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裏が表になるわけじゃない

ずっとそう思っていた。

例えば芸能人の薬物乱用とか不倫事件をそんなに騒ぐことなのかなあと思ってた。
もちろん悪いことなので良くはないし叩かれるのも報道されるのもわかる、でも表に出てる姿がすべてじゃないし、影響力の強い人だから気をつけなきゃいけないのもわかるけど、それでも人間だし仕方なくない?って思ってた。(害されたらすみません。一意見ということで読んでください)
そういう炎上が起こると、その人だけじゃなく周りの人、出てる作品、過去を引っ張り出してあることないこと言われる。
その炎上でドラマのおもしろさが変わるわけでもクオリティーが下がるわけでもない。私は相棒ずっと好きだし、ゴルゴの参考書はわかりやすかったし、indigoの曲が好きだ。それは変わらんし、だったらいいじゃないかと思ってた。
そういうとよく人に興味ないよねと言われたけど。

好きな曲はずっと好きだし、だからこそそのバンド・歌手の他の曲も好きになったり、小説なら他のを読んだりもする。ミュージカル、映画とか。

でもそれはその人の作る作品、内容が好きなだけであって顔・好きなもの・嫌いなもの・性格とか内面な部分はぶっちゃけどうでもよかった。
それらがどうであれ、その作品のおもしろさ、良さは変わらないから。

でもその考えが変わった。菅田将暉の曲を聴いて心臓が飛び出るような衝撃を受けた。
ただ声がタイプなだけなんだけど、もっと聴きたいと思ってYouTubeを漁るとバラエティの切り抜きが出てくるようになった。そして人柄ひっくるめて全部ハマった。今思えば推しが初めてできた瞬間だと思う。

私はそれまでその作品(声とか演技とか一部分のもの俳優ならその役としての演技)が好きだっただけで、その人自身を好きではなかった。内面じゃなく作られた仮部分を好きなだけだったから、興味ないねは当たってたんだと気付いた。

音楽なり、小説なり、ドラマなりSNSの動画とかいろんなものから、その人自身を好きになっているから、何かしら道理に外れたことをされるとなんでそんなことするんやと期待してた分、萎えちゃう。

すごい。誰か他人のためにそこまで熱く考えられるなんてすごいな~と思う。ネット・SNSの世界なんて匿名で書き込める自己満足の塊みたいなものだと思っている。でもそれだけじゃないんだね。すぐ投稿できる今は誰にでもファンがつくし、それは薄いことも時にあるかもしれないけど、本気で好きになってくれる人、日常の一部で考えてくれる人ってきっといるんだろうね。

私はたしかに自分と友達・家族とか周囲の人がいればそれでいい、みたいに他人に興味なかったから、テレビ・動画から流れるドラマも映画もアニメも全部自分とは遠い切り離されたものだと思ってた。作られたもの・遠い世界としてしか見てなかった。

だから作り手、演者の内面に踏み込んでまで好きにはなれなかった。
だからこそ好きになった作品単体を好きだったし別にそれでもいいと思う。ただ、違う見方ができるようになっただけだ。視野が広がっただけ。裏が表になるわけじゃない。表が裏になるわけでもない。全部ひっくるめてあなたなのだ。

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