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文章の葛藤

電車では人々は皆、スマホ派or読書派or睡眠派 に分別される。私はだいたいの場合読書派に所属していることが多いが果たしてこの三大派閥におけるナンバーワンはいずれであろうか。いつの日か、暇を持て余した際に、こっそり調査を行いたいと思う。その時はこれを読んでいる人もぜひ協力してもらいたい。

そんな三大派閥の一つである読書派であるが、世の中には「電車で読んでいけない本」というものが存在する。その本を電車で読んでしまった日には私の周囲1mのパーソナルスペースを図らずとも作ることになる。要するに隣にだれも座らない。日常における予期せぬ他人からの拒否ほど傷つくものはない。移動時間にうっかりと傷心することを避けるために電車で読んではいけない本について知っておこう。

電車で読んではいけない本、それは「面白い本」だ。面白いには様々な意味がある。語源は目の前(面)が白いらしい。そこから明るい感情残飯を指す、ということだ。明るい感情で言えば最上級、思わず笑ってしまうような本、これは電車の中では読んではいけない。家にいる気持ちで本を読み思わずにやにやしてしまった日には周りに座っていた人が次の停車駅でおりかねない。

しかし「電車で読んではいけない本」に分類される本は面白いのである。最近出会った「怠惰の美徳」これは「電車で読んではいけない本に分類される。「怠惰の美徳」を読んでいると思わず笑ってしまう文章を書けるようになりたいと思う。しかし小川洋子さんが書くような清廉な文章の美しさが私を呼び止める。私の中で議論がスタートし両方の文章がごちゃ混ぜに思い浮かび怪しい世界観が完成する。そもそも好きでこのように文章を書いているだけの人間に文章うんぬんと説く権利はないのだが。。。

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