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大学生によるスポーツ語り③!

皆さんこんにちはー!
すっかり冬!師が走り回るくらい忙しい季節になりましたねー!
熊本の大学2年生が、「スポーツ」というものを勉強している中で率直に感じたことを
「スポーツ×○○」というテーマで気ままに論じます!
今回は、、、

スポーツ×地域!
特にサッカーやバスケットボールで、各地域の名前が入ったプロチームはもはや私達にとって当たり前ですよね!
国民体育大会では県対抗でそれぞれの種目を競い合うし、競輪やボートレースは戦後の地方自治体財政健全化のために各地域に取り入れられたと言われているし、、、
まあ言わずもがなだけど、スポーツと地域は密に関係しているのです!これを語らないわけにはいかない!

今回はこの2つの関わりを、熊本県益城町の生涯学習課課長にお聞きして来ました!
そのインタビューの内容を、こちらにまとめたいと思います!


2023年10月16日

ー見るスポーツを入り口として、自らの町に誇りを持ったり、生活に張り合いを持って欲しい。ー


地域での「スポーツ」の在り方を日々模索していらっしゃる、生涯学習課の中村課長にお話をお聞きしました。

【スポーツに関する行政の取り組み】

●筆者
生涯学習課のスポーツ振興係の方々は、普段地域でどういった取り組みをされているのでしょうか。

■中村課長
普段はスポーツの普及・育成・競技力向上のための活動として、
スポーツには必須となる運動施設の管理を行いながら、スポーツ推進委員とともにスポーツ少年団のサポートやニュースポーツの普及活動を行ったり、競技力という観点で、郡民体育祭や県民体育祭に選手を派遣したりしています。また健康フェスタの開催など、スポーツを通した健康づくりなどにも注力しています。

【地域における子どものスポーツ環境】

●筆者
スポーツという観点で、まさに幅広く活動をされているのですね。
スポーツ少年団のお話がありましたが、近年は日本全体的に、子どものスポーツにまつわる環境がめまぐるしく変化しています。
益城町では子ども達がスポーツをする環境はどのようになっているのでしょうか。

■中村課長
あくまでスポーツをする環境、という観点ですが、サッカーやバスケットボールなどのごく一握りのスポーツについては、部活動の地域移行と併せて社会体育・クラブチームが成り立っていて人気を博しています。一方残念なことに、それらのメジャースポーツ以外が、全く浸透しきっていない状態となっています。この差はとても大きいです。

●筆者
なぜ一部のスポーツ以外は浸透しきれていないのでしょうか。

■中村課長
メジャースポーツ、言い換えれば「競技スポーツ」は、強くなるという1つの目標が明確にあります。その目標に対してお子さんがスポーツを習いに行って、指導者に指導をしてもらう。その対価として、保護者様がクラブにお金を支払う。このお金を介して契約を結ぶシステムが成り立ちやすいのが、競技スポーツなのです。

●筆者
たしかにメジャースポーツは有名アスリートの一流プレーをテレビで見る機会も多いですし、そういった人達が憧れの対象になるからこそ、「やるからには全力でやってほしい」という親御さんの思いが「質の高いクラブに、見合ったお金を支払う」ということへの動機付けになっているのかもしれませんね

これまでのお話と非常に関連しますが、
日本では部活動の地域移行が叫ばれていますが、益城町ではどのようになっているのでしょうか。

■中村課長
これについても、移行しやすい部活としにくい部活があります。
繰り返しですが、サッカーやバスケットボールなどのメジャースポーツは比較的に移行しやすく、着実に進んでいます。
一方、マイナースポーツを取り扱う部活動であったり、文化系の部活動はあまり移行が進んでいません。
吹奏楽部などがその例ですね。

●筆者
それらの理由は何が考えられますでしょうか。

■中村課長
これまでは学校の経費で楽器を買っていたが、クラブになったらどこからそのお金を賄うか、などの問題が大きいです。
外部講師もお呼びして、道具も揃えて、といった流れは一筋縄ではいきません。

【地域のスポーツ普及活動】

●筆者
これまでは主に子どもにまつわるスポーツ環境についてお話をお伺いしてきました。
その子ども達も含め、スポーツを全体として普及していく中で、障害となっていることはあるのでしょうか。

■中村課長
スポーツはどの競技にしても、かならず設備が必要です。ただその設備は、どの地域でも必ず予約が必要で、その後にお金を支払って、といった使用に係るルールが存在します。これは当たり前のことではありますが、言い換えれば気軽にスポーツができる場所が少ないのです。これが、普及を妨げている大きな要因ではないかと思います。

●筆者
確かに、最近は公園も禁止事項がとても多いですよね。

■中村課長
本当にその通りです。例えば都市部では、「ストリート」の施設が随分認知されています。地方にも、そういった場所があれば良いなと思うのですが、特に田舎ではなかなか認知されていません。
スケートボードなども、よく駐車場とかで勝手にやって地域の方々に怒られているイメージがありますよね。それに関しても、「ここならスケボーしてOKですよ」って場所を整備すれば解決すると思います。

●筆者
今お話に出た、「場所」については興味深いトピックですね!ここを掘り下げるのも面白いかもしれません。
他には何かありますでしょうか。

■中村課長
先ほども申し上げましたが、やはり指導者不足も大きな問題の1つです。
例えば、競技スポーツにおける「勝ち」を目指している青少年達は、幾分か指導がしやすいと感じています。その子達には中学生であれば中体連、高校生であれば高校総体、大学生であれば全日本インカレなど、きちんとした目標があります。そして指導者は、そこに向かって指導をしていくといいのです。
一方、「楽しんでスポーツをしたい」という方の指導はとても難しいです。
子ども達ももちろんですが、地域の方々全員がスポーツをできる環境を整えるには、その方々に、スポーツを楽しんでもらい、やめることなく生涯スポーツとして長い年月取り組みたいと、そう思わせる指導者が必ず必要だと思っています。が、これがなかなか難しくて、その担い手も不足しているのです。

【スポーツを通した、地域の雰囲気づくり】

●筆者
最後に、スポーツが地域でどのようになっていくと良いと思っていらっしゃいますか。

■中村課長
益城町にももちろんですが、どの地域にもとても綺麗な運動施設があります。
益城町はバドミントンが有名ですので、例えばそこでバドミントンのナショナルリーグが開催されたり、バスケットボールのBリーグが開催されたり、あるいはJリーグが開催されたり、
そこに、地域のおじいちゃん達がチームタオルなんかを巻いて応援をしに行って、「おらが町にはこんなチームがあるとたい!」と、その地域やクラブチームに誇りを持つ。そんな風景を創り出したいなと思っています。
また、子ども達も最初はスポーツを見るところから始まります。
テレビで見るのももちろんいいけど、まずは地域にある施設を訪れて、生でプレーを見る。そうして、「あの選手かっこよかった!自分もあんな風になりたい!」と思ってもらう。
そうして、地域全体がスポーツを通して元気になったらいいなと思っています。

スポーツを通した未来の理想像を常に描き、そこに向かって行くために日々活動をされている益城町生涯学習課の方々。
今回のインタビューを通して再度、スポーツの素晴らしさと、地域におけるスポーツの重要性を実感することが出来ました。




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