ネトウヨはなぜ日本語が通じないのか

Twitterでネトウヨと口論になるとき、「なぜこの人たちは日本語が通じないのだろうか」と思いませんか。返信一つ一つが的外れな反論や論点のすり替え。さらには相手がそこそこ知的な方であってもこの有様です。

一般教養レベルですが、哲学をガチで勉強してきた筆者が、「なぜネトウヨは日本語が通じないのか」そのからくりについて解説していきます。

そもそも話の前提が違いすぎる

哲学を学ぶ際にまず基礎として教わるのが、「世界観」というものです。「世界観」とは思考の前提になるものであり、ここがかみ合っていないとそもそも会話にならないのです。

人間の世界観とは人類の文明が始まって以来、「神話」→「宗教」→「科学」と移り替わってきました。話が通じない人として頻繁にあげられるのが、宗教狂信者ですが、彼らの世界観は「宗教」であり、「科学」が思考の前提である私たちには通じないのは想像に難くないでしょう。

では「彼らの思考がおかしいのか?」と言われますとそうとも言い切れません。「神が存在する」という前提の下で議論をすると、彼らは非常に論理的に語っており、論理的だからこそ考えを曲げないのです。「科学」が思考の前提である我々が矛盾点を説明しても、それはあくまで「科学」が前提での話ですので、彼らからすればトンチンカンな反論だと思われるわけです。

それでは、ネトウヨの思考の前提とは何か。これは大方予想がつくと思いますが「反共産思想」です。最早冷戦時代の亡霊とも呼べる思想ですが、ネトウヨはいまだにこの思想を持ち続けています。「反共産思想」が思考の前提になっていますので、そもそも「反共産思想」そのものを疑うこともしません。また「反共産思想」を前提で物事を解釈しますので、その矛盾点に永劫気付くことはありません。

彼らは決して頭が悪いわけではありません。ただ「世界観が違う人間」言い換えればカルト狂信者のようなものなので、彼らとの会話が成立しないのです。例えるなら、そもそも「豚を食べない」ことが前提となっているイスラム教の方に豚肉のコラーゲンなどの話をしているようなものです。つまり諦めるしかないのです。

それでは次に、「反共産思想」を持つネトウヨにとって世界がどのように見えているかのお話をします。

ネトウヨが見る「世界」

「反共産思想」を世界観としたネトウヨにとって、世界はどのように見えるのかのお話をしていきます。

民主主義の対義語は共産主義

これは知識人の方もよくやらかす論理です。そもそも共産主義は経済理念であり、民主主義 or 独裁主義のような政治理念ではありません。これを対比させて論じること自体間違えています。

結局のところ、共産主義と独裁主義を混同してしまう冷戦時代の政治観を引きずってしまい今に至るわけです。現在では「共産主義だからダメだ」というところから議論が始まってしまい、この時点で会話がかみ合わないのです。酷い人になると、ロシアを未だに共産主義だと思っている人さえいます。

彼らの世界地図にはアフリカと南米が無い

彼らの世界地図にはアフリカや南米はありません。彼らが「世界が」と言った時は、「欧米が」と言い換えても全く問題なく話が成立します。むしろ「欧米が」と言い換えるべきまであります。彼らの言う「世界」にはアフリカや南米が含まれていないのです。

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