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やっぱりスペイン

仕方ないですよね。
何十年もスペインのことばかり考えてきたんだから。
日本の地方の各地はろくに旅したことがないのに、
スペインでは、ほぼ全部の主要都市と地方をぐるぐる回っていたんだから。

私の発想の原点は、スペインなのです。
「ジャムを作ろうかな」・・・スペイン風のジャムになる。
「お惣菜を教えたい」・・・スペインのお惣菜のこと。
「美食の街には、料理会議がなくちゃ」・・・スペインがそうだから。

だから信州で今やっていることも、
「どうして?」と聞かれたら、「スペインではそうだから」なのです。
「信州・食の未来フォーラムin Miyota」。
2020年から温めてきたこの企画も、説明するなら
「スペイン風に考えたら、これをやりたかった」ということなのです。

スペインで一番美食度が高いバスク地方。
ここには、由緒ある「料理会議」
サンセバスチャン・ガストロノミカが在ります。
今では、「バスク・クリナリーセンター」という
4年制の食の大学まであります。

ただ美味しい店がある、美味しい名物があるだけではない。
ここには、「食について考える」という素地があるのです。

そして、そういう土台を作ったのは、バスクの料理人たち。
ルイス・イリサールに始まるシェフたち。
それぞれが普通のレストランのオーナーシェフたちでした。
彼らは、「バスク」を愛する気持ちと料理人としての誇りを、
店から一歩外に踏み出して展開することを
選んだのです。

だから・・・
私は軽井沢の料理人仲間に替わって、
信州の生産者仲間を代表して、
「食のフォーラム」を開催するのです。
それが、この土地の美食度の指標になるはずだから。

私の都会の友人たちは、食いしん坊ばかり。
「食のイベントをやる」というと、「美味しいものが食べられる」と
勘違いして飛んできそうです。
でも・・・食べるためではなくて、
語るため。聞くため。考えるために
飛んできて欲しい。
今、「食」は考える必要がある時代なのです。

一緒に考えませんか?
語りませんか?
・・・その後で、一緒に美味しいものを食べませんか?

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