「コールセンターなんだ!私の今までの経験は」と、とても悔しかったですね……。ブライダルの専門知識は他業界では活かせないと気づき、このままじゃダメだと思いました。どこにいても通用する場所にとらわれないお仕事をしたい!と。それでフリーランスを検討してSHElikesに入り、同時に派遣の仕事を辞めました。

ーーそのタイミングで、派遣職も辞められたのですね。

そうです。正直ワーキングホリデーから日本に帰国したときは、またドレススタイリストになりたいと考えていました。会社に戻ろうと思う一方で、タイに住みたい思いが消えなくて。そんな中、その場しのぎで派遣社員になりましたが「仕事のやりがいがないと、こんなに人生楽しくないんだ」と気づいちゃいました。

ぶつかった「苦手」の壁。どう乗り越えたのか?

ーーライター講座を受講しようと思ったのはどうしてですか。

ワーキングホリデー時代、ブログで情報発信をしていました。英語が弱い日本人は、オーストラリアでも日本語で記事を検索しちゃうんですよね。私自身、カフェの場所からビザを延長する方法まで全部、日本語で書かれた記事を頼りに調べていました。そんな発信を、自分ができたらいいなと思って。

ライティングを極めればこれまでの海外経験も発信できるし、タイに移住したら現地でお仕事関連の発信もできるなと考えるようになりました。もともと文章を綴るのがすごく好きだったのもあります。あらゆる可能性が広がりそうだと思い、ライター講座を受けました。

ーーライティングで、苦労したところはありましたか?

何気なく書かれているSEO記事が綿密に計画されていると知り、これほど考えて書くものなのだと驚きました。今までは自分の気持ちのままブワッと書いていたので……そこで少し、苦手意識が生まれてしまいました。

ーーどのように苦手を乗り越えたのですか?

中途半端なライティングを添削してもらうのが失礼だと思い、課題提出できずにいたのですが、SHEのコーチの方に「できなければできない状態で出した方が、解決の糸口が見つかりやすいよ」と言われ、自分ができる範囲でやろうと思い直しました。

正直私、ライティングが得意ではないんですよね。好きだけれど、上を見れば上手な人はたくさんいて、その人たちの努力は真似できないような努力で。だからゆっくり自分のペースで、できること増やしていきたいなと思うようになりました。

すべては「誰かに喜んでもらうため」

ーー「書くことが好きだった」と仰っていましたが、どこが好きだったのでしょうか。

ブライダルと同じで、自分ができることで誰かの役に立つこと、誰かが喜んでくれることが嬉しいのです。幼いころ毎月2人のおじいちゃんに手紙を書いていましたが、今思えば「めいちゃんお手紙届いたよ」と電話で喜んでくれるのが嬉しかったのだろうなと。

そういえば退職するとき、先輩に手紙を書いて渡したら「これこれ、めいちゃんって感じだよね」と言われて。私そんなイメージなんだなって(笑)

ーーたしかに、めいさんはよく一人ひとりにメッセージを送っていらっしゃいますよね。相手のことをよく見ている、素敵な人だなって思っています。

そう言ってもらえて嬉しいです。相手のことをよく知るために話を聞くのも好きで、結婚式でも「どんな結婚式にしたいですか」と質問をしていました。その人が自覚していなかったところまで引き出すのが、とても楽しかったです。

一歩踏み出してできた、予想外の繋がり

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ーーめいさんとは「昼活部」(※SHELikesの自主コミュニティ)でご一緒させていただきましたが、よく発信をされる方だなと思いました。ライティングをされていたからでしょうか?

もちろん、それもあると思います。でも一番は、SHElikesのみなさんが優しくて自立されていて、海外のようなコミュニティだったからです。私は、海外にいるときと日本にいるときで性格が変わる自覚があります。

海外ではオープンマインドで、人からどう思われるか気にせず情報発信できていたのですが、日本だとプライベートのアカウントは化石状態(笑)本当は、海外にいるときの自分の方が好きなのです。

ーー「昼活部」では「理想の結婚式」というイベントをされていましたよね?

そうです!「理想の結婚式」という自主提案のイベントを書いて発信すると一人が反応をくれて、結婚式にこだわった卒花さん(※すでに結婚式を挙げた人)を紹介してくれたのです。その方と繋がって、実は今一緒にオンラインで「MUSUBU」というブライダルイベントを開催しています。

今後のキャリアについて

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ーー最後に、今後のキャリアについて聞かせてください。

やはり夢を叶えるため、タイに移住したいですね。そしてライティングで、現地の日本人に向けて情報発信をしていきたいです。もちろん、今後もブライダルに関わっていきたいです!

ーー夢を叶えるためにブダイダル職を諦めためいさんでしたが、結果的にどちらの夢も叶えられたのですね。

ブライダルに関わっていたい思いはずっと消えなかったので、今「MUSUBU」を立ち上げ、オンラインでイベントができていることは本当にすごいことです……。ブライダルに関わる方法は復職以外ないと諦めていましたが、全くそんなことなかったです!

一生に一度の結婚式は、大きなお金が動くとか、失敗したくないとか、花嫁さんたちには多く不安があると思います。タイに行っても、そういう不安をサポートできたらいいなと。

自分の人生に向き合ったことで、価値観が大きく変わり、選択肢が増えました。今の時代どこでも何でもできるから、諦めないで、やりたいことは全部欲張ってもいいんだ!って学びました。これからも、やりたいこと、できることを提供して誰かに喜んでもらうことが、自分の何よりの幸せであることは変わらないと思います。

編集後記

海外に住む夢を叶えるため、断腸の思いでブライダル業界を退き発信を始めためいさん。今、めいさんはライティングスキルを身に着けながらブライダルイベントを開催されています。一歩踏み出すことで、やりたいことすべてができる新しい道が切り拓かれました。

「毎日の仕事が楽しくない」「叶えたいけど、叶えられない夢がある」という悩みは、チャンスなのかもしれません。一歩踏み出すことで、新しい選択肢や価値観に出会える時代が、もう目の前に広がっているのかもしれません。

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