老人保健施設(老健)とは
世間的に「老健」と言われているのは「老人保健施設」の略称です。
施設には、ドクター、看護師、介護士、リハビリ、薬剤師、管理栄養士、調理師、ケアマネージャー、施設相談員、事務員など様々な職種の方がチームで利用者を支えております。
老健のような施設では、患者さんとは呼ばず「利用者」と呼びます。
生きる意志とケアの現実
私が現在勤めている老健では、利用者が100人入所でき、
ほぼ毎日95~100人の満床状態です。
利用者は、病院に入院し、治療を終了し退院が決定しても
「日中は働いて誰もいないし、自宅での介護が難しい」
「認知症や麻痺があり、一人暮らしの継続は難しい」
という理由で、病院からまっすぐ老健に来ることが9割近いです。
あとの1割は自宅から入所される、他の施設から入所されるなどです。
そして上記の理由はありつつも
利用者の家族は、90歳以上だろうが100歳だろうが
「いつまでも生きていてほしい」
と思っている方が9割近くいるのです(あくまでも私の施設では)
これは決して間違った感情ではなく
当たり前のことだと思います。
ただ私が働いて思うことは、
利用者自身がいつまでも生きていたいのか?
と思っているのかということで
利用者と家族のズレがないかということなのです。
一年以上の長期入所が主流!?
私の勤めている老健で入所する方の割合は
「リハビリテーションを受けてから自宅へ帰る」:1割以下
「状態に応じて、必要な期間継続して入所する」:9割超え
「寒い季節など、一時的な期間に入所する」:1割以下
「特別養護老人ホーム(特養)の待機期間の間入所する」:1割以下
「最後の看取りの期間を過ごす」:家族の理解度による
「家族が介護疲れの間、1泊など短い期間入所する」:1割以下
となっています。
そう、上記のように
「状態に応じて、必要な期間継続して入所する」
が9割を超えていて、1年以上入所している方がほとんどです。
中には10年以上入所している方もいます。
という風に私の勤めている老健をほんの少し紹介しましたが、
今後は、老健の現実や家族の思い、高齢化社会の現実、延命治療の現実、内服のこと、職員のこと、老健での楽しいことなど、たくさん紹介していけたらよいかなと思います
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